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チャイニーズ・タイペイ戦 ドキュメント
【11月5日】新生侍ジャパンのはじまり

2013年12月9日トップ

チャイニーズ・タイペイ戦 ドキュメント 【11月5日】新生侍ジャパンのはじまり

11月8日~10日に行われたBASEBALL CHALLENGE 2013をチームの集合から解散まで1日ごとに振り返ります。

新生侍ジャパンの記念すべき第一歩

11月5日午後。

3日後に開幕するチャイニーズ・タイペイとの強化試合に向けて召集された新生侍ジャパンの面々が続々と東京都内のホテルに姿を現した。

「かっこいいユニホームですねぇ~」

新生侍ジャパンとしての選手たちの初仕事はユニホーム姿での個人写真の撮影。この時点ではまだ発表されていない新デザインのストライプユニホームの上着を纏った感想が若き侍たちから聞こえてくる。

「雨でぬれても重くならなそうな素材ですね」

「生地がすごく柔らかくて軽い」

実際に生地をさわらせてもらったが、軽い上に、肌触りが抜群。胸マーク、背番号の部分が昇華プリントのため、総重量も相当軽い。ストライプをよくよく見ると、細かくギザギザ状になっており、正式名称は「ダイヤモンドストライプ」。デザイン、機能性ともに選手たちには大好評だった。

アマチュア界から選出された高木伴(NTT東日本)は撮影を終え、次のようなコメントを残した。

「JAPANという文字が入ったユニホームを着ることができ身が引き締まる思い。これまでの野球人生で着た、どのユニホームよりも軽いですが、僕にとっては今まで着たどのユニホームよりも重く感じます」

選出を心から喜ぶ選手たち

侍ジャパンの常設化に関しても、選手たちからは「球界にとって、ものすごくいい形が出来上がったと思う」というコメントが相次いだ。そしてなにより、各選手が小久保ジャパンの初代メンバーとして選ばれたことを心から喜んでいることが写真撮影の時点でしっかりと伝わってきた。

「選ばれたと知った時は信じられなかった。もちろん嬉しかったですけど、自分が選ばれていいのかなって…。とにかく足を引っ張らないように頑張りたい」(九州共立大→広島ドラフト1位・大瀬良大地)

「プロだけじゃなく、しっかりアマにも目を向けてくれているのがうれしい。アマチュアの選手だって頑張ればトップチームに入る可能性があるとなれば、ものすごくモチベーションが上がりますから」(日立製作所・岡崎啓介)

「4年後を見据えて、本気で世界一を獲りに行くんだという姿勢が伝わってくる。今回選んでもらえてすごく嬉しいし、4年後もぜひこのチームの中にいたい」(中日・大野雄大)

「選ばれたと知った時はものすごくびっくりしました。自分でいいのかなって…。でもせっかくこんな場を与えてもらったので、全力で臨みたい」(横浜DeNA・梶谷隆幸)

2日前に日本シリーズの熱戦を終えたばかりの東北楽天からも嶋基宏、岡島豪郎、銀次の3選手が選出され、この日、元気な姿を見せていた。

写真撮影を終えた銀次は言った。

「全ての動きが4年後のWBCに通じているわけですから、かなりモチベーションが上がります。チャイニーズ・タイペイ戦は3連勝を狙っていきます!」

あくまでも勝ちにこだわっていく

写真撮影を終えると、18時半からは新生侍ジャパン初の全体ミーティングが始まった。

小久保裕紀監督がマイクを持つ。

「最年長である嶋基宏選手に、今回、キャプテンを任せたいと思う。そして今回、召集されたみなさんには代表召喚状というものをご用意させていただいております」

小久保監督は続けた。

「1シーズンを戦い終えての召集、非常に体力的にもきつい選手がいるとは思う。でも今回、3試合すべてにテレビ中継が入ることからもわかるように、注目度は非常に高い。もしもこの3試合が親善試合だという感覚があるならば、今のうちに取り去ってもらいたい。この3試合はあくまでも強化試合であり、勝ちにこだわっていく。そのことをしっかり自覚してほしい」部屋中にピーンと張りつめたような緊張感が走る。

そして、小久保監督は「グラウンドは野球人にとって道場であり、ユニホームは帽子を被ってこそ、戦闘服として成り立つ」という観点から「グラウンドに唾を吐かないこと」「基本的には常に着帽」の2点をチーム内の約束事として提言した。

その後は、マイクを順番に回しながら、コーチ、選手、スタッフの順番で自己紹介がひとりずつおこなわれた。驚くことに、マイクは裏方含め部屋にいた全員に回った。まさしく「この全体ミーティングにいる者、全員で侍ジャパン」という意識が徹底されていることの表われだ。

自己紹介の後は、バッテリー組、野手組にわかれてのミーティング。試合におけるサイン等の決め事を確認し、新生侍ジャパンの第一日目は無事に終了した。

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