9月1日、韓国・釜山広域市機張(キジャン)郡で行われている第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップのオープニングラウンド第3戦が行われた。侍ジャパンU-18代表は大会4連覇中のアメリカを16対7で下し3連勝。スーパーラウンド進出に大きく近づいた。
初回に1点の先制を許したが1番の森敬斗(桐蔭学園)がひと振りで流れを変える。2ボール2ストライクからの6球目を振り抜くと打球はライト線へ深く飛んでいく当たりとなり、森は俊足を飛ばして一気に三塁へ。その後二死とされるも4番の石川昂弥(東邦)がライトへ逆らわずに運ぶ二塁打を放ち先制に成功した。
3回から林優樹(近江)に代わり2番手としてマウンドに上がったのは「いつでも行けるように準備を」と永田裕治監督から伝えられていた西純矢(創志学園)。
前日の南アフリカ戦で指名打者として出場し2本塁打8打点を挙げた勢いそのままに、2三振を奪ってチームに流れをもたらす。すると打線はその裏、死球と森のレフト前安打でチャンスを作ると武岡龍世(八戸学院光星)のタイムリーで勝ち越し、さらに石川、熊田任洋(東邦)にもタイムリーが飛び出して、この回一挙5得点を挙げた。
さらに4回は西が三者連続三振を奪い、その裏に2死から韮澤雄也(花咲徳栄)が相手失策で出塁すると、そこから連続四球で満塁に。ここで熊田と坂下翔馬(智辯学園)がタイムリーを放つなどして、この回も5点を挙げて11対1と大差をつけた。
その後は降り続く雨も影響したミスや失投とアメリカの意地の前にじわりじわりと点差を詰められるが、7回裏にこの日スタメン復帰の横山陽樹(作新学院)がレフトスタンドへソロ本塁打を放ち、チームに再び活力をもたらす。
投手陣も4番手の飯塚脩人(習志野)が要所を締める投球でアメリカの追撃をかわしていくと、8回には坂下と森のタイムリーなどで4点をダメ押し。最後は宮城大弥(興南)が三者連続三振を奪って、雨中の激戦を締めた。
この大会18連勝中だったアメリカを破り、開幕3連勝。これでグループB唯一の無敗で首位に立った。
監督・選手コメント
永田裕治監督
「選手たちが執念を持って戦ってくれました。島田達二分析担当コーチのデータもその通りで凄く助かりました。選手・スタッフすべての人間がよう頑張ってくれました」
西純矢(創志学園)
「登板前に永田監督から“8割の力で行け”と言われ、その通りの投球ができました。連続三振は水上桂(明石商)のリードのおかげです。壮行試合でカーブをホームランにされていたので、今日はカーブの高さと、ストレートで力を入れすぎないことに気をつけました。しっかりとコンディションを整えて一戦必勝で戦いたいです」
熊田任洋(東邦)
「今日はアップからチーム全体で気合いが入っていました。積極的に自分の打撃ができました。良いところで打てたので、これからも今日のような活躍をしたいです」
第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2019年8月30日~9月8日
オープニングラウンド
2019年8月30日(金)12:00 日本 4 - 2 スペイン
2019年8月31日(土)12:00 南アフリカ 0 - 19 日本
2019年9月1日(日)18:00 日本 16 - 7 アメリカ
2019年9月2日(月)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
2019年9月3日(火)19:30 日本 5 - 1 パナマ
スーパーラウンド
2019年9月5日(木)18:00 日本 5 - 1 カナダ
2019年9月6日(金)18:00 韓国 5 - 4 日本
2019年9月7日(土)12:30 日本 1 - 4 オーストラリア
決勝・3位決定戦
2019年9月8日
開催地
韓国(機張郡)
出場する国と地域
グループA
韓国、オーストラリア、オランダ、カナダ、ニカラグア、中国
グループB
日本、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、パナマ、南アフリカ、スペイン