第11回BFA U-18アジア選手権のセミファイナルラウンド・中国戦(台湾・台中)が2日に行われ、日本が8対0で大勝。投打のかみ合った万全の試合運びで、今大会の連勝を4に伸ばした。
A、B両組の上位2カ国、計4チーム(日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国、中国)で争われるセミファイナルラウンド。日本は寺島成輝(履正社)が開幕・香港戦以来、中2日で先発マウンドへ。対する中国の先発はサン・ヤンと左腕同士の投げ合いとなった。序盤は両軍ともに無得点。寺島が3回までに7奪三振で9人斬りのパーフェクト投球を見せると、サン・ヤンも日本打線を相手に3回を1安打2四球で無失点に抑えた。
試合は4回裏に動く。この回先頭の4番・九鬼隆平(秀岳館)が快音を響かせ、「ようやく1本出た」とレフトポール際へ目の覚めるようなソロアーチ。さらに松尾大河(秀岳館)、林中勇輝(敦賀気比)のヒットなどで1死満塁とすると、9番・佐藤勇基(中京大中京)が「転がせばセーフになると思っていた」と意表を突くスクイズを試み、これが内野安打となって1点を追加。この回、日本が2点を先制した。
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

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試合の均衡を破った日本は5回裏、代わった中国の2番手リィウ・シャンポーに対して、3番・鈴木将平(静岡)が内野安打と盗塁でチャンスメークし、その後2四球で1死満塁となった場面で7番・林中が左中間を破る走者一掃のタイムリー3塁打。さらに7回には九鬼の2塁打から1死3塁とし、この日DHではなく「6番・投手」で出場した寺島の内野ゴロの間に1点、8回には1番・納大地(智辯学園)がヒットと盗塁で2塁へと進み、3番・鈴木、4番・九鬼の連続タイムリーで2点を追加。終わってみれば計11安打で大量8得点を奪った。
投げては先発の寺島が5回以降も快調に三振を奪い、前回登板の5回無安打無失点1四球12奪三振に続いて、この日も7回無安打無失点1四球13奪三振のノーヒットピッチング。守備陣も好守で盛り立てると、8回から2番手としてマウンドに上がった早川隆久(木更津総合)も2回を無安打無失点に抑え、ノーヒットノーランリレーを完成させた。
「チーム全体を勢い付けられたかなと思う」と今大会自身初本塁打を放った九鬼。「フォアボールは少し悔しかったですけど、それ以外は良かった」とは寺島。小枝守監督は、「今日は大技、小技ができました。(寺島は)決めるところで決められるのは彼の非凡なところ」と投打の噛み合ったチームを褒め称えた。
明日3日は宿敵・韓国と対戦。1次リーグでの同組チーム(チャイニーズ・タイペイ)との対戦成績を持ち越すため、セミファイナルラウンドの最終戦となる。
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選手コメント
早川隆久(木更津総合)8回からのリリーフで無安打に抑えて無失点リレーを実現させる
久しぶりのマウンドで、不安も大きかったですけど、開き直って自分らしい投球ができたと思います。今は、肩があまりよい状態ではないのですが、下半身を使うことを意識して投げることができたので、今日は真っ直ぐで押していくことができました。
(無安打リレーがかかっていることは)プレッシャーはなく、自分らしいピッチングをすれば、打たれることはないと自分に言い聞かせました。結果的に無安打に抑えることができて良かったです。
九鬼隆平(秀岳館)先制本塁打を放ち、寺島、早川の両左腕を好リード
チーム自体、あまりヒットも出ず、得点も入らず、打線が繋がらずというところで一本を打てたというのは、チームを勢いづけられる一本になったと思います。
また、捕手としてですが、やはり日本でやる野球とは違い、自分たちよりパワーのある外国の選手と試合をするので、そういったところに対して毎試合、工夫はしています。
今日も、(寺島)成輝の一番良いボールでもあるストレートをただ投げさせるわけではなく、早いイニングはストレートを中心に、そこからは相手の様子を見ながら配球を組み立てていこうという話はよくしました。今日は真っ直ぐで押せたので良かったと思います。
ピッチャー陣はここまで仕上がりも良いので、あと2試合だけですけど、明日の韓国戦は必ず勝って、まずはファイナルをしっかりと決めたいと思います。
第11回 BFA U18アジア選手権
大会期間
2016年8月30日(火)~9月4日(日)
オープニングラウンド
8月30日(火)13:00 日本 19 - 0 香港
8月31日(水)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 3 日本
9月1日(木)13:00 日本 35 - 0 インドネシア
セミファイナルラウンド
9月2日(金)19:00 日本 8 - 0 中国
9月3日(土)19:00 韓国 1 - 3 日本
決勝
9月4日(日)19:00 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※試合開始時刻は日本時間です(台湾:時差+1時間)
開催地
台湾・台中
参加国
日本、チャイニーズ・タイペイ、韓国、中国、香港、タイ、フィリピン、インドネシア関連情報
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