※この記事は第3戦試合開始前に取材をおこなったものです。
19 野村祐輔
――今回のチャイニーズ・タイペイ戦をここまで振り返っていかがですか?
野村:チームの雰囲気がすごくいいですね。年代が近い人が多いというのもあるでしょうけれど、すごくいいムードです。
――初日に嶋選手が「変な上下関係の壁はなしにしよう」とみなさんの前でおっしゃったそうですね。
野村:そうなんです。嶋さんがそう言ってくださって。そういう言葉も大きかったと思いますね。
――相手の野球についての印象はいかがですか?
野村:思ったよりは日本の野球に近いのかなという印象は持ちました。でも力強さがありますね。体は大きいですし、力強いスイングをしてきますし。それと台湾のファンの応援がすごいなと思いましたね。昨日の最終回なんかびっくりしました。マイク大音量の応援に驚いている選手は結構いましたからね。
――日本の野球の強みはどのあたりにあると感じていますか?
野村:機動力だったり、粘り強さだったりというところのような気がしています。
――トップチームの監督が変わらないというのはやはり選手側もモチベーションが上がりますか。
野村:上がりますね。小久保さんが4年後も監督だと決まっているわけですからね。常に監督の存在を意識するでしょうし、国内の試合全てがアピールの場だと思います。ぜひ4年後、代表メンバーに入っていたいです。
29 小川泰弘
――ここまでを振り返って。
小川:素晴らしい選手が集まっている中で野球をやらせていただいて、自分としても学ぶことがとても多いですし、一日一日が本当に勉強になります。この経験を来年、そして4年後のWBCにつなげていかなければと思っています。
――チームの雰囲気、ものすごくいいように感じるのですが。
小川:そうですね。やるときはやる、抜く所は抜くというメリハリがありますね。すごく明るくいいチームだなと思います。嶋さんも最初に変な上下関係は取っ払おうと全員の前で言ってくれて。自分はまだ下の方なので、そういう言葉が有り難かったですね。嶋さんからは個人的にもどんどん声をかけていただいていますし、会話もさせてもらったので、嬉しかったです。
――初戦のマウンドを任されましたがいかがでしたか?
小川:グラウンドもナイター照明も日本と全然違うし、応援も完全アウェー。初戦を託されたプレッシャーもありましたし、勝ちに強くこだわった試合でもあった。初回はそれが悪い方向に働いてしまって、投げ急いでしまって・・・。初回は正直、ペナントレースのどの試合よりも緊張しましたから・・・。でも、そんな中、2回以降を冷静に投げられたのは収穫ですし、そういうすさまじい緊張感の中で投げることができたのはすごく良い経験だったと思います。
――小久保監督の印象は?
小川:「一年間ローテーションを守って、戦ったシーズンの後で、今回来てくれてありがとう」と言っていただいたんです。監督からそんな言葉を頂けるとは思わなかったので…。嬉しかったし、今回選んでいただいたことに感謝の気持ちでいっぱい。小久保監督の下でできるというのはすごく勉強になりますし、すごくいい経験ができているなと思っています。
43 大瀬良大地
――チャイニーズ・タイペイ戦、ここまでを振り返っていかがですか?
大瀬良:最初のうちは全体の流れといいますか、どう動いて良いのかがよくわからなかったこともあって、すごく緊張していたのですけれど、試合が始まってからは、みなさんといい雰囲気の中で野球をやらせていただいているなと感じます。大学とプロじゃ試合に臨む慣習なども違うので、来年からプロでやる身としてはそういった部分にも一足早くなじんでいくことができた点はすごくよかったと思っています。
――トップチームとしての国際試合。なにか感じた点などはありますか?
