11月8日~10日に行われたBASEBALL CHALLENGE 2013をチームの集合から解散まで1日ごとに振り返ります。
初の全体練習
11月6日、新生侍ジャパン初の全体練習が川崎市内のジャイアンツ球場でおこなわれた。
心地よい日差しが降り注ぐ中、午前10時半にウォーミングアップを開始した侍ナイン。キャッチボール、投内連係を終えると、ピッチャーはブルペンに向かい、野手はシートノック、フリー打撃等のメニューをこなした。
積極的に選手たちに話しかけるコーチ陣の姿が目に付いた。シートノックのメニューでは、仁志敏久内野守備・走塁コーチが浅村栄斗にスローイングの指導をする場面も。「1週間限定のコーチだし、あまり言いすぎるのもどうかと思ったけど、ワンポイントだけでもね…」と短期コーチの難しさを実感していた仁志コーチだったが、当の浅村は「肩が早く開いて投げるクセがあるので、ありがたいアドバイスでした」と元名内野手のわかりやすい指導に感謝の念を表していた。
大阪桐蔭高の先輩、後輩の関係でもある平田良介と中田翔がキャッチボールのペアを組んでいたのも印象的なシーンだった。高3の平田と高1の中田が甲子園で大活躍したのは2005年夏。その8年後、共にJAPANの文字が胸に入ったユニホームを身に纏い、キャッチボールをする場面を見られるとは、到底想像できなかった。
練習前に何人かの選手に聞いて回ったところ、「年齢は近いんだけど、実は話したことのない人の方が多い」という声が多く挙がったが、練習終了後の昼食時の段階では、リラックスモードで各選手が冗談を言い合っている場面に数多く遭遇した。同じ目標に向かって切磋琢磨する同世代の野球人。打ち解けあうのに、そう時間はかからない。
「侍ジャパン全世代結束式」に出席
16時半からは、東京都内のホテルにて「侍ジャパン全世代結束式」がおこなわれた。
トップチーム、アマチュア、大学、18U、15U、12U、女子の各世代が一堂に会しての記者会見。各世代の代表選手1名と、その世代を束ねる監督が、この日、初お披露目となった全世代共通のストライプのユニホームに身を纏い、計14名が次々と壇上に登場。その光景は実に壮観だった。
周囲からは「全世代で同じユニホームっていいもんだなぁ!」「新ユニホームかっこいいじゃん!」「野球少年たちのモチベーションも上がるね」「子どもの頃からこのユニホームを着ることを目標にできるよなぁ!」といった声が聞こえてくる。トップチームの選手代表として、結束式に参加した中田翔は「全世代で世界一をとれるよう、トップチームが引っ張っていきたい。チャイニーズ・タイペイとの強化試合には絶対に負けたくないし、意地でも結果を残して日本に帰りたい」と力強くコメント。18Uの代表選手として参加していた大阪桐蔭高の後輩・森友哉(西武ドラフト1位)について聞かれると、「彼のプロ入りで刺激を受けるような思い。いずれはトップチームで一緒にプレーしたい」と先輩らしいエールを送ることも忘れなかった。
夜、ホテルに戻ると、翌日に現地ホテルへ直接送る荷物の集荷が宿泊フロアでおこなわれていた。廊下に並ぶ各選手の遠征用スーツケースを目の当たりにし「いよいよ台湾へ向かうんだ」という実感がふつふつと湧いてきた。
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