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2019年ドラフト指名を受けた侍ジャパン戦士たち~社会人代表編~

2019年10月20日

 10月17日、『2019年プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD』が行われた。今年も高校生、大学生、社会人、独立リーグと複数のカテゴリーから未来のスター候補生として107名(支配下74名、育成33名)が指名されている。なかでも即戦力として期待されるのが社会人出身者たちだ。

 そのなかでとくに期待の大きい侍ジャパン社会人代表(以下、社会人代表)として『第29回BFAアジア選手権』(以下、アジア選手権)、『2019 FIBT-YOSHIDA CHALLENGE』(以下、吉田チャレンジ)に出場したメンバーを紹介していきたい。

 2019年、社会人代表は8月28日からフランスで行われた吉田チャレンジに出場。このとき20名がメンバーに招集されている。そのなかで岡野祐一郎(東芝)、瀧中瞭太(ホンダ鈴鹿)、小深田大翔(大阪ガス)の3人が、今回のドラフト会議で指名を受けた。そのうち岡野と小深田の2人は、10月14日から開催されているアジア選手権でも代表入りを果たしている。

 その3人で最も早く名前を呼ばれたのが小深田だった。楽天が外れ1位で指名したのである。小深田は神戸国際大付属高校から近畿大学を経て大阪ガスに入社。今年が大卒2年目となりドラフト解禁年。

 社会人1年目となった昨年は、都市対抗野球で打率.300(20打数6安打)、1本塁打、4打点を記録し優勝に貢献。自身は新人賞にあたる若獅子賞を受賞している。今年は都市対抗で打率.200(5打数1安打)と不完全燃焼に終わったが、その後の吉田チャレンジでは、5試合で打率.429(14打数6安打)、1本塁打、6打点と気を吐いた。

 アジア選手権でもスーパーラウンドを終えて、打率.357(14打数5安打)、1打点の成績。ここでも安打を量産している。

 小深田は内野をどこでも守れるユーティリティー的な存在であり、俊足巧打が売りの上位打線タイプ。身長168センチと小柄だが、吉田チャレンジで本塁打を放っているとおりパワーもある。昨年、大阪ガスからは近本光司がドラフト1位で阪神に入団し、1年目から結果を残した。小深田も先輩に続くことが期待される。

 中日から3位で指名を受けた岡野は聖光学院高校、青山学院大学を経て東芝に入社。ドラフトが解禁となる大卒2年目の昨年は、上位指名の予想もあったが指名漏れとなってしまう。

 そして迎えた今年は都市対抗野球で2試合に先発し、14回を投げ自責2と好投したものの、吉田チャレンジでは2試合で7回を投げ8失点と打ち込まれてしまう。しかし、ドラフト会議をまたいで行われたアジア選手権では、2試合目に登板し3回を投げ無安打無失点、与四球1と完ぺきな投球。アウトはすべて三振で奪い存在感を見せた。

 岡野は吉田チャレンジでこそ大量失点を喫しているが、コンスタントに試合をつくることができる先発型。150キロに迫るストレートとフォークを中心とし、淡々と投げる姿が印象深い。1年目から先発ローテーションに入り、安定した投球を見せてくれるはずだ。

 瀧中は小深田と同じ楽天から6位で指名された。高島高校から龍谷大を経てホンダ鈴鹿に入社した瀧中だが、岡野と同じくドラフト解禁年となった昨年は指名漏れ。

 今年は都市対抗野球の鷺ノ宮製作所戦に先発し、7回途中3失点ながら自責は0。6回までは無失点と試合を作る上々の内容で評価を上げている。

 その後の吉田チャレンジでは、中継ぎで2試合に投げ5回無失点と好投。先発・中継ぎどちらでも対応できるのは強みのひとつ。また、180センチ・90キロのがっしりとした体格から繰り出されるストレートの最速は150キロを超えるが、投球の軸はカットボールやツーシーム。

 今年のドラフト会議で指名された社会人の選手は11名となっており、昨年の18名から7名も減少している。しかし、今回紹介した小深田、岡野、瀧中の3人がNPBの舞台で活躍すれば、再び社会人からも多くの選手が指名を受けるようになるはずだ。そのためにも、3人には侍ジャパンのトップチームに入るような活躍を見せてほしい。

第29回 BFA アジア選手権

大会概要 出場選手

大会期間

2019年10月14日~20日

オープニングラウンド
2019年10月15日(火)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
2019年10月16日(水)19:30 日本 15 - 0 香港
2019年10月17日(木)13:00 日本 15 - 0 スリランカ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)

スーパーラウンド
2019年10月18日(金)13:00 日本 11 - 1 中国
2019年10月19日(土)13:00 日本 11 - 3 韓国
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)

決勝戦
2019年10月20日(日)19:30 日本 4 - 5 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)

開催地

台湾(台中)

出場国

グループA
チャイニーズ・タイペイ、日本、香港、スリランカ

グループB
韓国、中国、フィリピン、パキスタン

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