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インタビュー

侍ジャパンインタビューVol.10
北海道日本ハムファイターズ 大谷翔平選手インタビュー

2014年8月23日

侍ジャパンインタビューVol.10 北海道日本ハムファイターズ 大谷翔平選手インタビュー

――大谷選手は、小学校時代、中学校時代も、全国大会に出場されるような選手でした。常に、同世代のなかのトップでいるために、少年野球時代は、どのように過ごされたのでしょうか?

「中学校もそんな強いチームではなかったですが、全国大会に出場させてもらって、そういう大会で、もっとすごい選手がいて、負けたくないなという気持ちがありました。負けたくないという気持ちで、高校のときも練習していましたし、そこはすごく目標にもなりますので、そんな気持ちを持ってやれたのは良かったかなと思います。チームとしても、日本一をとりたいという思いでやっていたので、常に目標があったから良かったなと思います。」

――昨年から野球日本代表 侍ジャパンが「結束、そして世界最強へ」というスローガンのもと、各世代で世界の大会に出て行っています。次世代の子供たちにこういう風に野球に取り組めば、野球が上達するといったアドバイスはありますか?

「目標があれば、がんばれると思います。こういう風な選手になりたいでもいいと思いますし、甲子園に出たいでもいいですし、レギュラーになりたいでもいいと思います。そのような気持ちを持ってやればうまくなれると思います。僕自身も、ダルビッシュさんとか、斉藤和巳さんとか、いろいろな人の投げ方や本を参考にしてみて、真似をしてみたり、勉強をしたかなと思います。」

――大谷選手も、かつて18U日本代表の投打の中心選手として、ワールドカップを経験されています。日本代表のユニフォームを着て、世界と戦うということは、当時の大谷選手に取ってどういう意味を持ちましたでしょうか?

「夏の大会は、甲子園に出ていなかったので、その中で選ばれたということは、すごく嬉しかったですし、がんばりたいなと思って、(18Uワールド杯に)行きたいなと思っていました。高校生だったので、日本代表への意識は、正直、それほど高くなかったのですが、それでも甲子園で自分たちの世代で活躍しているレベルの高いなかで、一緒にやってみたいという気持ちはあったので、それができたのは、すごく良かったと思っています。」

――当時の18U日本代表の小倉監督は、大谷選手のポテンシャルについて、高く評価されていました。大谷選手自身は、高校時代、どういう意識で野球に取り組まれていましたか?

「体も技術的にも、まだまだ完成しているところのほうが少ないと思っていたので、もっと上にいけると思っていましたし、そうやって野球に取る組む方が、楽しくなると思っていました。」

――18U日本代表として、同年代の世界のトップと戦ったと思いますが、海外の選手やチームに対して、どのように感じられましたか?

「体は、言うまでもなく大きいですし、投げる、打つといった能力の高さは感じました。ただ、日本の高校野球独特の攻守交代であったり、野球に対する姿勢であったりというのは、世界には負けていないと思えた所は、良かったと思います。」

――今年も、9月1日から、18U日本代表がタイでのアジア選手権に挑みます。18Uの代表を経験された、大谷選手から、代表チームの選手に伝えてあげられることはありますか?

「(選ばれることは)数少ないチャンスだと思いますし、選ばれる事自体がすごい事だと思います。こういうチャンスをもらえない選手もいるなかで、その中で選ばれたので、がんばって欲しいと思いますし、いろいろ勉強になると思います。」

――大谷選手自身に話を移しますと、現在、投手としても打者としても、ものすごいパフォーマンスを見せていると思います。今シーズン、ここまでを振り返ってのご自身でどのように評価をされますか?

「前半戦は、自分の持っている課題をどんどん試していき、結果もそれなりについてきましたが、後半戦に入って、いまひとつかなと思う部分もありますし、やりたいと思う事ができていないという面はありますが、全体的に見て、昨シーズンよりは、試したい事や今後につながる事は多く出せていると思います。」

――今シーズン途中から、コンスタントに160キロをなげるようになっています。平均的に球速があがった理由として、大谷選手自身、何か掴んだものがあるのでしょうか?

「オフは、すごく体作りメインでがんばってきたので、春先はあまり、そこの技術とかみ合っていなかったですが、シーズンの序盤が終わったあたりから、(技術的な部分と)すごくかみ合うようになってきまして、そこで平均の球速があがってきたので、全体的にいい傾向が出てきていると思います。やりたい事と自分がこういう風に動きたいと思う動きが表現できたので、それと体がすごくかみ合っているのかなとは思います。」

――バッティングのほうでも、レフト方向に強い打球が見られるなど、パワーアップしている感じがするのですが、打撃面ではそのようなことを目指していますか?

「バッティングのほうが、体作りとかフィジカル面の向上が、技術とつながりやすいと思っていましたので、そこに関しても昨年よりは、レベルが上がっているかなと思います。」

――今シーズンは、投手としても打者としても、進化を見せ続けている一年になっているかと思います。これから、大谷選手自身、どのくらい成長するのか、ご自身はどのようにお考えですか?

「僕の中で、まだまだ半分もいっていないですし、まだ頑張れる部分、伸びる部分はあると思うので、そこをしっかり満足せずに求めていければと思っています。」

――2年連続で、マツダオールスターゲームに選出されるなど、名実ともに日本を代表する選手の階段を駆け上がっていると思いますが、大谷選手自身、侍ジャパントップチームへの意識はどうでしょうか?

「すごくレベルの高いところなので、そういうところでやってみたいなという気持ちは、もちろんあります。ただ、日本代表というプレッシャーだとか責任は、ついてくると思いますので、それに見合う技術や精神力は必要だと思います。選ばれたいとは思いますが、まだまだその位置にはいないと思っているので、そこの位置にいけるようにがんばりたいと思っています。」

――もし、侍ジャパントップチームに入った場合、18U代表の頃より、投打ともにレベルをあげている大谷選手が、海外の選手に対してどのように勝負しようと思われていますか?

「現状出せるすべてのものを試してみたいと思いますし、そこで通用するものしないもの、もっと改善できるもの、探しながら、今後にもつながり、いい勉強にもなると思うので、自分の出せる100%をやりたいと思います。」

――日本代表でも、二刀流で挑むことを考えていますか?

「そういう(海外のレベルの高い)選手たちとやれる機会もなかなかないので、どちらもやってみたいですし、どれくらい(レベルの)差があるのかは、見てみたいと思います。」

――最後に、日本の多くのファンが大谷選手に注目しています。ファンへのメッセージをお願いします。

「これから、しっかりもっともっとがんばらないといけないと思いますし、そういう(日本代表のような)舞台でも頑張りたいと思う気持ちもあるので、応援してもらうのも有り難いですし、その応援にこたえる責任もあると思うので、負けない様にしっかりとがんばっていきたいと思います。」

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