7月17日(日本時間18日)、「第31回 ハーレムベースボールウィーク」(オランダ・ハーレムで7月19日まで)のオープニングラウンド第5戦が行われた。4連勝で既に2位以上を確定させていた侍ジャパン大学代表は、同じく全勝のオランダと対戦。序盤に挙げた得点を生かし、5対1で快勝を収めた。
WBCなどの国際大会の常連選手を複数揃えるオランダに対し、序盤から主導権を握った。プラハベースボールウィーク決勝以来の先発となり今大会初登板の寺西成騎(日本体育大)は1死から連打を浴びるが、続く打者をショートゴロに打ち取ると、遊撃手・山縣秀(早稲田大)と二塁手・松下歩叶(法政大)の流れるような連係で併殺が完成。ピンチを脱した。
するとその裏、2死から渡部聖弥(大阪商業大)がセンター前安打で出塁すると、ここから小島大河(明治大)、柳舘憲吾(國學院大)、松下と4連打で2点の先制に成功する。さらに2回には、1死から山縣が死球で出塁すると、飯山志夢(立正大)、西川史礁(青山学院大)、渡部の3連打、小島の犠飛で3点を挙げて、点差を5点に広げた。
寺西は2回以降も打たせて取る投球でアウトを量産。バックも遊撃手の山縣が再三にわたり好守を見せるなど盛り立て、6回1失点と先発の役割を全うした。その後も7回と8回は伊藤樹(早稲田大)、9回は外丸東眞(慶應義塾大)が無失点に抑えて試合終了。5戦全勝でオープニングラウンド1位通過を決めた。
一方で、堀井哲也監督や選手に慢心は見られない。堀井監督は「先発投手を上手く打つことができましたが、2番手以降の投手を打ちあぐねましたね」と3回以降、無得点に終わったことを課題に挙げ「明日のチャイニーズ・タイペイも力のある投手がいますので、しっかり備えたいです」と気を引き締めた。
また、オランダについても「投打に力強く、相当手強いですね」と決勝戦で対戦する可能性も視野に入れ警戒を強めた。これは主将で捕手としてフル出場した印出太一(早稲田大)も同様で「日本の打者よりも力強さがありながら、繊細さを兼ね備えていて、対応力もある。投手の失投と言うよりも、しっかり弾き返された打球が多かったので、捕手としても成長していきたいです」と、今日の糧を生かしていくことを誓った。
準決勝は日本時間18日22時半からオープニングラウンド4位のチャイニーズ・タイペイと対戦。決勝進出を目指す。
監督・選手コメント
寺西成騎(日本体育大)
「(2回以外は走者を常に背負う状況)ヒットを打たれることを想定して投げました。ぴしゃりと抑えられる相手ではなかったので、打たれても次の打者からアウトを取るイメージでした。先は見ずに1イニングずつ全力で投げて、中継ぎ陣を楽にさせられて良かったです。(準決勝・決勝に向けて)総力戦になると思うので、行けと言われたら全力で投げたいです」
印出太一(早稲田大)
「プラハから9連勝となっていますが、代表結成時からテーマに挙げていたように、試合を重ねるごとに強くなっていると思います。私生活でも良い意味で壁が無くなって、日を重ねるごとに結束が強まっているように感じます。(準決勝・決勝に向けて)日の丸を背負って戦う以上は負けられない使命があると思うので、隙のない野球で最後までやりきりたいです」
山縣秀(早稲田大)
「(再三の好守について)前に出ることをしながらも、バウンドによっては下がることもできていたので、バウンドに合わせられていて良い状態です。これからも自分のできることをしっかりやっていきたいです。(連戦が続くが)選手間の仲も良いですし、ゆっくり寝ることもできているので元気です」
第31回 ハーレムベースボールウィーク
大会期間
2024年7月12日~7月19日
オープニングラウンド
2024年7月12日(金)22:30 チャイニーズ・タイペイ(雨天順延)日本
2024年7月13日(土)23:15 アメリカ 5 - 9 日本
2024年7月15日(月)2:30 日本 5 - 4 スペイン
2024年7月15日(月)18:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
2024年7月16日(火)22:30 イタリア 2 - 8 日本
2024年7月18日(木)2:30 日本 5 - 1 オランダ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
準決勝
2024年7月18日(木)22:30 日本 8 - 0 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月19日(金)2:30 オランダ 1 - 2 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
決勝
2024年7月20日(土)2:30 日本 10 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
開催地
オランダ(ハーレム)
出場する国と地域
日本、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、スペイン
第43回 プラハベースボールウィーク
大会期間
2024年7月6日~7月9日
グループA
2024年7月6日(土)21:30 ドイツ 3 - 7 日本
2024年7月7日(日)21:30 日本 3 - 2 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月9日(火)2:00 日本 9 - 3 チェコ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
決勝
2024年7月10日(水)2:00 日本 5 - 3 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
開催地
チェコ(プラハ)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、チェコ、ドイツ
グループB
オーストリア、ギリシャ、ハンガリー、スロバキア、リトアニア