9月3日「第7回WBSC女子野球ワールドカップ」が12の国・地域の代表チームが集い韓国・釜山で開幕。オープニングラウンドではカナダ・オランダ・インドと共にBグループに入り、大会5連覇を目指す侍ジャパン女子代表は、同日19時よりドリームパークメインスタジアムで、カナダとの大会初戦を戦った。
カナダは2008年、愛媛県松山市で行われた第3回大会では初優勝した日本に次ぐ準優勝。その他、過去に3度の3位に輝くなど大会前に大倉孝一監督も「強いチーム」の1つにあげたオープニングラウンド最大の敵。よって侍ジャパン女子代表は序盤、自分たちの動きを確認しつつ、相手の力量を見極めにいく。
1回表は二死から3番の三浦伊織(京都フローラ)がセンター前ヒットで出塁すると、すかさず二塁盗塁を決め、4番・川端友紀(埼玉アストライア)も四球でチャンスを拡大。後続が倒れ先制点こそ取れなかったが、1回裏を三者凡退で仕留めた前回大会MVPの先発・里綾実(兵庫ディオーネ)含め、立ち上がりは無難なスタート。
しかし2回裏、カナダは侍ジャパン女子代表のわずかな乱れを突いてくる。安打と2四球で得た二死満塁から9番のV.BOYDが、1ボール2ストライクと追い込んだ里の決め球をセンター前に運ぶ2点タイムリー。絶対女王が許した先制点にスタジアムはざわめく。
しかし、これまでの強化合宿・直前合宿では劣勢含め全ての状況を想定した練習を積み重ね、ミーティング等でも戦術理解度を深めてきた侍ジャパン女子代表は、すぐさま反撃に転じた。
3回表一死から1番の六角彩子(侍)がライト前ヒットで出塁すると、二塁盗塁・三塁盗塁を続けざまに成功させる離れ業。焦りを隠せないカナダ先発・A.MILLSの暴投でまず1点を返すと、二死から四球で出塁した三浦がまたも二塁盗塁。川端もセンター前ヒットで続いた二死一・三塁。ここで大倉監督は、合宿中にもオプションとして練習してきたダブルスチールを敢行する。
これも見事に決まり同点。さらに、4回表二死二塁から9番・小島也弥(環太平洋大2年)が放ったレフト前ヒットが相手の失策を誘い勝ち越しに成功した侍ジャパン女子代表は、試合の主導権を握っていく。5回表には6番・金由起子(ホーネッツ・レディース)のセンター前タイムリーと敵失で2点。6回表にも敵失で1点。7回表には二死満塁から川端が4番の貫録を示す2点タイムリーでカナダの3投手に173球を投げさせての計10安打・8得点。侍ジャパン女子代表打線は、回を重ねるごとに波に乗り得点を重ねた。
投げても3回以降完全に立ち直った里が11三振を奪って108球で7回3安打完投。終わってみれば8対2。侍ジャパン女子代表は、カナダに逆転でオープニングラウンド初戦を飾り、各グループ2位までの6チームが進むスーパーラウンド進出へ大きく前進した。
侍ジャパン女子代表の次戦は9月4日(日)14時からドリームパークメインスタジアムでオランダと。オープニングラウンド2戦目でスーパーラウンド進出を決める大事な一戦と同時に、世界一という高みに上るために、マドンナたちはたゆまぬ努力を続けていく。
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会概要
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ 出場選手(2016年7月10日発表)
大会期間
2016年9月3日~11日
オープニングラウンド
9月3日(土)19:00 カナダ 2 - 8 日本
9月4日(日)14:00 日本 12 - 0 オランダ
9月5日(月)14:00 日本 18 - 0 インド
スーパーラウンド
9月7日(水) 14:00 ベネズエラ 2 - 7 日本
9月8日(木) 19:00 日本 10 - 0 チャイニーズ・タイペイ
9月9日(金) 19:00 日本 10 - 0 オーストラリア
9月10日(土)14:00 日本 6 - 0 韓国
決勝
9月11日(日)18:00 日本 10 - 0 カナダ
会場
韓国釜山広域市キジャン郡
侍ジャパン女子代表候補 マドンナジャパン座談会
【第1回】マドンナジャパンの注目3選手の素顔
【第2回】3選手がそれぞれに感じる女子野球界の変化を語る>
【第3回】マドンナを目指す全国の野球女子たちに伝えたいこと