韓国・釜山で開催中の「第7回WBSC女子野球ワールドカップ」4日目。オープニングラウンドを3戦全勝。Bグループ1位で各組2位以上、計6チームが出場するスーパーラウンドへとコマを進めた侍ジャパン女子代表は、休養日を挟み9月7日14時よりドリームパークメインスタジアムで、オープニングラウンドAグループ1位通過・ベネズエラとのスーパーラウンド初戦に臨んだ。
試合は静かな立ち上がりとなる。1回表、侍ジャパン女子代表は2番の厚ケ瀬美姫(兵庫ディオーネ)が四球を選びすかさず二塁盗塁。さらに3番の三浦伊織(京都フローラ)も連続四球を選ぶも無得点。オープニングラウンドでは安打になっていたような当たりが、ベネズエラ代表の的確なポジションニングで正面をつきなかなか得点が奪えない。
しかし現在大会4連覇中、試合巧者の侍ジャパン女子代表は、冷静沈着にゲームの流れをたぐりよせる。1回裏は先発の里綾実(兵庫ディオーネ)がベネズエラの先頭打者・RODRIGUEZ J.に死球を与えるが、次打者時の二塁盗塁は船越千紘(平成国際大2年)が素晴らしい送球で阻止。次のイニングの2回表には一死から7番・田口真奈(環太平洋大2年)がフルカウントから四球を選ぶと、失策などが絡んだ二死一・二塁から1番・六角彩子(侍)が1ボール1ストライクからベネズエラ先発・CAZORLA B.の甘く入った球を、センターの前に落とす渋い先制タイムリー。主導権を握る。
さらに侍ジャパン女子代表は強みの堅守と小技でベネズエラにスキを与えない。里は2回裏も先頭打者を安打で出すも、次の打者を二塁ゴロ併殺。ここでは目の前の一塁走者にタッチしてから素早い一塁送球を見せた二塁手・川端友紀(埼玉アストライア)の好判断も光った。
そして3回表には一死後、失策で出た4番・川端がけん制悪送球で一気に三塁まで到達。動揺を隠せないバッテリーに5番・寺部歩美(兵庫ディオーネ)がスクイズを決め、大事な2点目を奪い取ると、4回表には六角のこの日2打点目のタイムリー。5回表には川端、寺部の連続バント安打から押し出しと失策で2点を追加し、最後は9番・小島也弥(環太平洋大2年)がセンターの横を抜く2点二塁打で計7点。試合の大勢を決める。
一方、先発の里はその裏に2点を許すものの、試合の流れをベネズエラに渡すことなく5回3分の2で5三振を奪い大会2勝目。2番手の清水美佑(埼玉栄高3年)も打者5人に対し、許したランナーは振り逃げの1人のみとほぼ完ぺきな投球で試合を締め、侍ジャパン女子代表が7対2で勝利した。
こうしてタフな戦いを通じ改めて結束と自信を深めた侍ジャパン女子代表。次戦は、9月8日19時からドリームパークメインスタジアムで、スーパーラウンド第2戦目となる、オープニングラウンドCグループ2位通過・チャイニーズ・タイペイ。韓国に対し11対1でスーパーラウンド初戦を大勝し勢いに乗るアジアの強敵にも、侍ジャパン女子代表は前回王者らしい戦いをみせていく。
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会概要
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ 出場選手(2016年7月10日発表)
大会期間
2016年9月3日~11日
オープニングラウンド
9月3日(土)19:00 カナダ 2 - 8 日本
9月4日(日)14:00 日本 12 - 0 オランダ
9月5日(月)14:00 日本 18 - 0 インド
スーパーラウンド
9月7日(水) 14:00 ベネズエラ 2 - 7 日本
9月8日(木) 19:00 日本 10 - 0 チャイニーズ・タイペイ
9月9日(金) 19:00 日本 10 - 0 オーストラリア
9月10日(土)14:00 日本 6 - 0 韓国
決勝
9月11日(日)18:00 日本 10 - 0 カナダ
会場
韓国釜山広域市キジャン郡
侍ジャパン女子代表候補 マドンナジャパン座談会
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【第2回】3選手がそれぞれに感じる女子野球界の変化を語る>
【第3回】マドンナを目指す全国の野球女子たちに伝えたいこと