10月4日、東京ドームで11月5日に北海道日本ハムファイターズ、6日に読売ジャイアンツ、札幌ドームで11月9・10日にオーストラリアと対戦する強化試合「侍ジャパンシリーズ 2022」の出場選手発表記者会見が都内のホテルで行われ、日本野球機構事務局長・侍ジャパン強化委員会委員長である井原敦氏と侍ジャパントップチームの栗山英樹監督が出席した。
まずは井原氏がシリーズの概要や選考の経緯を説明。その上で「選手たちにはぜひこの強化試合で大いにアピールしていただき、来年3月のWBC(2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™)で世界一を目指す侍ジャパンのメンバーとして活躍していただくことを期待しています」と話し、最後に対戦国であるオーストラリア代表チームや両球団、スポンサー各社や関係各社に感謝の気持ちを述べた。
その後、栗山英樹監督は選出された28名を読み上げ「今年のプロ野球では多くの記録や感動的なシーンが生まれたので、その流れをしっかり引き継ぎながら来年3月のWBCにも繋げていきたいです」と抱負を語った。
選考については「ギリギリまでいろんなことを考えて、迷いました」と熟考の末に28選手を選んだという。「何度も言っていますが今は野球の過渡期。主力選手の入れ替わりの時期にも来ているので難しかったです」と振り返った。
それを象徴するように選出28選手中15選手がトップチーム初選出というフレッシュな顔ぶれとなった。
このことについて記者から問われると、栗山監督は「若くても力のある選手たちばかり。経験が少ないと言われるかもしれないけれど、今の状態を見ていると十分結果を残してくれると思って選んでいるので“若いから選んだ”というのは一切ありません。選んでから(初選出が15名もいるんだと)気づいたくらいです」と、きっぱり答えた。
また、東京オリンピックの金メダリスト7名をはじめ経験豊かな選手も複数選出されており、彼らに対する役割についても「選手たちと一緒にというか、選手たちが作っていくチームを我々が手伝うような感じも侍ジャパンでは大事だと思うので、経験のある人たちが中心となってやってくれるんじゃないかと思っています」と期待を語った。
主将については「ずっと考えているのですが、いろんな理由があるので、もう少し時間をください」としつつ、「強いチームの最高のキャプテンというイメージは持っています」と構想は固まりつつあるようだ。
そして、会見の後半には侍ジャパンに初選出された読売ジャイアンツの戸郷翔征投手が登壇。「このユニホームを着ることが目標だったので、プロ4年目にして選ばれたことを光栄に思っています」と初々しく挨拶。「良い緊張感と期待感を持って楽しみたいです」と抱負を語った。栗山監督も「短いイニングでも長いイニングでもフォアボールを出さずに三振を奪ってくれるイメージです。攻めきれる魂を持った投手なので、その良さを出してくれると思って選びました」と期待をかけた。
11月の強化試合で代表監督としての初陣を迎える栗山監督とともに戦う選手たちも決まり、いよいよ来年の最大目標としているWBC王座奪還に向けた戦いが熱を帯び始める。