大瀬良:大学で国際試合の経験はありますが、いざマウンドに上がったら雰囲気が全然違いましたね、これまでの国際試合とは。応援もこれまでの国際試合とは全然くらべものにならないほどすごかったですし、想像以上の迫力でした。でもそういった中で今後、野球をやっていかなければならないわけで、そんな環境で投げられたことは、いい経験以外のなにものでもない。これからの自分の野球人生に生かしていかなくてはならないなと思っています。
――プロ入り前にものすごい経験をしていますよね。
大瀬良:本当にそう。ありがたいことです。みなさんからもすごくよくしていただけているので・・・。嶋さんからも「変な上下関係はなくしていこう」という言葉があったのですが、おかげですごく気が楽になって、自分を出していきやすくなりました。チームの雰囲気はいいです。いい緊張感を残しつつ、リラックスできている感じですね。
――4年後もこのユニホーム着ていたいですよね。
大瀬良:もちろん、そうですね。今回選んでいただいたわけですから、しっかりプロで活躍し、また代表選手として呼んでいただけるようにコツコツと頑張っていきたいと思います。
52 益田直也
――この遠征を振り返っていかがですか?
益田:すごくやりやすい環境だなと思います。初めてしゃべった選手もけっこういるのですけれど、みんな優しく接してくれますし。ぼくは同級生が多いので、特にやりやすいですね。
――台湾独特の試合の雰囲気などはどうですか?
益田:熱狂的でものすごいアウェー感がありますね。でも僕らにしたらクライマックスシリーズのほうがもっとアウェー感を感じたりするので、そのことを思うと、特に動揺することはないです。
――これからの目標、意気込みを教えてください。
益田:4年後も小久保監督なわけですし、同じ監督にずっと見てもらえるチャンスがあるのでモチベーションはすごく上がります。最初に選ばれたということは少しは気にかけてもらえているのかなと思いますし。4年後は是が非でも選ばれたいですし、今回の強化試合を通じていい経験を積み、いいアピールもしていきたい。すべてのことを4年後に生かしていければいいなと思いますね。
27 炭谷銀仁朗
――今回の遠征を振り返っていかがですか?
炭谷:やはりメンバーが若いということで元気がありますね、チームに。雰囲気は本当にいいと思う。もちろん勝ちに来ているし、勝たないとという思いは皆ありますけど、変に追いつめられるようなプレッシャーはないので。
――チャイニーズ・タイペイについてお感じになったことはなにかありますか?
炭谷:3月のWBC本戦を経験させてもらったのですが、あの時はもっと打線のつながりを感じるチームだったんですよね。右を徹底して狙ってきたりね。そういういやらしさみたいなものは今回あまり感じなかったけれど、やはり力はありますよ。多少甘いインコースとか、手が伸びるコース、高めの変化球なんかは強いですよね。芯食らったらすっとんでいきますからね、打球が。
――今後の目標について
炭谷:もちろん4年後もぜひ選ばれたいですし、シーズン中もアピールの場だと思って頑張りたいですね。
32 浅村栄斗
――ここまでを振り返って。
浅村:チームの雰囲気がすごくいいですね。ほんとにいいです。
――相手の野球で感じたことはなにかありますか?
浅村:ガンガン振ってくるチームですよね。長打も1番から9番まで出そうな打線ですし。1球1球丁寧にみんなで守りながら攻める姿勢が必要なのかなと。
――国際試合で意識することはなにかありますか?
浅村:データもほとんどない初対戦の投手ばかりなので、どんどん甘いストライクを振っていく姿勢が大事になってくると思う。ぼくはシーズン中でもこのスタンスですが、国際試合でもこの積極的なスタンスで投手に立ち向かっていこうと思っています。
38 岡崎啓介
――ここまでを振り返っていかがですか?
岡崎:国際試合の良さといいますか、独特の雰囲気を味うことができています。ぼくは大学、社会人の大音量の鳴り物応援はけっこう経験しているのですが、それよりももっとすごいですね、台湾の応援は・・・。なにせマイクを使っていますからね(笑)。日本の攻撃の時はまったく応援がなくて、アウェー感満載で、これもまたすごくいい経験だと思います。こういう雰囲気を経験しているのといないのとでは、いざ本番で全然気持ちが変わってくると思いますから。実際WBCの本戦だともっとすごいアウェー状態になるでしょうからね。
――初日の合流の際は「すごく緊張する」とおっしゃっていましたが、チームの雰囲気はいかがですか?
