文・写真=久徳謙介
第1回の投稿から少し時間がたってしまいましたが2回目の投稿になります。今回はコロンビアの少年野球についてお話したいと思います。
1つ目は子供一人一人のポテンシャルの高さです。17歳の野球未経験の子供にボールを投げさせたら137キロ。投げ方などの問題ではなくパワーで投げ込むといった印象でしたが、野球のチームに入ったことも指導者から教わったこともない子供が投げるボールなのかと驚きました。
2つ目は環境の違いです。16歳から技術の高い選手はメジャーリーグの球団のアカデミーと契約しドミニカ共和国に行きます。頻繁にトライアウトも行っています。また普段練習で使用しているグラウンドもナイター付き人工芝の少年野球上なので夕方3時頃から遅いときは夜9時過ぎまで練習ができます。
3つ目は幼稚園くらいの年齢でも硬球を使います。軟式ボールはチームに1球しかないこともありますが、硬式ボールかソフトボールを練習で使います。またコロンビアでは軟式ボールを「ケンコウ」といいます。ボールのメーカーがケンコウボールなのでケンコウと言っているみたいです。
大きくわけてこの3つが日本と違う点だと思います。似た点も多くあり練習中は同僚の指導者の激が飛びます。この同僚がキューバ人ということもあり野球に対して非常に真剣です。
「日本にもこういう人いるなー」と思わせてくれたのが「野球おやじ」です。わが子を鍛える父親の姿には情熱を感じます。また母親の方が情熱的なパターンもあります。父親に負けず、バットの振り方を注意したりします。
保護者がアツクなりすぎると子供が野球を嫌いになるのではないかと心配になります。私も同じような経験があるので子供のケアを普段から大事にしています。
大まかな内容になってしまいましたが日本と似た点や違いなど少年野球の世界でも様々な変化や文化があり日々発見があります。
次回の投稿は日本野球のコロンビアでの認知度について投稿したいと思います。
- 【第5回】2019年10月7日 「コロンビアでの2年間」
- 【第4回】2019年9月18日 「急増しているベネズエラ人選手」
- 【第3回】2019年7月1日 「日本野球の認知度」
- 【第2回】2019年4月19日 「コロンビアの少年野球」
- 【第1回】2019年1月16日 「コロンビア野球の事情」
著者プロフィール
久徳 謙介
1994年6月12日生
明徳義塾高校卒業、麗沢大学卒。2017年10月からコロンビアの少年野球チームに青年海外協力隊員として配属。目的は野球技術の向上とチームの規律を作る事。
- 世界の野球 可能性を秘めたコロンビア野球
- 世界の野球 力戦奮闘ブラジル野球!~日系移民が紡いできた夢~
- 世界の野球 東欧ブルガリア -野球事情とその展望-
- 世界の野球 ヒマラヤを北に臨む国 ネパールの野球
- 世界の野球 清水直行 ニュージーランド野球の世界挑戦記
- 世界の野球 アジア選手権 日本人監督の挑戦 インドネシア編
- 世界の野球 アジア選手権 日本人監督の挑戦 パキスタン編
- 世界の野球 アジア選手権 日本人監督の挑戦 番外編 タイ野球の歩み
- 世界の野球 日本人指導者の挑戦 香港野球編
- 世界の野球 フランス通信~フランス野球・ソフトボール連盟より~
- 世界の野球 南の楽園フィジーのHAPPYベースボール通信
- 世界の野球 "アフリカからの挑戦・赤土の青春" ウガンダベースボール
- 世界の野球 パラオ共和国 よみがえれ南洋の「ヤキュウ」魂
- 世界の野球 アフリカ球児の熱い青春!タンザニア野球“KOSHIEN”への道"
- 世界の野球 受け継がれるSri Lanka野球の物語~光り輝くスリランカ野球の夢~
- 世界の野球 セルビア野球の挑戦と葛藤 バルカン・ベースボール事情あれこれ
- 世界の野球 ケニア野球、一歩一歩 元独立リーガー日本人青年監督の奮闘!
- 世界の野球 欧州の野球事情
新着記事
ジャパン 関連記事
世界の野球 関連記事
"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「ネパール野球25周年日本ネパールスポーツ交流プログラム2024-2025」2024年9月2日 |
"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「学校スポーツ連盟との協定」2024年4月12日 |
"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「1st National Baseball5 Championship 2024」2024年1月15日 |
"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「目指せ!体験から広がる笑顔の輪」2023年11月28日 |
"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球 「福島県×ネパール シャクナゲ交流」2023年10月2日 |