11月11日、「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(2023年11月16~19日/東京ドーム)に向けた「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2023」の6日目が宮崎市清武総合運動公園で行われた。
この日は、日本シリーズを制した阪神勢4選手の躍動が目立った。前日から練習に合流したが、前日は練習試合であったため、全員揃っての全体練習は初。練習前にはサインミーティングが行われ、守備練習では連係プレーの確認に時間が割かれた。
その後は投打に分かれての練習となり、投手は及川雅貴や桐敷拓馬(ともに阪神)らがブルペン入り。
及川は「いつもの球(NPB統一試合球)とは違うので若干の違和感はありますが、ピッチングする中で修正はできていたので大丈夫です」と振り返り、ポストシーズンでは登板が無かっただけに「日本の代表として結果を出すことで、来年に向けてのアピールもしていきたいです」と意気込んだ。実戦登板から離れていることもあり、12日(13時開始予定)の練習試合・広島戦での投球に注目だ。
桐敷は「久々に投げたけど悪くはなかったと思います。疲れがゼロではないですが、その中でやれることはやれたし、状態は悪くありませんでした」と振り返った。日本シリーズで3連投するなどフル回転だったため練習試合は登板せず、投球はブルペンのみで大会に臨むが「不安は無いです」と頼もしく語った。
2人の投球を見た井端弘和監督も「及川投手はボールの勢い、桐敷投手はコントロールが素晴らしかったですね」と印象を語り、大会に向けても「中継ぎの良いところで投げると思います」と構想を明かした。
打撃では、中軸を担って阪神の日本一に貢献した佐藤輝明と森下翔太が快音を響かせた。井端監督によると、佐藤は打撃ケージの上部に当たってからスタンドインした打球もあったようで「2人ともさすがの飛距離でした」と感心。「日本一を経験している2人なので、チームを引っ張っていって欲しいです」と期待した。
全体を見ても「全員集まっての練習は初めてだったので、より引き締まってきましたね」と手応えを語った。
12日13時開始予定の広島戦は、大会前最後の貴重な実戦となる。先発のマウンドには今井達也(西武)が立つこととなっており、実戦の中でのサインプレーや連係なども見どころだ。
選手コメント
及川雅貴(阪神)
「状態は良いですが環境が変わった分、もうちょっと良くしたい部分があります。ボールの感覚も大丈夫です。滑りはしませんが、砂ではなく泥でも揉まれているようなので質感は違いますね。(2016年のU-15W杯以来の侍ジャパン)昔すぎて思い出せないことの方が多いですが、独特の緊張感は覚えていますね。日本の代表として恥の無いプレーをして優勝に貢献できるよう準備していきたいです」
桐敷拓馬(阪神)
「(求められているもの)先発投手の勢いを抑えの投手に繋ぐことなのかなと思っています。素直に侍ジャパンに選ばれて嬉しいですし、後々に絶対生きてくると思うので充実したものにしたいです。田口さんは積極的に話してくださるので本当にありがたいです。交流の場でも学びの場でもあると思うので、頑張っていきたいです」
佐藤輝明(阪神)
「ちょっと休んだので疲れは大丈夫です。状態は悪くないと思います。歳が近いのでみんなでコミュニケーションを取って、まとまったいけたらと思います。シーズン中でも外国人投手と対戦するので参考にしていきたいです。期待されていると思うので頑張って結果を残したいです」
森下翔太(阪神)
「どの打順でもしっかり役割を果たしていきたいです。得点圏での打撃がより大事になってくると思うので、集中して大切にしていきたいです。一発も連打も大切だと思うので、しっかり打線になれば強いと思うので頑張っていきたいです。守備はライトもレフトも守れるよう準備しています。レフトだと左打者のスライスする打球など難しい打球が増えるので練習から意識していきたいです」
早川隆久(楽天)
「結果(3回無失点)で見たら昨日の練習試合は良かったのですが、内容はイマイチな部分があったので、もうちょっと突き詰めていきたいです。ストレートや変化球の精度ですね。ボールはまだ馴染めてないのですがアジャストしていければと思います。革のところが滑るので変化球の方が影響ありそうです。まずは自分の役割をしっかり果たせるように良い調整をしていければと思います」
横山陸人(ロッテ)
「いろんな方と話をさせてもらっています。佐藤隼輔さんとは結構話をしていて、ウェイトトレーニングなどシーズン中の過ごし方を聞きました。昨日の結果(1回無失点)は良かったのですが、ストレートがまだアジャストしてなかったので本戦までに合わせていきたいです。自分の売りはストレートなので。ボールというよりフォームですね。とにかく任されたイニングで自分の力を出して抑えて、チームの勝利に貢献したいです」