東京五輪を100日後に控えた4月14日、プロ野球公式戦の開催される6球場で「結束!侍ジャパンナイター」と題した冠協賛試合が行われた。始球式にはアトランタ・シドニー・アテネ・北京五輪出場者(高橋由伸氏、宮本慎也氏、藤川球児氏、中畑清氏、G.G.佐藤氏、松中信彦氏)が登場。その後には6名によるトークショーの収録が行われた。
昨年まで現役だった藤川氏は始球式が初めての経験で「肩が痛かったです」と苦笑いしながらも、直球は綺麗な軌道で捕手のミットへ吸い込まれた。G.G.佐藤氏は2008年の北京五輪での自身の落球を自虐するかのように、グラブからボールをポロリと落とす小ネタを披露。今回のトークショーでも「過去に出場した国際大会での良かった思い出」で「あるわけない!」と回答し、笑いを誘った。
国際大会の思い出を振り返る場面では「現地にいた約1ヶ月で5,6キロは痩せました」(中畑氏)「緊張して毎日吐きそうでした」(高橋氏)「試合に負けた後(宮本)慎也さんとバスで“どうやって日本に帰ろう”と話したことを思い出しました」(松中氏)と語るなど、経験者にしか分からない尋常ではない重圧を振り返る場面が多かった。
一方で、それゆえに藤川氏は「今の人生にもいきていますし、これからもいきてくるので感謝しています」と話し、「あの緊張に耐えることができれば、プロ野球の世界の毎日ある試合にも案外耐えられますよ」とまで、かけがえのない経験であったことを強調した。
また、チームの団結の重要性を語る出席者も多く、2004年と2008年の主将を務めた宮本氏は「全員がキャプテンのつもりでやれば、自然と一致団結できると思います」と助言を送った。
他にも様々な裏話が飛び出したこのトークショーの模様はYoutubeの侍ジャパンチャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCMDvzyLEZqvm4xwLuZRzTGg)にて4月19日、26日、5月3日のいずれも18時から配信予定となっている。
東京五輪まで、あと100日。五輪においては今回で8回目の採用となるが、金メダルは公開競技だった1984年のロサンゼルス五輪のみ。何度も跳ね返されてきた高い壁を稲葉篤紀監督率いる侍ジャパントップチームが超えることを期待したい。