11月8日、「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(2023年11月16~19日/東京ドーム)に向けた「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2023」3日目が宮崎市清武総合運動公園で行われた。
練習開始前には、まず日本シリーズを終えて合流した野口智哉(オリックス)が挨拶。さらにこの日48歳の誕生日を迎えた金子誠ヘッドコーチを祝い、田口麗斗(ヤクルト)が音頭を取ると、野手最年少の秋広優人(巨人)がバースデーソングを熱唱しプレゼントを渡すなど和やかな雰囲気で練習は始まった。
11時からはこのキャンプ最初の実戦形式の練習であるライブBP(投手が登板する実戦形式の打撃練習)を実施。今井達也、隅田知一郎、佐藤隼輔(3投手とも西武)、田口の4人が登板した。各投手3人から5人の打者を相手に投げ、ヒット性の打球は田口から岡林勇希(中日)と万波中正(日本ハム)が放った当たりのみで、今井が150キロを超える球を投じるなどそれぞれが順調な仕上がりを見せた。これには吉見一起投手コーチも「みんな質の良いボールを投げていましたね。田口もバランスが良かったですしホッとしています」と胸を撫で下ろした。また、初の実戦となる2日後の巨人戦(10日13時開始予定)については「5人の投手を起用する予定です」と明かした。
打撃についても井端弘和監督が「ライブBPは、今回1ボール1ストライクからのスタートでしたから、0-0のカウントからなら打ってくれると思っています。打撃練習でもほとんどの球を的確にとらえていました」と、特打で自ら打撃投手を務めた印象も踏まえ、野手陣の状態に手応えを感じていた。
これで第1クールが終了。井端監督が「1日くらいで打ち解けていましたし、各選手ともいろんな人たちとコミュニケーションを取っていて、若さかなと思います」と目を細めるように、チームの一体感も日に日に増している。
9日の休養日を挟み10日の初実戦で、選手たちがどのような動きを見せるのか注目だ。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「(特打で打撃投手)コーチみんなにも投げてもらっていたので今日は僕が投げました。打撃投手はU-12代表の監督の時以来なので3ヶ月ぶりくらいです。岡林選手はコンタクトが上手いですね。どのコースに投げてもバットの出方が変わらないですし、どのタイミングでも合わせる能力があります。これから実戦が始まるので、チームとして戦って、出た課題を練習に生かしていければと思います」
秋広優人(巨人)
「(金子ヘッドへのバースデーソングは)昨日、田口さんから頼まれました。ムードメーカー?真面目なんですけどね(笑)ライブBPはフェニックス・リーグ以来の実戦形式でしたし、日本を代表する投手相手だったので良い経験になりました。良い選手と良い練習ができています。牧秀悟選手には初日にどのようなイメージで打っているかを聞くことができましたし、とてもやりやすい雰囲気の中で楽しくできています」
隅田知一郎(西武)
「来季に向けてレベルアップするとともに、シーズンと同じ良い状態で投げられるようにと取り組んでいます。今日は変化球を低めに投げることをテーマにして投げました。牧選手と岡林選手から取った三振は2つともフォークです。WBSC公認球は普段のNPB統一試合球とは感覚が違いますが、良い感覚で投げられています」
佐藤隼輔(西武)
「球が上ずってしまいましたが、力強さはあったのかなと思います。秋季練習からこの球で投げさせてもらっています。土で揉まれている分、滑りやすい印象なので対応していきたいです。滑るからといってロジンはつけすぎてもいけないので、程よくつけるなど慣れていきたいです」