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試合レポート

女子W杯開幕 経験豊富な三浦伊織や川端友紀の活躍で7連覇に向けて白星発進

2024年7月29日

 7月28日(日本時間29日)、「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」(カナダ・サンダーベイ)が開幕。7連覇を目指す侍ジャパン女子代表は、初戦でチャイニーズ・タイペイを9対4で下し、白星発進となった。

 昨年のグループラウンドで対戦した際に2対0と接戦になった相手だけに、試合序盤は拮抗した展開となった。
 1回表、先頭の三浦伊織(阪神タイガースWomen)のライト線への二塁打でチャンスを作るも、4番・楢岡美和(九州ハニーズ)のスクイズ失敗などもあり無得点に終わった。その裏、先発の森若菜(阪神タイガース Women)は2安打を打たれピンチを招くも、ピッチャーゴロで三塁走者をアウトにすると、最後は見逃し三振を奪ってピンチを脱した。
 すると直後の2回、四球や相手野選でチャンスを作ると、三浦が上手くレフト線へ流す二塁打を放って先制に成功。さらに続く只埜榛奈(東海NEXUS)の打球が相手失策を誘い、この回3点を挙げた。

 しかし、3回裏。先頭打者に安打を許すと、守備の名手・岩見香枝(埼玉西武ライオンズ・レディース)の珍しい送球失策でピンチを招き、森の連続四球による押し出しで1点を失う。さらに2点タイムリーを打たれ同点に追いつかれた。それでも試合後、中島梨紗監督が「逆転されなかったことが大きかったです」と振り返ったように、その後の一塁走者の挟殺間に本塁を狙った三塁走者を一塁手・川端友紀(九州ハニーズ)の好判断で防ぐと、そこからは打線が繋がる。
 4回には死球と只埜の安打でチャンスを作ると、川端の犠牲フライと楢岡の三塁線を破る二塁打で2点を勝ち越し。さらに5回には岩見のタイムリーと三浦のスクイズ、さらに6回には長田朱也香(読売ジャイアンツ)の犠牲フライ、7回には川端の打球が相手失策を誘い、9点を挙げた。

 3回に3点を失った森は、5回にも1点こそ失うが、5回4失点と試合を作ると、終盤の6回と7回は初選出の久保夏葵(平成国際大)、最年少の泰美勝(ZENKO BEAMS)が無失点に抑え試合終了。中島監督は2人に対し「十分やれる力があるとは分かっていましたが、雰囲気がいつもと違う中で自分の球が投げられていたので大したものだなと思いました」と感心。緊張感の高い開幕戦を制し「ホッとしました」と安堵した。一方で次戦以降に向けては「毎試合、緊迫する試合になると思うので、明日に向けての準備をしていきたいです」と気を引き締めた。

 第2戦は、開催国のカナダと日本時間7月30日朝8時から対戦。予告先発は、若手エース格だった小野寺佳奈(読売ジャイアンツ)のコンディション不良による辞退により、追加招集された清水美佑(読売ジャイアンツ)。今季、国内で安定した成績を残している清水が、同僚の無念の思いも胸にマウンドへ上がる。

選手コメント

森若菜(阪神タイガース Women)

「緊張しかありませんでした。ストレートで押すことはできていましたが、もっと緩急を使うべきでした。踏ん張ることができたのは野手の方のおかげです。なんとか抑えようという思いがボールに伝わったかと思います。次戦はもっと緊張せずに、もっと自分の持ち味を出していきたいです」

三浦伊織(阪神タイガースWomen)

「先攻の1番打者として出塁することでチームに流れが来ると思ったので、そこに全集中していました。タイムリーは、初回に楢岡のバントのミスがあって申し訳ないと思っていそうだったので、チームのために取り返したいと思って打ちました。海外での試合はやはり独特の雰囲気があって、初戦は誰もが緊張するので、そこを勝てたので良い流れが来ると思います。(世界一を争う舞台は2018年の前回大会以来)6年は長かったですね。もう32歳になっちゃったので(笑)今まで先輩方が私たちにやりやすい環境を作ってくれていたので、今回は私たちベテランが若い選手にのびのびとやってくれる環境を作るのが仕事だと思っています」

川端友紀(九州ハニーズ)

「久々の世界一を争う舞台で、いろいろな不安がありましたが初戦を勝ち切れて良かったです。勝ちに行く準備はもちろんしてきましたが、やってみなければ分からないこともある中、その不安にみんなで立ち向かっていくことができました。自分の打撃では狙いを絞って打つことができました。初戦で勝ち切れたことを次戦に繋げるとともに、ホッとすることなく開幕戦と同じ気持ちで臨むことができればと思います」

カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年7月28日~8月4日

7月29日(月)3:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 9 日本
7月30日(火)8:00 カナダ 6 - 7 日本
7月31日(水)4:00 日本 11 - 0 ベネズエラ
8月1日(木)0:00 日本 10 - 0 メキシコ
8月2日(金)0:00 日本 3 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

決勝
8月4日(日)4:00 アメリカ 6 - 11 日本
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

開催地

カナダ(サンダーベイ)

出場する国と地域

日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、アメリカ、メキシコ、カナダ

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