来年、2018年はアメリカ開催の日米大学野球選手権大会などへの参加を予定する「侍ジャパン大学代表」メンバー選考の第一関門となる「大学日本代表候補強化合宿」2日目が、12月3日(日)、愛媛県松山市の坊っちゃんスタジアムで行われた。
朝9時からの練習は初日をはるかに上回る活気あるものとなった。球場にはウォーミングアップ時から選手たちの大きな掛け声が響き、キャッチボール、シートノック、野手陣の打撃練習と投手陣の体幹・スラビラゼーショントレーニングと続いた練習の合間には、選手同士のコミュニケーションも数多く見かけられることに。これに対し選考委員の1人である全日本大学野球連盟監督会・善波達也会長(明治大監督)も「昨夜も多くの選手が宿舎でバットを振っていたし、情報交換しながらやっている。刺激しあうよき関係になっている」と、50選手の意識レベルに高い評価を与えている。
昼食後は前日に引き続き、野手32名を16人ずつに分けて全員が打順に入る12イニング制の紅白戦を実施した。投手は両軍3イニングごとの交代で計8名が登板。捕手は6名が2イニングごとに交代し、試合中に2度、計4イニングをリード。野手もイニングごとに守備位置、出場選手を入れ替える中、ここでも各選手が自らの特長を出す場面が目立つ展開に。
スコアは5回表に竹村陸(近畿大2年・外野手)が放った3ランなど18安打を放ち、「下半身を使うことを意識して」最速147キロを出し3回6奪三振の島内颯太郎(九州共立大3年)をはじめ、9回まで0を並べた先攻の白組が11対4で快勝する形にはなったものの、敗れた白組も終盤3回を無失点に抑えた平内龍太(亜細亜大1年)や、センターから矢のような返球で一塁走者の三進を刺した 向山基生(法政大3年)など、随所に光るプレーが見られた。
「島内はチェンジアップでストライクを取れるところに可能性を感じるし、紅白戦を見ていても楽しい。春にどんな姿になるのかが本当に楽しみです」(善波会長)。午前8時から6イニングの紅白戦を中心に昼まで行われる最終日も、50名の若き侍たちは切磋琢磨しながらさらなる可能性を導き出す作業に勤しんでいく。