6月18日、第40回日米大学野球選手権大会(7月12日から)に向けた侍ジャパン大学日本代表選考合宿の2日目が、神奈川県のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた。
経験豊富な2投手が先発
午前9時から始まった全体練習では打撃練習と並行して50m走のタイム計測が行われ、大西千洋外野手(法政大2年)が自慢の俊足で全体トップとなった。
その後、守備練習と昼食休憩を挟み変則方式の紅白戦(打順は紅白両チームとも15番まで、守備位置はイニングごとに変更、11回制)が行われた。
試合は紅組が柳裕也投手(明治大4年)、白組が濱口遥大投手(神奈川大4年)の両先発でスタートした。柳は昨年のユニバーシアードでエース格を務め、濱口は一昨年のハーレム国際大会から3年連続の代表選出を狙う経験豊富な2人だ。柳は2回3安打2失点、濱口は2回2安打1失点とまずまずの内容の投球だった。
横井人輝監督は「柳は実績もありますから、やってもらわなければ困る選手です」とあらためてその信頼度を強調し、濱口に関しても「思っていたよりはまとまっていましたし、素晴らしいボールは何球かありましたね」と評価した。
打線では山﨑剛内野手(國學院大3年)、佐野恵太内野手(明治大4年)、森下翔平内野手(東海大4年)が2安打を放ちアピールした。
変則投手たちと日本一左腕が持ち味発揮
強力打線が予想される大学米国代表に対し、変則投手の重要性は高い。その中で、サイドハンド右腕の水野滉也投手(東海大北海道キャンパス4年)とサイドハンド左腕の齊藤大将投手(明治大3年)が2回を投げ、1人の走者も出さない投球を見せた。
またアンダーハンド右腕の津森宥紀投手(東北福祉大1年)は2回1安打1四球1失点の内容ながら、横井監督は「選手権から観ていて、とても投げっぷりの良い投手と感じています。まだ1年生ですし、今後の侍ジャパンを考える意味でも楽しみにしています」と、その将来性を高く買っていた。
また最終11回表と裏には、先日行われた全日本大学野球選手権大会でチームを日本一に導き、最優秀投手賞に輝いた栁川優太投手(中京学院大4年)が登板。選手権の疲れも見せず、打者6人に対し1人の走者も出さず、試合をきっちりと締めた。
横井監督は「一番疲れているはずの投手ですが、選手権で抑えただけの投球を見せてくれました」と称え、栁川は「どの球種でもストライクを取ることができました」と笑顔を見せた。普段は焼肉店とスーパーで週5日のアルバイトに励んで生活費を稼ぐ左腕は「優勝していろんな人に声をかけてもらいました」と言い、合宿参加のために休むことを伝えると、激励されたという。わずか2週間前には想像できなかった貴重な経験を積んでいる今春を経て、今後どのような成長を遂げていくのか楽しみだ。
最終日となる19日は、午前中に5回を予定する紅白戦が行われ、登板を志願した投手が再登板をする。そしてその後、代表選手24名が発表される。
第40回 日米大学野球選手権大会
大会概要
出場選手
全日本大学野球連盟 公式サイト(外部サイト)
大会結果
第1戦 7月12日(火) 日本 2 - 1 アメリカ
第2戦 7月13日(水) アメリカ 0 - 1 日本
第3戦 7月15日(金) 日本 0 - 1 アメリカ
第4戦 7月16日(土) アメリカ 10 - 2 日本
第5戦 7月17日(日) 日本 5x - 4 アメリカ
大会期間
2016年7月12日~17日(※予備日7月18日)
会場
7月12日(火)、13日(水)ハードオフエコスタジアム新潟(新潟)
7月15日(金)明治神宮野球場(東京)
7月16日(土)、17日(日)草薙球場(静岡)
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