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試合レポート

連日のコールド勝ち 侍ジャパン社会人代表、中国に勝利し予選1位通過目前に

2018年8月27日

 第18回 アジア競技大会(アジア大会)に出場している侍ジャパン社会人代表は27日、予選ラウンド2・グループAの2戦目、中国に17-2でコールド勝ちして前日に続き連勝した。

初回一挙13点。森下は2度の満塁で一発と三塁打で7打点

 気温34度。強い日差しを浴びると体感温度はそれ以上に感じるこの日のジャカルタ。午後2時からの試合はその暑さを多少和らげる強い風が舞う中で始まった。

 日本打線は初回から猛攻を見せる。中国の先発、192cmと長身の宮海成(HAICHENG GONG)から1死後、2番北村祥治(トヨタ自動車)以下3連打で満塁とすると、5番喜納淳弥(NTT東日本)のレフトへの浅めのフライを左翼手が足をひねって転倒し捕球できず、日本が1点を先制する。

 さらに満塁で6番森下翔平(日立製作所)はフルカウントからの6球目を豪快にレフトへ満塁ホームラン。5-0とした。その直後、7番の松本桃太郎(Honda鈴鹿)が初球をレフトへ。外野フェンス後方に立ち並ぶ、カラフルなトタン屋根の民家の前に張られた防球ネットに突き刺さる連続アーチで続いた。

 日本の攻撃はさらに続く。9番青柳がパキスタン戦から4打席連続となるセンター前ヒットを放つと、打順は1番に戻り、辻野雄大(Honda)、北村祥治(トヨタ自動車)、近本光司(大阪ガス)の3連続タイムリーで9-0とした。

 そして前の打席で満塁弾の森下にまたも満塁で打順が回り、今度はレフトポール際に設けられた、「プチ・グリーンモンスター」といった感じの高いフェンスに直撃する走者一掃の三塁打で12-0に。続く松本にも右中間のタイムリー三塁打が飛び出し、一挙13点を挙げた。森下はこの回だけで7打点を稼いだ。

 先発の臼井浩(東京ガス)は先頭打者に中前安打を許すも、その後3回まで1人の走者も許さず0点に抑える好投。臼井は「直球、変化球とも低めに投げることを心掛けた」と話し、「カウントを取りに置きにいくとしっかりとらえられた」と中国打線を振り返った。

 2番手以降は高橋拓已(日本生命)が野手の挟殺プレーのミスなどもあり1回を2失点。3番手の勝野昌慶(三菱重工名古屋)は1回を0点に抑えた。

 打線は3回に代打の田村強(JR西日本)がレフトへの2ランで2点、5回には松本桃太郎(Honda鈴鹿)がこの日2本目となる一発を左中間に放ち、17-2と15点差がつきゲームセット。日本がパキスタン戦に続きコールド勝ちした。

先発臼井は低めの重心を意識したフォームを実践し好投

 臼井は都市対抗終了後、重心を低くする投球フォームへと調整を行っていた。「上背がないので(身長170cm)、以前は角度をつけようとして上体で投げていたら球が上ずっていた」と話す臼井は調整の成果を19日の東京ガスとのオープン戦で発揮。打者6人を内野ゴロ4つ、2三振に抑えた。

 そして迎えたアジア大会本番。しかし普段とは違う粘土質の硬いマウンドが臼井を困らせた。「柔らかいマウンドの方が好きなので、“いつものピッチングは出来そうにないな”と感じた」という臼井だったが、ゲームの中で修正を重ね、「3回ぐらいからはしっかり投げられるようになった」と振り返った。

 スーパーラウンドではゲロラ・ブン・カルノスタジアムに場所を移すが、同球場もラワマングン同様に赤土で傾斜もわずかだ。ゲロラ・ブン・カルノのマウンドについて「事前練習の投内連携でチェックした」と臼井は話し、次回登板でのマウンド対応に問題はない。

前夜、監督以下選手はライバル韓台戦を視察

 前日26日はパキスタン戦終了後、石井章夫監督以下、コーチと3選手が韓国-チャイニーズタイペイ戦を視察。石井監督は韓国について「さすがプロの打者はパワーがある」と話し、チャイニーズタイペイについては「守備が良かった。どの選手も気持ちが入っていた」と韓国に1点差勝利したチャイニーズタイペイを評価した。

 2戦続けてコールド勝ちした日本。中国戦では試合中の午後3時にイスラム教のお祈りの時間を挟んだため、球場周辺の複数のモスクのスピーカーから大音量が流れた。3回裏の日本の攻撃時にその音が大きくなり、3回終了後、2分程試合が中断という、インドネシア開催ならではの光景もあった。

 日本は28日9時からタイと対戦する。侍ジャパン社会人代表はこの試合に勝利し、3連勝でのスーパーラウンド進出を目指す。

第18回 アジア競技大会

大会概要 出場選手一覧

大会期間

2018年8月26日~9月1日

予選ラウンド(グループA)

8月26日(日)11:00 日本 15 - 0 パキスタン
8月27日(月)16:00 日本 17 - 2 中国
8月28日(火)11:00 タイ 0 - 24 日本
※開始時刻は日本時間(ジャカルタ:時差-2時間)

スーパーラウンド

8月30日(木)14:00 日本 1 - 5 韓国
8月31日(金)20:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 5 日本
※開始時刻は日本時間(ジャカルタ:時差-2時間)

決勝

9月1日(土)18:00 韓国 3 - 0 日本
※開始時刻は日本時間(ジャカルタ:時差-2時間)

開催地

インドネシア(ジャカルタ)

大会公式サイト

Asian Games 2018 Jakarta Palembang

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