岡崎:最初はほんと緊張しました…(苦笑)。でもこうして何日か一緒に過ごし、試合をこなしていくと、やはりプロとアマの壁のようなものも溶けはじめている感じで。ここまでいい感じに溶けてきたので、もっともっと一緒にこのままいたいという思いは正直、ありますね。
――プロアマ一体となった侍ジャパン常設化についての感想を教えてください。
岡崎:間違いなく、アマチュアのモチベーションは上がります。アマの第一線を張っている選手たちにとっては、トップチームに呼ばれるチャンスがあるわけですから。今回はたまたま自分だった、と思っていますが、しっかりと頑張って、常に選んでもらえるようにしたい気持ちは強いです。今後「あいつは国際試合経験が豊富だから選ぼう」と思ってもらえるように。今回は3試合ですけど、これも貴重な国際経験なので。
――チームに戻ったら「侍ジャパン、どうだった!?」といろんな人に聞かれるのではないですか?
岡崎:聞かれるでしょうねぇ。みんなが興味を持っていることですからね。自分のチームメートだけじゃなく、社会人野球の関係者の多くが興味を持っていることだと思うので。ですから、今回の貴重な経験を社会人の人たちにも伝えたいし、伝える側としても、今後変なプレーはできないので。次も呼ばれるよう、どんどんレベルアップしていきたいなと思います。
6 中田翔
――ここまでを振り返っていかがですか?
中田:台湾のファンの方々の応援のすごさには圧倒されましたね。特に岱さん(陽)が打席に立った時の声援にはびっくりしました。「台湾のスーパースターなんだなぁ」ということがよく理解できましたよ。チームの雰囲気もいいですし、すごく楽しく試合をさせてもらっています。
――侍ジャパンの常設に関する感想をお聞かせください。
中田:4年後も小久保監督だということが決定しているというのはものすごく選手からするとモチベーションの上がる話だと思います。どの選手も「4年後に代表メンバーに入ってやるんだ!」という気持ちに早くもなっています。今回選ばれたメンバーは特にそう思っているでしょうしね。すごくいい仕組みができたなと思っています。
――嶋選手が、「今後、メンバーの入れ替わりがある中で、毎回選ばれる核となるメンバーはいるはず。そのメンバーたちで今回芽生えた侍ジャパン精神を新しく入ったメンバーたちに伝えていくことが大事」とおっしゃられていました。
中田:ぼくは今回の活躍度合じゃ次選ばれるかどうかわからないですけど・・・(苦笑)。でもずっと代表メンバーに入りたいですし、嶋さんのおっしゃっていることは、たしかにそうですよね。そういった伝承の積み重ねが大事になってくると思います。
――日本野球の強み、武器についてはどのあたりにあると感じていらっしゃいますか?
中田:やはりつなぎのバッティングが強みだと思います。一発も打てる打者もいる中で、しっかりとつなぎの打撃もできる。その上で走れる選手も多い。それが日本野球の一番の強みのような気がします。
9 丸佳浩
――今回の遠征を振り返っていかがですか?
丸:非常に勉強になりますね。日本以外の国で野球をやるのがぼくは初めてだったので、いろんな面で難しさをあらためて感じました。野球以外でも。
――例えばどういったことですか?
丸:時間も予定通りになかなかいかなかったりすることも多いですし。食事の面なども日本とは当然違いますからね。アウェーの応援に関しては甲子園のほうがもっと熱狂的なのでそんなに驚くことはなかったですけれど。甲子園はやはりすごいですからね、特にライトを守っている時なんかは…。
――4年後の代表入りを当然目指す。
丸:もちろんです。シーズンの成績をしっかり上げていくことができれば、結果的に選ばれる可能性も高くなると思うので。日々アピールだと思って頑張っていきたいです。
2013 BASEBALL CHALLENGE 日本 vs チャイニーズ・タイペイ
侍ジャパン選手・コーチコメント(コーチ編)