8月1日(木)、台湾・台南市にて開催されている「第5回 WBSC U-12 ワールドカップ」のスーパーラウンド第1戦が行われ、侍ジャパンU-12代表はグループB 3位のベネズエラと対戦。4対1で勝利し、開幕から無傷の6連勝を飾った。
上位6チームで争われるスーパーラウンドの初戦は、大会3連覇中のアメリカを破るなど勢いに乗るベネズエラが先制点を奪う。
初回を3つの三振で無失点に抑えた先発の青木朔真(筑後ボーイズ)は2回、制球が定まらず先頭打者に四球を与えると、続く打者の捉えた打球はサードライナー。再び四球で一死1、2塁のピンチを迎え、江尻慎太郎コーチがマウンドへ向かい声を掛ける。しかし8番・C.ALVARADOに高めに抜けた球を痛打され、ベネズエラが1点を先制した。
今大会初めて先制を許した日本は、一死2、3塁の場面から2番手のマウンドに川越昂太郎(東京城南ボーイズ)を送ると、2者連続三振に切って取り最少失点で切り抜けた。
追いかける展開となった日本はその裏、川下晃汰(諫早ボーイズ)、鈴木拓斗(兵庫神戸ボーイズ)の連打と四球で一死満塁のチャンスを作ると、高畑知季(兵庫波賀リトルリーグ)がスクイズを成功させ同点に追いつく。さらに片岡大瑠(大阪狭山ボーイズ)が、これまで日本打線が苦戦していたベネズエラ先発・B.JEANのカーブをセンターへ弾き返し2点を追加。一気に逆転に成功した。
4回、追加点が欲しい日本は、先頭の桑元信祐(ガッツ鹿児島)がレフト線へツーベースを放つと、高畑知季が送りバントを決めチャンスメイク。今度は片岡大瑠がスクイズを成功させ、差を3点に広げた。
2回途中に変わった川越昂太郎は3回も登板。センターを守る赤澤琉偉(八尾中央ボーイズ)の好捕もあり、1安打無失点に抑える。その後は坂本慎太郎(松戸柏リトルリーグ)、林京乃佑(東京城南ボーイズ)も無失点で繋ぎ、最後の打者は髙橋昇聖(北上ゴブリンズ)がセカンドゴロに打ち取り試合終了。スーパーラウンド初戦を勝利で飾った。
スーパーラウンドに進出したチーム同士の勝敗はオープニングラウンドから引き継ぐため、チャイニーズ・タイペイ、キューバに勝利している日本はこれで3勝目。次戦は明日2日(金)日本時間15時より、グループBを4勝1敗の1位で通過したアジアのライバル・韓国と対戦する。
監督・選手コメント
仁志敏久監督
「なかなか点がとれないと思っていたので先制点はかなり痛かったですが、気を落とさずいけたのは1点に抑えられたからかなと思います。もちろん連勝するのはいいことなのですが、ここまで負けてこなかった、劣勢になったことがない怖さはあります。よくあるのは全勝で行って、準決勝、決勝と一番大事なところでたった1敗を喫してしまうこと。それは子供たちにも伝えています。こちら側もそこには神経を使ってやっていきたいと思います」
高畑知季(兵庫波賀リトルリーグ)
同点のスクイズを成功させる
「最初からスクイズのサインが出ると思っていました。1回失敗して少し焦ってしまったのですが、もう1回あるので冷静になってきっちり決められたのでよかったです」
片岡大瑠(大阪狭山ボーイズ)
2回裏タイムリー
「高畑がスクイズを決めてくれて2、3塁だったので、気持ちよくスイングできました。(4回のスクイズは)自分の中でひとつのアピールポイントに入っているので、スクイズ決めたら監督にもいいアピールできるかなと思っていました」
第5回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2019年7月26日~8月4日
オープニングラウンド
7月26日(金)11:00 チェコ 0 - 21 日本
7月27日(土)15:00 日本 6 - 0 キューバ
7月28日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ 4 - 7 日本
7月29日(月)11:00 日本 30 - 0 フィジー
7月30日(火)15:00 日本 15 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月1日(木)11:00 日本 4 - 1 ベネズエラ
8月3日(土)13:00 日本 8 - 7 韓国
8月3日(土)15:00 日本 3 - 8 メキシコ
決勝
8月4日(日)19:30 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾 台南市
参加国
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、チェコ、南アフリカ、フィジー
グループB
アメリカ、韓国、メキシコ、オーストラリア、ベネズエラ、イタリア