11月22日、U-15 アジアチャレンジマッチ2019(11月22日から24日/愛媛県)が開幕。侍ジャパンU-15代表は13時から愛媛県の松山・坊っちゃんスタジアムで松山市代表と対戦し13対3で6回コールド勝ちし、幸先の良いスタートを切った。
開幕戦の先発バッテリーを任されたのは前田尚哉と宮原慶太郎。ともに東練馬リトルシニアで今夏のジャイアンツカップ(全日本中学野球選手権大会)で準優勝を果たした2人だったが、2回に前田の制球が定まらず2安打と3四球で2点の先制を許してしまった。だが、続く二死満塁のピンチからマウンドに上がった仲宗根大斗(安仁屋ヤングスピリッツ)が空振り三振に抑えると、その裏に打線が反撃に出る。
2四死球でチャンスを作ると、酒井優夢(橿原ボーイズ)のタイムリーと宮原の打球が相手失策を誘い、すぐさま同点に追いついた。さらに3回には、主将を任される岡西佑弥(橿原ボーイズ)と浅倉大聖(世田谷西リトルシニア)が鋭い当たりのタイムリーを放って3点を勝ち越した。
投げる仲宗根も、柔らかくしなやかなフォームから伸びのあるストレートとキレの良いスライダーなどの変化球を投じ、2回途中から4回までの登板で無安打に抑えた。
4回こそ無得点に終わったが、5回に再び打線を目覚めさせる一発が飛び出す。5番に座る海老根優大(京葉ボーイズ)がレフトスタンドへ打った瞬間に分かる本塁打を叩き込むと、その後も打線が繋がり、玉城陽希(中本牧リトルシニア)、福原聖矢(安仁屋ヤングスピリッツ)の連続タイムリー、八谷晟歩(フレッシュ佐賀フィールドナイン)の内野ゴロの間に得点が入り、この回一挙5得点。
投手陣も西田稀士郎(フレッシュ佐賀フィールドナイン)が5回を無失点、田上遼平(世田谷西リトルシニア)が味方のミスもあったが1失点に留め、松山市代表打線を勢いに乗らせなかった。
すると、6回には海老根の二塁打を皮切りにチャンスを作ると、代打・壽田悠毅(世田谷西リトルシニア)の内野ゴロと八谷のタイムリーで1点ずつを追加。13対3と10点差がついたため、大会規定により6回コールドゲームとなった。
初陣を飾った侍ジャパンU-15代表はこの後、23日にフィリピン(11時から今治市営球場)、24 日にチャイニーズ・タイペイ(12時から松山・坊っちゃんスタジアム)と戦い、優勝を目指していく。
監督・選手コメント
鹿取義隆監督
「仲宗根は前日のワンポイントアドバイスによって良くなりました。主将の岡西もあの場面で勝ち越し打を打てるのは大したもの。海老根に関して、あれだけのホームランを打つパワーのある打者はいないのではないでしょうか」
仲宗根大斗(安仁屋ヤングスピリッツ)
「流れを断ち切ることも考えましたが、吹っ切れた気持ちで投げられました。今日はストレートとスライダーが良かったです。フォームは股関節に体重を乗せて前で離すことを意識しています。昨日、リリース時のグラブを引きすぎず残すよう鹿取さんに教えてもらい、それが良い結果に繋がりました」
海老根優大(京葉ボーイズ)
「(本塁打は)打ったのはストレート。2ボールからで走者もいなかったので狙っていました。(タイムリーは)次は変化球だと思ったので力まずに打つことができました。プレミア12の日本ラウンドをアメリカ戦以外すべて観に行ったので刺激になっていました。鈴木誠也選手のようにスピードとパワーを武器にしてやっていきたいです」
福原聖矢(安仁屋ヤングスピリッツ)
「最初の2打席はセンターフライで凡退しましたが振れてはいたので、3打席目以降は低い打球を意識した結果が長打となりました。まずは1本出てホッとしました。(昨年の代表入りから1年が経ち)逆方向に強い打球を打てるようになりましたし、打球が頭上を超えるようにもなったのでパワーがついてきたのかなと思っています」