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会見レポート

2014 SUZUKI 日米野球 公式会見
日米野球80周年。次代は「真の世界一決定戦」へ

2014年8月20日トップ

2014 SUZUKI 日米野球 公式会見 日米野球80周年。次代は「真の世界一決定戦」へ

『2014 SUZUKI 日米野球』の公式会見場に現れた日本代表の小久保裕紀監督は終止真剣な表情を崩さなかった。「日本のファンにとってもなじみの深いトップ選手が多くて、今からワクワクしている。17年WBC世界奪還に向けた強化試合として非常に戦いがいがある」。小久保監督は開口一番に決意を語った。

時計の針をいまから80年前の1934年前に戻す。この年、ベーブ・ルースやルー・ゲーリッグが来日し、全日本軍で立ち向かったが16戦全敗と、圧倒的な力の差を見せつけられた。そして、この時の日米野球がきっかけとなり、「大日本東京野球倶楽部(後の讀賣巨人軍)」が結成された。日米野球はまさに日本のプロ野球の礎を築いたといえる。

会見の席上、熊崎勝彦コミッショナーは、「日米野球80周年に、これまでの所属球団のユニフォームではなく、侍ジャパンの代表ユニフォームで強化試合の一環としての真剣勝負」と、今大会の位置づけを明言した。

侍ジャパンの日米野球初陣に対して、MLBジャパン・マネジングディレクターのジム・スモール氏は、これまでの日米野球史を振り返りながら、日米野球が新たなステージを迎えていることに言及した。

「ベストと呼ばれるチームを作るのが目標。過去の日米野球と比べて、価値が変わってきた。WBCが開催されるようになり、選手の気持ちも変わった。これまで日米の選手は自分のプライドや力を証明するためにプレーしていた。しかし、WBCで侍ジャパンは2度も世界一になり、いま日米の野球ファンは一体どちらの野球が本当に強いかを楽しみにしている。メジャーの野球が世界で一番であることを証明するという気持ちで真剣勝負を挑みます」

その言葉に恥じない豪華メンバーも発表された。指揮を執るのは、ダルビッシュ有が在籍するテキサス・レンジャーズのロン・ワシントン監督。WBC前回大会MVPのロビンソン・カノ(マリナーズ)、オールスター4度を誇るアダム・ジョーンズ(オリオールズ)、昨年大ブレイクした“キューバの怪人”ヤシエル・プイグ(ドジャース)そして、野球殿堂入り間違いなしと言われるアルバート・プホルス(エンゼルス)の4選手が出場予定だ。日本人メジャーリーガーも含めた正式メンバーは9月下旬にも正式発表される。

さらに、これまでの日米野球にはなかったルールも導入されることも決まった。WBCを始めとする国際大会を見据えて、球数制限とタイブレーク制が導入される。小久保監督も、「今日、初めてルールのことを聞いたが、試合の頭数(親善試合を含め6試合)に加えて、2、3人先発を召集することも考えている。先発の次に中継ぎ投手ではなく、先発投手にバトンするという継投が必要かもしれない。タイブレークは、監督の私も含めてほとんどの選手が経験のないルールなのでいい経験になる」と、早くも代表選考に思いを馳せていた。

これまでの日米野球は両国の野球界の発展と国際化のために大きく寄与してきた。今回の80周年の節目を機に、“真の世界一決定戦”という新たなステージに向けた第一歩を踏み出す大会になる。

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