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チームレポート

土屋愉菜の好投や楢岡美和の逆転打などで女子野球日本一の阪神に競り勝つ

2024年5月25日

 5月25日、「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」に出場する侍ジャパン女子代表の強化合宿2日目が広島県の三次きんさいスタジアムで行われた。

 この日は、昨年の全日本女子硬式野球選手権優勝の阪神タイガースWomenと9イニング制の練習試合が特別ルールで行われた(3回と7回に無死一、二塁から始まるタイブレークを実施、交代選手の再出場が可能など)。

 試合は、昨年のアジアカップやワールドカップグループステージで活躍した小野寺佳奈(読売ジャイアンツ)が、2回に6点の先制を許す苦しい展開となったが、粘りの野球で12対10という乱戦を制した。
 投手陣で好投したのは、今回新たに選出された土屋愉菜(環太平洋大)と森若菜(阪神タイガース Women)だ。
 土屋は初選出かつ、いきなりタイブレークのイニングからの登板だったが、登板前に経験豊富な里綾実(埼玉西武ライオンズ・レディース)から細かな助言やエールを受け「緊張がほぐれ、自分がチームのためにできることを考えようと思いました」と、3イニングを無失点に抑える好投を見せた。
 また、森は6回表に登板し先頭打者にこそ安打を許すが、中村柚葉(読売ジャイアンツ)の好守による併殺や空振り三振を奪い、3人で抑えた。

 打線では初選出の長田朱也香(読売ジャイアンツ)が躍動。5回に逆方向の右翼手頭上を越える三塁打からチャンスを作って得点に繋げると、8回裏にはライト前へ運ぶタイムリーを放って点差を縮めた。さらに打線が繋がっていくと、試合を決めたのは4番の楢岡美和(九州ハニーズ)。「初球で仕留める、試合を決めるということを意識して打席に立ちました」と右中間を破る逆転の2点タイムリー三塁打を放ち、昨年から活躍を続けて得た中島梨紗監督からの信頼に見事応えた。

 試合を終えて中島監督は「先発の小野寺が大量失点したことは想定外でしたが、起こりうることなので、良い経験になったと思います。粘って得点を重ねられたことは良かったと思います」と収穫を挙げた。一方で、先頭打者の出塁の少なさや、投手陣の思いきりよく攻める場面・慎重に投じるべき場面の使い分けなどを課題に挙げた。新戦力については「昨日は緊張していた感じがあったのですが、朝から良い表情でプレーしていたので、持っている力を発揮してくれるのは嬉しいです」と目を細めた。

 実戦の中で得られるものはやはり多い。強化合宿最終日となる26日は、中学硬式野球クラブの東広島ボーイズと、13時半から練習試合を行う予定となっている。

選手コメント

楢岡美和(九州ハニーズ)

「得点圏の打撃やチームバッティングのことは昨日のミーティングでも言われていたので、最後に勝ち切れたことはチームとして大きいと思います。(チームの『みんなの想いと共に世界一へ』の標語について)今回6人加わったということは、去年選ばれていた6人の選手が選出されなかったということなので、その人たちの思いや女子野球に携わる人の思いを背負って7連覇したいです」

長田朱也香(読売ジャイアンツ)

「先制点を取られても粘り強く戦い、勝つことができてすごく良かったです。5回に先頭打者として三塁打で出塁でき、最終回のチャンスでも自分のバッティングができました。持ち味の積極的に振ることや勝負強さを出すことができました。(チームの『みんなの想いと共に世界一へ』の標語について)繋いでもらったものを7連覇という結果で繋げられるように、チーム全員で目指していきたいです」

カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年7月28日~8月4日

7月29日(月)3:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 9 日本
7月30日(火)8:00 カナダ 6 - 7 日本
7月31日(水)4:00 日本 11 - 0 ベネズエラ
8月1日(木)0:00 日本 10 - 0 メキシコ
8月2日(金)0:00 日本 3 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

決勝
8月4日(日)4:00 アメリカ 6 - 11 日本
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

開催地

カナダ(サンダーベイ)

出場する国と地域

日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、アメリカ、メキシコ、カナダ

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