10月1日、都内のホテルで『ENEOS 侍ジャパンシリーズ 2019「日本 vs カナダ」』の出場選手発表記者会見が行われた。侍ジャパントップチームの稲葉篤紀監督と山中正竹強化本部長が登壇し、同シリーズと11月5日に開幕するプレミア12へ向けて選考の理由や抱負を語った。
このカナダ戦とプレミア12が東京五輪前最後の試合となるだけに、山中強化本部長は「東京五輪の前哨戦」と位置づけ、「稲葉監督には勝つことを最優先にした選考をお願いしました」と明かした。コンディション等での理由で選出できなかった選手はいるものの「ベストメンバーを組むことができました」と手応えを語った。
続いて稲葉監督はこれまでの采配経験や海外視察を踏まえ「スピード・パワー・経験をバランスよく構成することで強いチームができると考えました」と選考の意図を明かした。そして「最適なメンバーを選考できたと思います」と話してから、選出された28名を読み上げた。
山本由伸(オリックス)、大野雄大(中日)、山口俊(巨人)、鈴木誠也(広島)秋山翔吾(西武)ら今季のタイトルホルダーが順当に選出。投手陣の柱には千賀の名前を挙げた。昨年は中継ぎ、今年は先発として大活躍を遂げた山本については「先発、中継ぎ、抑え、どの形が最も生きるのかを練習試合を通して考えていきたいです」と語った。
トップチーム初選出となったのは、中継ぎ左腕として巨人のリーグ優勝に貢献した中川皓太(巨人)と、プロ2年目で昨年のU-23ワールドカップで稲葉監督のもとプレーした足のスペシャリスト・周東佑京(ソフトバンク)。周東に関しては所属チームでもレギュラー選手ではないが「終盤に警戒されている中で盗塁ができ、ヒット一本で生還できるスピードが必要となってくると感じました」と、1点を争う終盤での起用を示唆した。
また2017年のワールド・ベースボールクラシック以来の選出となった松田宣浩(ソフトバンク)については「ここぞという時に頼りになるベテランですし、ムードメーカーでもありますので、プレー以外でも大きな役割を持っていると思います」と期待をかけた。
2020年の東京五輪に向けて、この10月と11月が大きな試金石となるのは間違いない。また前回優勝を逃したプレミア12での優勝が至上命題となる中で、日本野球界を代表する選手たちがどのような活躍を遂げるのか楽しみだ。
第2回 WBSC プレミア12
大会期間
2019年11月2日~11月17日
オープニングラウンド
11月5日(火)19:00 日本 8 - 4 ベネズエラ
11月6日(水)19:00 日本 4 - 0 プエルトリコ
11月7日(木)19:30 チャイニーズ・タイペイ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
11月11日(月)19:00 日本 3 - 2 オーストラリア
11月12日(火)19:00 日本 3 - 4 アメリカ
11月13日(水)19:00 日本 3 - 1 メキシコ
11月16日(土)19:00 日本 10 - 8 韓国
※開始時刻は日本時間
決勝
11月17日(日)19:00 日本 5 - 3 韓国
※開始時刻は日本時間
開催地
日本、台湾、韓国、メキシコ
出場する国と地域
グループA
メキシコ、アメリカ、オランダ、ドミニカ共和国
グループB
チャイニーズ・タイペイ、日本、ベネズエラ、プエルトリコ
グループC
韓国、キューバ、オーストラリア、カナダ