7月27日、東京オリンピックの野球競技開幕を翌日に控えた野球日本代表は開幕戦の舞台となる福島県営あづま球場で公式練習を行い、稲葉篤紀監督とドミニカ共和国のHector Borg監督は公式会見に出席し、抱負を述べた。
稲葉篤紀監督(7月19日撮影)
公式練習は降雨が心配されたが、打撃こそ室内だったものの守備練習はグラウンドで行うことができた。
開幕戦となるドミニカ共和国戦(28日12時開始)を翌日に控え、稲葉監督は「私自身もわりと落ち着いていますし、選手たちも緊張した様子はありません。明日になれば緊張感は出てくるし、私自身も興奮してくるでしょう。緊張感を持って明日に臨みたい」と平常心でいられているようだ。
両国の予告先発投手は日本が山本由伸(オリックス)、ドミニカ共和国がメルセデス(巨人)と発表された。稲葉監督は山本について「どの球も強い球を持っている。初戦の緊張感の中での先発になるが、由伸らしい投球をしてくれることを願っています。長いイニングというより1イニングずつしっかり抑えることを期待しています」と語った。
相手先発のメルセデスについては「日本でプレーしている投手で日本の打者をよく知っているので、こちらもしっかり対策を練っていきたいです」とし、打線についても「MLB経験のある打者も多く、両打ちも何人もいて力強いスイングしてくるので長打を警戒したいです」と気を引き締めた。
山本由伸投手(7月21日撮影)
そして2011年の東日本大震災から10年の時を経て、甚大な被害があった東北地方での開幕に「無観客試合となったことは非常に寂しい思いですが、我々は1球1球、魂を込めて戦います。それを見て何かを感じていただけるよう、何かを届けられるよう全力で戦います」と誓った。
公開競技だった1984年のロサンゼルス大会以来、プロ選手参加が解禁された2000年シドニー大会以降初となる金メダル獲得を目指した戦いの火蓋がまもなく切られる。
ドミニカ共和国・Hector Borg監督
「メルセデスは良いパフォーマンスをしてくれるでしょう。お互いのレベルを知っているが、私たちも準備は整っています。日本は強いがハイレベルな試合になるでしょう」