8月1日、「第7回 WBSC U-12 ワールドカップ」(台湾・台南市/8月6日まで)のオープニングラウンド第4戦が行われ、侍ジャパンU-12代表はオーストラリアと対戦。15対0の4回コールド勝ちを収めた。
初戦のチャイニーズ・タイペイ戦に続き、前日はベネズエラに敗れて2敗目を喫し、上位3チームまでに与えられるスーパーラウンド進出に向けてオープニングラウンド残り2試合は絶対に負けられない戦いとなっていた。
そんな状況下ではあったが先発7人を入れ替え、3連敗中の相手に初回から主導権を握った。
先発のマウンドを任された宮野瑛心(仙台育英学園秀光ボーイズ)は、打たせて取る投球で初回を三者凡退に抑えると、打線がその裏にさっそく繋がる。三ツ井蓮(松戸柏リトルリーグ)、阿部奏(東京城南ボーイズ)、和田健吾(津ボーイズ)の3連打で先制すると、岩永愛叶(黄城ボーイズ)の内野ゴロの間にも1点を加え、この回2点を挙げた。
さらに2回は、宮野が四球や味方失策でピンチを招くも後続を冷静に打ち取って無失点で凌いだ。すると、その裏に土屋春樹(墨田リトルリーグ)、橘漣次(東久留米リトルシニア)、宮野の3連打で2点を追加。さらに加藤翔遵(愛知名港ボーイズ)の死球で打順が先頭に戻ると三ツ井の安打、阿部の打球による相手失策で得点し、続く和田がバックスクリーンを越える満塁本塁打を放った。打線はこの後も勢いが衰えず、宮野にも2点タイムリーが飛び出すなど、この回一挙9得点で11点差に広げた。
そして3回も宮野が不運な1安打のみに抑えると、その裏に阿部と和田の連打、岩永の犠牲フライで2点を追加。4回は2番手の小栗明(岐阜東濃リトルリーグ)が2三振を奪って三者凡退に抑えると、その裏に橘が選んだ四球と加藤の安打でチャンスを作り、最後は三ツ井がこの日3安打目を放って二者が生還。4回で15点差がついたため規定によりコールドゲームとなった。
15安打15得点、被安打1の完封勝ちでスーパーラウンド進出がかかるオープニングラウンド最終戦・メキシコ戦(日本時間8月2日正午開始予定)の前に弾みをつけた。
井端弘和監督は試合後に「4連戦目で疲れている選手もいたので休ませもしましたが、チームとして徹底したことがある程度できました」と振り返った。特に大きかったのはベネズエラ戦まで課題となっていた低めのボール球になる変化球の見極めだ。「プロ野球選手でも低めの変化球のボール球は打てないので、その見極めを初回からしっかりやっていけば勝機があると思います」とメキシコ戦での鍵を語った。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「宮野は途中からストライク先行の投球でしたし、打撃も思ったより力強いですね。和田は力があるので、そこまで振らずに当てただけでも飛んでいくと今日で掴んでくれたかと思います。とにかく明日は低めの変化球に手を出さないことです」
宮野瑛心(仙台育英学園秀光ボーイズ)
「カーブを振らせることができて安定した投球ができました。四球を1つ出してしまったのは課題です。打撃は練習通りの強い打球を打とうと思って試合に入りました。明日もライナーを打つためにコンパクトに振って、井端監督や吉見一起コーチらの期待に応えるプレーをしていきたいです」
和田健吾(津ボーイズ)
「ホームランは真ん中の球を感触良く打つことができました。上手くボールに合わせて自分のスイングができました。後ろに繋ぐことと強い打球を心がけていました。チーム一丸となって明日に繋がる勢いがついたと思います」
阿部奏(東京城南ボーイズ)
「2安打打つことができて超気持ちいいです。足の上げ方をすり足にしてブレをなくし、芯にしっかりとらえられるようにしました。今日はチームとしてミスも少なかったですし、打線も繋がったので良かったと思います。明日はまず声で負けないようにして、自分のプレーに繋げていきたいです」
第7回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2023年7月28日~8月6日
オープニングラウンド
7月28日(金)12:00 日本 (雨天延期) メキシコ
7月29日(土)19:30 チャイニーズ・タイペイ 3 - 2 日本
7月30日(日)19:30 日本 16 - 0 ドイツ
7月31日(月)15:30 ベネズエラ 7 - 1 日本
8月1日(火)12:00 日本 15 - 0 オーストラリア
8月2日(水)12:00 日本 12 - 6 メキシコ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月3日(木)12:00 日本 7 - 4 韓国
8月4日(金)12:00 アメリカ 0 - 7 日本
8月5日(土)12:00 ドミニカ共和国 1 - 13 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
3位決定戦
8月6日(日)15:30 日本 8 - 9 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
日本、メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オーストラリア、ドイツ
グループB
アメリカ、韓国、ドミニカ共和国、パナマ、チェコ、ニュージーランド