11月29日、愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで「第11回 BFA U12アジア野球選手権」の最終日が行われ、侍ジャパンU-12代表は3位決定戦で中国と対戦。決勝進出を逃した悔しさが募る中ではあったが、10対0の5回コールド勝ちを収め、2大会連続の3位となった。
主将の惣宇利銀河(神明サンダーズ)ら選手たちで「最後までしっかり戦おう」と誓って戦いに臨んだ侍ジャパンが、序盤から主導権を握った。
先発のマウンドを任された立岩駿(古高松ブルースターズ)が三者凡退に抑えると、その裏に古畑太誠(深川ジャイアンツ)の内野安打や四死球で先制し、一寸木健翔(西湘シーホース)のセンター前安打で2者が生還し、初回から3点の先制に成功。続く2回も立岩が三者凡退に抑えると、その裏に杉浦颯真(保々ジュニヤーズ)のレフト前安打と盗塁からチャンスを作り、相手投手の暴投で1点を追加した。
3回は無得点に終わったものの、4回表は強風によって仮設フェンスが倒れるなどして中断したが、前日も好救援を見せた鈴木陽士(松島ジュニアクラブ)が集中力を切らさず。2イニング目となるこの回も無失点に抑えると、その裏に打線が繋がった。
相手の失策で出塁した峰岸走太朗(菱・境野フューチャーズ)が俊足を飛ばして二盗を成功させると、古畑、石﨑悠士郎(本郷北学童野球クラブ)、池田夏唯(下馬ジュニアクラブ)のタイムリーで3点を追加。5回は惣宇利が三者連続三振を奪うと、その裏に中村豪志(枝吉パワーズ)の内野安打、惣宇利の犠牲フライ、古畑の内野安打で3点を加え、10点差がついたため、大会規定によりコールドゲームが成立。侍ジャパンの3位が決まった。
仁志敏久監督は「モチベーションが難しかったと思いますが、子どもたちなりに気を抜かずに戦ってくれました」と労った。
国内では禁止されている変化球への対応に苦戦するなどして2試合連続完封負けを喫し、2大会ぶり2回目の優勝は果たせなかったが、選手たちは最後まできっちりと戦い抜いた。
監督・選手コメント
仁志敏久督
「スーパーラウンドで良い試合ができたので、子どもたちにとっても今後も記憶に残っていくと思います。1週間ほどの中で選手たちは、成長した姿を生活面でも野球面でも見せてくれました」
古畑太誠(深川ジャイアンツ)
「チーム全員が1つになれた大会でした。スーパーラウンドの韓国戦とチャイニーズ・タイペイ戦は打てたので、それは良かったです。スーパーラウンドのような接戦はこの先たくさんあると思うので、この緊張感を忘れずにやっていきたいです」
福田周吾(IBCレイカーズ)
「3位という悔しい結果に終わりましたが、最後はチームが1つにまとまって勝つことができました。韓国も抑えられたし、良い投球ができました。中学になったら変化球にも対応していきたいです。今回は軌道に対応するのが難しかったです」
立岩駿(古高松ブルースターズ)
「変化球が良く、打たせて取って球数少なく抑えられて良かったです。みんなで難しい場面も乗り越えられました。礼儀も含めてこれからの人生に生かしていきたいです」
一寸木健翔(西湘シーホース)
「オープニングラウンドは良いプレーができましたが、3位になって悔しいです。今日の試合は悔いなくできました。韓国戦で打たれたことを反省して生かしていきたいです」
第11回 BFA U12アジア野球選手権
大会期間
2024年11月23日~11月29日
オープニングラウンド(グループA)
11月23日(土)10:30 日本 16 - 0 中国
11月24日(日)14:00 フィリピン 0 - 9 日本
11月25日(月)14:00 日本 22 - 0 インド
スーパーラウンド
11月27日(水)14:00 韓国 2 - 0 日本
11月28日(木)15:00 日本 0 - 1 チャイニーズ・タイペイ
3位決定戦
11月29日(金)12:00 日本 10 - 0 中国
開催地
日本(松山・今治)
出場する国と地域
グループA
日本、中国、フィリピン、インド
グループB
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、タイ