8月19日(日本時間20日)、第4回WBSC U-15ワールドカップの3位決定戦が行われ、スーパーラウンド3位の侍ジャパンU-15代表は同4位のチャイニーズ・タイペイと対戦。終始チャイニーズ・タイペイに主導権を奪われ3対6で敗れた。
銅メダルをかけた一戦の先発は野球歴約2年で選出された左腕・鈴木唯斗(SASUKE名古屋ヤング)。だが初回からチャイニーズ・タイペイ打線に痛打を浴びてプレッシャーをかけられると、2回に3連続四死球から犠飛を打たれて先制を許す。3回からマウンドに上がった竹中勇登(倉敷ビガーズヤング)も、4回に2安打を浴びて1失点、5回に3安打を浴びて2失点とチャイニーズ・タイペイ打線の勢いを止められず、6回からマウンドに上がった藤森粋七丞(青森山田リトルシニア)も3安打を浴びてこの回2点を失った。
反撃したい打線は5回に木本圭一(静岡裾野リトルシニア)のバント安打と2四球をきっかけにチャンスを作り、花田旭(西淀ボーイズ)の内野ゴロ、福原聖矢(安仁屋ヤングスピリッツ)のタイムリーで2点を返す。最終7回にも福原がタイムリーを放って1点を返すが、続く内山陽斗(羽曳野ボーイズ)が打ち取られて試合終了。
チャイニーズ・タイペイ選手の能力の高さに加えて、連戦による疲れや大会規定による投球制限で起用でき投手が少ないことなどから、攻守で持ち味を発揮することができず今大会を4位で終えた。
地元開催の前回第3回大会は準優勝だったが、メキシコ開催だった第2回大会は7位。異国の地で連戦を戦う中でミスもあったが、選手たちは随所で好プレーや積極的な姿勢を見せて優勝争いに加わった。この侍ジャパンのユニフォームを身にまとった経験を今後の人生の大きな糧として欲しい。
監督・選手コメント
清水隆行監督
「日本ではこういう形での連戦連戦というのはなく、大変だったと思いますが、懸命に全力で堂々と戦ってくれました。選手たちに感謝したいです。(今後に向けて)間違いなく、この世代のトップレベルの選手たちが集まっていますが、まだまだ技術すべてに課題があります。技術的なところもそうですが、考え方の部分ですね。このケースはフルスイングで思い切っていっていいケースなのか、自分を押し殺してでも何とかしなくてはいけないケースなのかどうか。技術ももちろん向上させていかないといけませんが、そういう部分も今後勉強していかないといけません。投手も球数制限がある中で、連投になったり負担をかけた投手もいますが、課題として無駄な四死球が多く出た。それが実際に失点につながっていので、それを肌で感じて生かしてもらえればと思います」
池田陵真外野手・捕手(忠岡ボーイズ)※主将
「20人全員で、全力でやり切った結果なので悔いはないです。(世界との差は)力の差だけです。技術面は日本の野球が勝っていると思うし、他では負けてないと思います。この世界大会の経験を生かして、高校でも頑張っていきたいです。U-15では4位でしたが、U-18では世界一になりたいです」
福原聖矢内野手・捕手(安仁屋ヤングスピリッツ)
ベストナイン(二塁手)、最多盗塁(5盗塁)受賞
「持ち味の走塁と、低い打球で出塁することはできたと思います。1つ上の世代と一緒にできて本当に幸せでした。メダルを取れなかったので喜びは半分以下ですが、打点を挙げられたのは良かったです。もっと良い選手になって、またこのユニホームを着られるように頑張りたいです」
杉下海生内野手(泉佐野リトルシニア)
ベストナイン(指名打者)受賞
「チーム一丸となって点が取れた時は嬉しかったです。塁に出ることが僕の役割だと思っていたので、何とか役割を果たせたんじゃないかと思います。海外の選手にパワーでは全く歯が立ちませんが、走塁や小技は日本の強みだと思うので、もっと生かしていきたいです。ここで味わった悔しさや楽しさを生かして、この先に繋げていきたいです」
第4回 WBSC U-15 ワールドカップ
大会期間
2018年8月10日~8月19日
オープニングラウンド
8月11日(土)0:00 日本 4 - 2 オーストラリア
8月12日(日)0:00 オランダ 1 - 11 日本
8月13日(月)8:00 日本 7 - 9 キューバ
8月14日(火)8:00 ドミニカ共和国 7 - 13 日本
8月15日(水)8:00 日本 20 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
スーパーラウンド
8月17日(金)0:00 日本 5 - 2 チャイニーズ・タイペイ
8月18日(土)8:00 パナマ 7 - 3 日本
8月19日(日)4:00 アメリカ 8 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
3位決定戦
2018年8月21日(月)3:00 日本 3 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
開催地
パナマ
出場する国と地域
グループA
パナマ、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、ブラジル、ドイツ、中国
グループB
日本、キューバ、オーストラリア、オランダ、ドミニカ共和国、南アフリカ