12月13日(火)・中国・広東省で5日間開催された「第9回 BFA U-12アジア選手権」もいよいよ最終日。予選グループBでフィリピン、韓国、パキスタンに3連勝、準決勝も中国に9対0で快勝した侍ジャパンU-12代表は、大会初制覇をかけて日本時間15時から熊猫少年野球場で韓国との決勝戦を戦った。
準決勝で前回大会覇者のチャイニーズ・タイペイを6対4で破り、勢い付く韓国。よって試合は侍ジャパンU-12代表が5回コールド11対1で快勝した予選グループBでの戦いとは一転、緊迫感の中で進んでいく。
1回表・先発の髙橋大和(日高少年軟式野球クラブ)は、2四球とダブルスチールを許し二死二・三塁のピンチを背負う。が、ここは後続を断ち2回まで無失点。だたし打線も1回裏・2回裏と得点圏にランナーを進めながら韓国の先発左腕・JUN Jaehyunのくせ球にあと一本が出ず無得点。試合は投手戦の様相を呈する。
スコアが動いたのは3回である。二死一・三塁のピンチを2番手・星子天真(弓削キング)が封じた侍ジャパンU-12代表はその裏、途中出場の8番・相澤白虎(小手指ファイターズ)が四球を選ぶとすかさず二塁盗塁。9番の砂頼人(帯島スターズ)も投手前にバントヒットを決めた直後に二塁盗塁。
さらに1番の小西柚生(錦ヤンキース)が四球を選んで無死満塁。絶好の先制機をつかむと、2番・星子の遊撃ゴロ併殺崩れで先制。さらに二死二・三塁から4番の星川心(北原イーグルス)が韓国2番手・ KIM Jeonghwanから値千金のレフト前2点タイムリー。一挙3点を奪って試合の主導権を握った。
5回表に侍ジャパンU-12代表は一死三塁からバウンドの高い投手ゴロで韓国に1点を返されるも、その裏には再び打線が奮起。先頭打者の小西が四球後連続盗塁を決めると、星子が打った瞬間、ライトオーバーとわかるエンタイトル二塁打で1点を追加。試合を決めた。
そして6回表は3番手・田栗慶太郎(戸尾ファイターズ)が力強いストレートを披露。最後はキャッチャーファウルフライを福原聖矢(世名城ジャイアンツ)がしっかりとミットに収め、侍ジャパンU-12代表は悲願の大会初制覇を5戦全勝で成し遂げた。
なお、大会MVPと盗塁王には星子天真(弓削キング)が選出。その他、最優秀救援投手に田栗慶太郎(戸尾ファイターズ)、最高守備賞に星川心(北原イーグルス)、ベストナイン外野手に山下真輝(諸木スワローズスポーツ少年団)が選出されている。
優勝の瞬間も相手に敬意を払い喜びも控えめにするなど、グラウンド内外でも「侍」たる姿を見せた侍ジャパンU-12代表の15選手は12月14日(水)、勇躍日本へと凱旋する。
選手コメント
仁志敏久監督
「本当に嬉しいです。特に今回は選手たちが素晴らしかったですね。(キャプテンの)星子がいてくれたのも大きい。今日の決勝は一度勝っている相手なので、気の緩みが出たりしがちでやりづらかったのですが、選手も「気が緩まないように」とわかっていたようで、それが逆に硬くなったりと気持ちの持ち方が難しい中での試合でした。
U-12は、この後にみんなが成長して活躍する姿がすごく楽しみなのですが、まずは次はU-15を目指して頑張って欲しいです。」
第9回 BFA U12アジア選手権
大会期間
2016年12月9日(金)~12月13日(火)
グループB
12月9日(金)11:40 日本 15 - 0 フィリピン
12月10日(土)11:00 日本 11 - 1 韓国
12月11日(日)11:00 パキスタン 1 - 8 日本
セミファイナル
12月12日(月)15:00 日本 9 - 0 中国
ファイナル
12月13日(火)15:00 日本 4 - 1 韓国
※開始時刻は日本時間(中国・広東省:時差-1時間)
開催地
中国(広東省)
参加国
グループA
チャイニーズ・タイペイ、インドネシア、香港、中国
グループB
日本、パキスタン、フィリピン、韓国