7月31日(日本時間8月1日)、「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」(カナダ・サンダーベイ)の4日目が行われ、侍ジャパン女子代表はメキシコと対戦し10対0の6回コールド勝ち。4連勝で1試合を残し決勝進出を決めた。
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既に2敗を喫していたメキシコだが、前日にはオーバーフェンスの本塁打も放つなどパワーも備えた打線に対して、久保夏葵(平成国際大)・生井美桜(エイジェック)のバッテリーが息の合ったコンビネーションを見せた。
昨年まで3年間、平成国際大でバッテリーを組み大学日本一にもなっていた2人。久保の方が女子プロ野球を経て入学したため年上で、生井は今春ひと足早く卒業。生井が「久保さんと、まさか国際大会で組めると思っていませんでした」と高揚感を持って試合に臨み、それがプラスに作用した。
1回表に三者凡退でリズムを作ると、その裏に打線が援護。前日に続き楢岡美和(九州ハニーズ)のタイムリーで先制に成功する。続く星川あかり(淡路BRAVEOCEANS)のライト前安打と相手右翼手の失策で追加点を挙げると、前日3安打の白石美優(大阪体育大)がライト前安打を放ちチャンスを広げる。このチャンスで打席に立った生井が迷いなく振り抜いた打球は、右中間を破る二塁打となり2者が生還。幸先良く4点を挙げた。
さらに3回、楢岡の安打と盗塁、白石の四球で作ったチャンスで、生井が再び2点タイムリーとなる二塁打を今度はレフト線へ放ち、2点の追加点を挙げた。この援護をもらった久保は4回まで1安打に抑える好投で試合を作り、マウンドを降りた。
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5回からは前日に続き土屋愉菜(環太平洋大)が登板。土屋もテンポ良くアウトを重ねていくと、6回に長田朱也香(読売ジャイアンツ)、楢岡、星川の3連打でチャンスを作ると、白石のライトオーバーの二塁打で2点を追加。そして最後は生井がこの日4安打目となるセンター前安打を放つと2者が生還し10点目。コールドゲームが成立した。
接戦も大勝もありながら、多くの選手が出場し持ち味を発揮する中で4連勝を掴み、決勝進出を決めた。
第5戦は今大会の前評判が高いアメリカと日本時間8月2日午前0時から対戦。決勝戦に弾みをつけるべく、W杯で3大会連続MVPを獲得中の里綾実(埼玉西武ライオンズ・レディース)が予告先発となっており、貫禄ある投球に期待だ。
監督・選手コメント
中島梨紗監督
「しっかりファーストストライクを振りにいっていることが結果に繋がっていると思います。久保は1戦目より緊張していましたが、マウンドではいつも通り投げていて良かったです。生井は積極的に打ちに行くのが彼女の良さなので、そのスイングが1球目からできていました。直前合宿から10日経っているので遠慮も無く、チームとして、まとまってきていると思います。アメリカはパワーやスピードがすごい。力と力では勝てない部分があるので、それに対してどう対策をしていくか練っていきたいです」
久保夏葵(平成国際大)
「結果的にはゼロで抑えられたのですが、高めに浮いたり甘くなったりしたボールがあったので反省です。意識しすぎたところもあるので、内容が伴うように改善していきたいです。(生井とのコンビ)去年まで組んでいたので、どんな球の質なのかを理解してくれているので、配球を読んで意図も感じやすかったです。周りもすごく声をかけてくださるので楽しみながら投げることができました」
生井美桜(エイジェック)
「久保さんと、まさか世界大会でもバッテリーを組めると思っていなかったのでスタメンと聞いた時は、いつも以上に気合いが入りました。打撃は、昨夜に長田さんと羽根打ちをしていた時に福留宏紀コーチ教えてもらったことや、エイジェックで厚ヶ瀬壱哉コーチに普段教わっていることが出せました。このチームで試合ができるのは、あと2試合だけ。決勝戦で最高のパフォーマンスが出せる準備をしていきたいです」
カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ
大会期間
2024年7月28日~8月4日
7月29日(月)3:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 9 日本
7月30日(火)8:00 カナダ 6 - 7 日本
7月31日(水)4:00 日本 11 - 0 ベネズエラ
8月1日(木)0:00 日本 10 - 0 メキシコ
8月2日(金)0:00 日本 3 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)
決勝
8月4日(日)4:00 アメリカ 6 - 11 日本
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)
開催地
カナダ(サンダーベイ)
出場する国と地域
日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、アメリカ、メキシコ、カナダ