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試合レポート

大宮翔の逆転打や太田蓮の好救援で初優勝に王手 海外開催初のU-15W杯決勝進出を決める

2024年8月25日

 8月24日(日本時間25日)、「第6回 WBSC U-15 ワールドカップ」(コロンビア・バランキージャ)のスーパーラウンド3戦目が行われ、侍ジャパンU-15代表はニカラグアと対戦し7対2で快勝。2016年の第3回大会(福島県いわき市開催)以来2回目、海外開催では初めての決勝進出を決め、初優勝まであと1勝とした。

 決勝進出には勝利が絶対条件だった中で始まった試合は、初回から相手投手の制球難による連続四球や川上慧(明石ボーイズ)のレフト前安打、相手投手の暴投で1点を先制することに成功したが、走塁死が3つ出てしまい追加点を挙げられず。
 すると、直後の2回表、初回は制球に苦しみながらも無失点に抑えた石毛慎二郎(千葉市リトルシニア)の修正が効かず3四死球で降板。このピンチに今大会要所を任されている太田蓮(京都リトルシニア)が登板した。
 先頭打者にこそ逆転打を許してしまうが、その本塁バックアップをしっかりしていたことで、飛び出した打者走者をアウトにすると、続く打者もライトフライに抑えてピンチを脱出。井端弘和監督も「最少のビハインドで終われたことは大きかった」と振り返ったように、試合の流れを左右する場面で太田が踏ん張った。

 2回裏も相手先発投手の制球が定まらないことからチャンスを作ると、打席には体調不良から前の試合で復帰し、この日スタメン復帰を果たした大宮翔(東北楽天リトルシニア)。ここで相手2番手投手の球を力強く振り抜くと、打球はセンターオーバーの二塁打となり逆転を果たした。
 これで流れを取り戻すと、3回は川上の右中間を深々と破る三塁打からチャンスを作り、中島齊志(飯塚ボーイズ)の内野ゴロが相手野選を誘い川上が生還。4回には、川上のこの日3安打目となるレフト前安打がタイムリーとなると、4番に抜てきされた岡田良太(熊本泗水ボーイズ)もレフト前安打を放ち2点目。さらに中島の内野ゴロの間に、この回3点目が加わりダメ押し。
 太田は3回以降も伸びのあるストレートにフォークやスライダーといった変化球のコンビネーションでニカラグア打線を抑えていく。要所では捕手のサインに首を振って自信のあるフォークで空振り三振を奪うなど貫禄あふれる投球。2回1死から最後まで投げ抜き試合を締めた。球数制限で決勝戦は登板できないため、今大会最後の登板となる中で大仕事を果たした。

 これでスーパーラウンドの成績(オープニングラウンド同グループから進出したチームとの勝敗を持ち越した分含む)を4勝1敗とし、同じく4勝1敗のプエルトリコと決勝戦(日本時間26日9時試合開始)を戦うこととなった。
 プエルトリコにはオープニングラウンド最終戦で対戦し、その際は4対1と勝利しているが「試合巧者。各々がやるべきことをやっているチームだという印象」と井端監督が話すように慢心は一切なく、この大会初の頂点を狙う。

監督・選手コメント

井端弘和監督

「大宮はもともと1番で使う選手でしたから、その実力を見せてくれました。川上は攻守の軸なので、この調子で決勝戦も行ってもらいたいです。岡田も思いきりが良いですね。明日も4番とか意識せず、打てる球を打っていって欲しい。(ついに決勝戦)負けた試合も教訓にして、ここまで来ることができました。総力戦だと思うので、全員の力で勝ちたいです」

大宮翔(東北楽天リトルシニア)

「久々のスタメンだったのですが、1打席目からとらえることができて良かったです。体調不良で出られない期間も気持ちを切らさず準備していました。打撃が持ち味なので嬉しいです。チーム一丸で世界一を獲って日本に帰りたいです」

太田蓮(京都リトルシニア)

「準備はある程度できていました。ストレートとフォークとスライダーが良かったです。(サインに首を振っていたのは)追い込んでからのフォークに自信があったので首を振っていました。(今大会最後の登板で)思いきり全力で投げることができて良かったです。井端監督からの信頼に応えることができて良かったです」

川上慧(明石ボーイズ)

「(4打数3安打)あまり調子が良くなかったので打撃練習から修正しました。低く座りすぎているかなと思ったので姿勢を少し高くしました。(三塁打)追い込まれていたので、なんとかバットに当てようと思ったら甘いところに来たので、振り抜きました。(守備も抜群の安定感)初戦にエラーしてしまったので周りの人の動きも勉強しました。天然芝は打球の勢いが死んでくれるので守りやすいです。(決勝戦)背負わず気楽にいつも通りプレーしたいです」

第6回 WBSC U-15 ワールドカップ

大会概要 出場選手 放送予定

大会期間

2024年8月16日~8月25日

オープニングラウンド(グループA)
8月17日(土)9:00 日本 12 - 9 ドミニカ共和国
8月18日(日)5:00 イタリア 3 - 8 日本
8月19日(月)9:00 コロンビア 3 - 14 日本
8月20日(火)5:00 日本 14 - 0 グアム
8月21日(水)0:30 日本 4 - 2 プエルトリコ
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

スーパーラウンド
8月23日(金)5:00 日本 5 - 6 チャイニーズ・タイペイ
8月24日(土)5:00 日本 6 - 1 メキシコ
8月25日(日)5:00 日本 7 - 2 ニカラグア
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

決勝
8月26日(月)9:00 日本 7 - 6 プエルトリコ
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

開催地

コロンビア(バランキージャ)

出場する国と地域

グループA
日本、ドミニカ共和国、プエルトリコ、コロンビア、イタリア、グアム
グループB
メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ

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