台湾・台南市にて開催されている「第5回 WBSC U-12 ワールドカップ」。ここまで6戦全勝の侍ジャパンU-12代表は、スーパーラウンド第2戦をグループB 1位の韓国と対戦し8対7で勝利。メキシコ戦の結果を待たずに初の決勝進出を決めた。
2日(金)、小雨の降る中始まった試合は、初回から韓国打線につかまる。先発・林京乃佑(東京城南ボーイズ)は四死球とヒットで一死満塁のピンチを招くと、バッテリーエラーで先制を許す。さらに6番・YOU Yongjunにもタイムリーを浴び、初回から2点を失った。
追いかける展開となった日本は2回、林京乃佑のショートゴロは送球が逸れ二死2塁となり、7番・桑元信祐(ガッツ鹿児島)がセンター頭上を越えるタイムリーを放ち1点を返した。
ヒットと押し出しの四球でさらに2点を失った3回、先頭の高畑知季(兵庫波賀リトル)が内野ゴロで1アウトになったところで雨が強まり一時中断。サスペンデッドゲームとなり、試合再開は3日(土)日本時間13時に持ち越された。
3日(土)、午前中に行われた韓国対キューバの影響で開始が遅れたが、最後まで集中力を切らさなかった。3回裏一死から再開された韓国戦、3点を追う日本は4回、川下晃汰(諫早ボーイズ)の内野安打と死球で二死1、2塁のチャンスを作ると、坂本慎太郎(松戸柏リトルリーグ)が右中間へツーベースを放ち2点を返す。さらに高畑知季がセンターへヒットを放ち2、3塁とチャンスを広げるも、赤澤琉偉(八尾中央ボーイズ)の打球は相手セカンドが好捕し一気に逆転とはならず。
5回表にバッテリーエラーで1点を失った日本はその裏、二死から今井蓮(大阪八尾ボーイズ)、生田目博之介(越谷リトル)の連打と四球でチャンスを迎えると、桑元信祐のセンター前ヒットで2点を返し同点に追いついた。
4回からマウンドにあがった生田目博之介は、2回を投げ1失点。6回に登板した髙橋昇聖(北上ゴブリンズ)は無死1、3塁のピンチを招くも後続を断ち、同点のまま試合は延長戦へ突入した。
無死1、2塁から始まる延長タイブレーク。7回表、マウンドにあがった青木朔真(筑後ボーイズ)は先頭打者を打ち取り一死2、3塁とするが、続く打者の打ち取った当たりはセカンドの高畑知季が弾き3塁走者がホームイン。さらに送球も乱れ、一気に2点を失う。青木朔真は後続を内野ゴロ、見逃し三振に抑え、5対7で裏の攻撃に託す。
7回裏、ワイルドピッチで走者を進めると、先頭の髙橋昇聖が1、2塁間を破るヒットを放ちすぐさま同点に追いつく。さらに今井蓮、青木朔真の連打で無死満塁の絶好機に、川下晃汰の内野ゴロで髙橋昇聖がホームイン。2日間に渡る激戦にサヨナラで決着をつけた。
この勝利でスーパーラウンドを4勝とした日本は、15時から行われるメキシコ戦の勝敗に関わらず2位以上が確定。U-12ワールドカップにおける日本の過去最高順位は、2013年の第2回大会での3位で、今回が初の決勝進出となる。
監督・選手コメント
仁志敏久監督
「(タイブレークは)2点だったらというのはありました。2点までは大丈夫だろうと思いました。(明日の決勝は)今年もアメリカだと思っていたのですが、結果的にはチャイニーズ・タイペイとの決勝になりました。お客さんが満員になるのはチャイニーズ・タイペイ戦なので、その中で子供たちにやらせてあげたいと思っていました」
髙橋昇聖(北上ゴブリンズ)
7回に同点タイムリー
「塁に出ることだけを考えて打席に入りました。絶対に負けられないので、初回から僕たちのペースにしたいです」
桑元信祐(ガッツ鹿児島)
2安打3打点の活躍
「負けていたので、とにかく1点を重ねていこうと思っていました。(決勝戦は)フォアボール以外は全部打ちたいと思います」
第5回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2019年7月26日~8月4日
オープニングラウンド
7月26日(金)11:00 チェコ 0 - 21 日本
7月27日(土)15:00 日本 6 - 0 キューバ
7月28日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ 4 - 7 日本
7月29日(月)11:00 日本 30 - 0 フィジー
7月30日(火)15:00 日本 15 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月1日(木)11:00 日本 4 - 1 ベネズエラ
8月3日(土)13:00 日本 8 - 7 韓国
8月3日(土)15:00 日本 3 - 8 メキシコ
決勝
8月4日(日)19:30 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾 台南市
参加国
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、チェコ、南アフリカ、フィジー
グループB
アメリカ、韓国、メキシコ、オーストラリア、ベネズエラ、イタリア
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