7月30日、「第7回 WBSC U-12 ワールドカップ」(台湾・台南市/8月6日まで)のオープニングラウンド第2戦が行われ、侍ジャパンU-12代表はドイツと対戦。16対0の4回コールドで今大会初勝利を収めた。
雨の影響により試合開始が1時間50分遅れたが、序盤に集中力を発揮した。
初回、先発の三ツ井蓮(松戸柏リトルリーグ)が9球で三者凡退に打ち取ると、その裏に打線が爆発。火付け役は4番打者で正捕手を務める駒勇佑(湖南ビッグボーイズ)だ。初戦は無安打でこの日は指名打者での出場だったが「変化球に対応できる打ち方にしました」と修正を図り、1死一、二塁からレフトフェンスを越える3ラン本塁打を放った。
幸先良く先制に成功するとこの後は、橘漣次(東久留米リトルシニア)と大塚凰太郎(宮城リーグ宮城野)の連打、阿部奏(東京城南ボーイズ)の四球、岩永愛叶(黄城ボーイズ)と加藤翔遵(愛知名港ボーイズ)の連打と、初スタメン組5人が打線を繋ぎ得点を重ねていく。さらに攻撃は続き、再び4番に回ると駒が今度は右中間フェンスを越える満塁本塁打。打線はそこからも繋がり、岩永と加藤がまたもタイムリーを放って、この回打者二巡、15点の猛攻により、初回で試合を決めた。
その後は3回に岩永の安打をきっかけに、富田歩(大和ボーイズ)が放ったタイムリーによる1点のみに終わったが、投手陣が2番手の皆川旺介(東京城南ボーイズ)が無安打、3番手の宮野瑛心(仙台育英学園秀光ボーイズ)が1安打で抑える好投を見せドイツ打線に反撃を許さず。4回で得点差が規定の15点を超えたため、コールドゲームとなった。
試合後、井端弘和監督は「初回の攻撃は良かったのですが、それ以降は尻すぼみになってしまったのが残念です」と2回以降の攻撃に苦言を呈した。一方で、岩永や加藤の活躍には「ムードメーカーが下位打線で良い流れを作ってくれました」と感謝した。
オープニングラウンド第3戦は、今大会ここまで2戦全勝で来ている前回大会準優勝のベネズエラと日本時間15時半から対戦。29日にメキシコとの試合を視察した井端監督は「能力の高い選手が上位打線にズラリといるので無駄な四球や失策をしないことが一番」と鍵を明かし「無失点で行くのが理想ですが、点を取られても接戦に持ち込んで勝ちたいです」と意気込んだ。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「(雨天練習場で試合前に走塁練習)まだリードがおぼつかない選手がいるので再確認する時間が取れて良かったです。ここからの厳しい戦いの中で、走塁で相手に流れを渡さないようにしていきたいです。(駒の2本塁打)もともと芯に当たればスタンドインする力があります。昨日は気負っていましたが、今日2本打ったので、楽な気持ちで明日に臨んでくれればと思います」
駒勇佑(湖南ビッグボーイズ)
「最初のホームランは詰まった当たりでしたが2本目は良い感触でした。右中間へのホームランはあまり記憶に無いですし、1イニング2本打ったのは初めてです。(明日のベネズエラ戦に向けて)攻守で良い活躍をしたいです」
岩永愛叶(黄城ボーイズ)
「昨日は試合に出られなかったのですが今日は3安打打つことができて良かったです。特に3打席目が綺麗に打ち返すことができました。応援に来てくれているお父さんの前で打てて良かったです。(今後の抱負)守備ではエラーせず打撃ではホームランを打ちたいです」
加藤翔遵(愛知名港ボーイズ)
「(初スタメンで)すごく緊張しましたが、試合に出たかったですし、結果を残したいという気持ちがいっぱいありました。打撃の感覚は掴めてきたので良い状態になってきています」
第7回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2023年7月28日~8月6日
オープニングラウンド
7月28日(金)12:00 日本 (雨天延期) メキシコ
7月29日(土)19:30 チャイニーズ・タイペイ 3 - 2 日本
7月30日(日)19:30 日本 16 - 0 ドイツ
7月31日(月)15:30 ベネズエラ 7 - 1 日本
8月1日(火)12:00 日本 15 - 0 オーストラリア
8月2日(水)12:00 日本 12 - 6 メキシコ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月3日(木)12:00 日本 7 - 4 韓国
8月4日(金)12:00 アメリカ 0 - 7 日本
8月5日(土)12:00 ドミニカ共和国 1 - 13 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
3位決定戦
8月6日(日)15:30 日本 8 - 9 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
日本、メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オーストラリア、ドイツ
グループB
アメリカ、韓国、ドミニカ共和国、パナマ、チェコ、ニュージーランド