9月21日から行われるアジア競技大会に向け、山形県鶴岡市にて侍ジャパン社会人代表の合宿がはじまりました。
合宿レポート
8月2日、選びぬかれた精鋭24名の選手たちが鶴岡ドリームスタジアム(山形県・鶴岡市)に集結。侍ジャパン社会人代表の国内一次合宿が行われた。
今回の一次合宿の狙いを小島啓民監督に伺うと、
「一次合宿の狙いは『確認』です。僕らスタッフが考えていることをしっかりと伝えることが出来るように意思統一することですね。大会はリーグ戦とはいえ、何回も対戦するわけではないので、まさに一発勝負です。一つのプレーが勝負を分けることがありますので、一つ一つのプレーを確認することが目的になります」
と話してくれた。何度も国際大会を経験している小島監督だからこそ、首脳陣と選手が「意思統一をする」ことにこだわっている。
9時半に球場入りした選手たちは午前中、アップをこなした後、投内連係を行い、細かい連係、各野手の位置取り、サインプレーなど、早速「意思統一」の確認作業を行った。選手たちはキビキビとした動きを見せ、堀井コーチ(JR東日本監督)の細かい要求に対しても、しっかりと理解しながらこなしていく。
これには小島監督も「都市対抗もあり、疲れはあると思いますが、期待通りの動きが出来ています」と評価。
昼からシート打撃を行った代表チームは、午後6時からは、山形きらやか銀行とオープン戦で初の実践練習を行った。試合は、4回表に3点を先行されるも、7回裏に押し出し四球、2番遠藤 一星(東京ガス)の適時打、3番井領 雅貴(JX-ENEOS)の併殺崩れの間に得点をあげ、3対3の引き分けで初戦を終えた侍ジャパン社会人代表チーム。打線は後半に反撃に成功し、同点に追いついたのは好材料だった。小島監督が打のキーマンとしてあげた井領、松本、林 稔幸(富士重工業)の打撃にも期待は高まる。
3番井領(ENEOS)
4番松本(JR東日本)
代打・林(富士重工業)
また投手陣は、横田 哲(セガサミー)が4回に3点こそ失うも、5回までしっかりと試合を作り、6回から登板した幸松 司(JFE東日本)は8回二死まで無失点に抑える好投。そして8回二死から今村 幸四郎(西部ガス)が打者1人抑え、9回は守安 玲緒(三菱重工神戸)が無失点に抑えるなど、投手陣は順調な仕上がりを見せた。
調整期間と捉える一次合宿。合宿最終日の6日までに残り3試合を行う。今後、練習や試合を通じ「意思統一」を図りながら、投打ともに調子を上げて、チームとしての形を作っていく。
9月21日から韓国・仁川で行われるアジア競技大会。94年の広島大会以来、実に4大会もの間、優勝から遠ざかっている日本チーム。
アジア王座奪還へ。侍ジャパン社会人代表チームが始動した。