8月1日、「第6回 WBSC U-12 ワールドカップ」(8月7日まで/台湾・台南市)のオープニングラウンドが行われ、第3戦に臨んだ侍ジャパンU-12代表はチェコに15対0の4回コールド勝ちを果たして大会初勝利。17安打15得点、被安打なしの完勝でオープニングラウンド最終戦に弾みをつけた。
今大会初登板となった石川莉大(熊谷リトルシニア)は初回と2回をともに三者凡退に抑え計4三振を奪う投球で打線に流れを引き寄せた。
打線は初回こそ石川の安打以外に走者を出せなかったが、2回裏に先頭の小林亮博(東京中野リトル)がセンター前に運んで出塁すると、続く武田琉生(福岡中央リトル)がライトフェンスを超える2ラン本塁打を放って先制に成功する。打線はここから火がついた。
さらに続く今大会初スタメンの濱野誓良(流山ボーイズ)がレフト前安打で出塁すると、連続四球でチャンスを広げ、土屋惇登(東京城南ボーイズ)のタイムリー、柏木春瑛(小平リトル)の犠飛と効果的に得点を挙げる。
この後も石川、周東希虎(東京城南ボーイズ)、小林、武田、濱野の5連打でこの回9点を挙げるビッグイニングを作った。
ペースを完全に握った日本は3回にも今大会初登板の内田篤玖(越谷リトル)がきっちり3人で抑えると、その裏に再び猛攻を仕掛ける。
先頭の海老原奏太(東京城南ボーイズ)の安打から作ったチャンスで、柏木、石川、周東、武田、濱野、押田小虎(東京神宮シニア)が安打を放ち6点を奪った。
4回表は初戦のアメリカ戦に続く登板となった成田遥喜(深谷市リトル)が3人で抑えて試合終了。大会規定(4回15点差、5回10点差)によるコールドゲームでチェコを下した。
試合後には主将の増井秀隼(瀬戸リトルシニア)から監督としての初勝利を挙げた井端弘和監督にウィニングボールが贈られた。
次戦は3日のドミニカ共和国戦(日本時間15時半開始予定)。スーパーラウンド進出をかけてオープニングラウンド最終戦に臨む。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「(打線について)まだ勝っていなかったので初回は重かったですね。2回に武田のホームランが出てから楽になりました。(投手陣について)フォアボールが無かったのが一番良かったですね。(ドミニカ共和国戦に向けて)普段土日しか野球をやっていない選手も多いでしょうから明日はしっかり休んで備えます。ドミニカ共和国は投手の球が速くて、ポテンシャルの高い選手が多い印象です。しっかり守りで無駄な点を与えず最少失点で切り抜けて、打線はコツコツと繋いでいきたいです」
吉見一起コーチ
「勝ったことが何よりです。調子の見極めは苦労していますが、アメリカ戦の最終回以外は、みんなそれなりに投げてくれています。いきいきと投げてくれているのが嬉しいですね。スーパーラウンドに進出するために、ドミニカ共和国戦はみんなでやりくりしながら戦います」
石川莉大(熊谷リトルシニア)
「試合前は緊張しましたが、バックを信じて投げることでリラックスすることができました。ドミニカ共和国戦は絶対に勝ちたいのでプレーだけでなく声かけなどでも貢献していきたいです」
武田琉生(福岡中央リトル)
「(本塁打について)打ったのはストレート。真芯だけどこすった感じはあったのですが、振り切ったので伸びました。打撃の調子はあまり良くないのですが、次も絶対に打ちたいですし、(石川)莉大のように流れを持って来られる投球もしたいです」
内田篤玖(越谷リトル)
「(今大会初登板だが)緊張というよりワクワクしていました。個人的に最後は三振で締めたかったです。今後もチームの勝利のために投打で貢献したいです」
第6回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2022年7月29日~8月7日
オープニングラウンド
7月30日(土)15:30 日本 6 - 21 アメリカ
7月31日(日)15:30 韓国 3 - 1 日本
8月1日(月)11:30 日本 15 - 0 チェコ
8月3日(水)15:30 ドミニカ共和国 5 - 2 日本
プレイスメントラウンド
8月4日(木)11:30 パナマ 0 - 5 日本
8月5日(金)15:30 日本 14 - 0 南アフリカ
8月6日(土)11:30 日本 - イタリア
決勝・3位決定戦
8月7日(日)
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、ベネズエラ、パナマ、イタリア、南アフリカ
グループB
日本、韓国、アメリカ、ドミニカ共和国、チェコ