10月28日にメキシコで開幕した「第1回 WBSC U-23ベースボールワールドカップ」。合宿、練習試合を経てチーム一丸で世界に挑む侍ジャパンU-23代表。代表に選出された、廣岡大志選手(東京ヤクルトスワローズ)を紹介します。ここまで2試合連続でスタメン出場。アルゼンチン戦は、日本時間10月31日(月)午前9時プレイボールです。山田哲人選手を彷彿とさせる力強いスイングに、ぜひご注目ください。
9月29日、2004年アテネ五輪で銅メダルを獲得した横浜DeNA・三浦大輔投手の引退試合は「侍魂」の継承式ともなった。その継承者こそが、今年、智辯学園高(奈良)から東京ヤクルトに入団した遊撃手、今回U侍ジャパンU-23代表入りを果たした廣岡大志である。
廣岡はこの試合で「8番・遊撃手」スタメンでプロ初出場。その初打席。三浦投手が投じた直球を降りぬいた打球はあっという間にレフトスタンドへ。高卒新人野手によるNPB一軍公式戦での初打席初本塁打は、1960年に県岐阜商高(岐阜)から中日に入団した高木守道氏(元中日監督)以来56年ぶりの快挙となった。
そんな廣岡は松原ボーイズ時代、左腕・小笠原慎之介(中日)とともに「15Uアジア・チャレンジマッチ2012」にU-15日本代表の三塁手として出場。智辯学園高では1年秋にレギュラーをつかむと、1学年上の岡本和真(現巨人)とクリーンナップを張った。そして2年夏の明徳義塾戦では相手エース・岸潤一郎(現拓殖大)から豪快な本塁打。チームは敗れるも、聖地に強烈なインパクトを残している。
最後の夏は奈良大会2回戦でライバル・天理の前に敗退。それでも高校通算25本塁打・50メートル走6秒2・スケールの大きな守備を東京ヤクルトは高く評価。2015年ドラフト2巡目指名で廣岡はプロの世界に足を踏み入れた。
プロ入り後、廣岡は侍ジャパントップチームのチームメイト・山田哲人の打撃に憧れ、足を高々と上げて、体にひねりを入れてフルスイングするフォームに変更。山田同様にレフト方向への打球が圧倒的に多い廣岡にとってこの決断は見事にマッチし、イースタンリーグでは打率.218ながら10本塁打・47打点と長打力を発揮。その長打力が一軍の晴れ舞台での初打席初本塁打にもつながった。
注目される舞台で一発回答を残す運の強さは、「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」でも必須となる要素。廣岡は大会初代王者を目指すとともに、来年以降、大ブレイクのきっかけをメキシコでつかみにいく。
第1回 WBSC U-23ベースボールワールドカップ
大会期間
2016年10月28日~11月6日
オープニングラウンド
10月29日(土)2:00 ニカラグア 1 - 6 日本
10月30日(日)2:00 日本 15 - 3 チャイニーズ・タイペイ
10月31日(月)9:00 アルゼンチン 2 - 10 日本
11月1日(火)9:00 日本 16 - 0 オーストリア
11月2日(水)3:00 日本 11 - 2 オーストラリア
スーパーラウンド
11月4日(金)9:00 日本 2 - 1 韓国
11月5日(土)9:00 パナマ 3 - 2 日本
11月6日(日)9:00 日本 3 - 2 メキシコ
※日時は日本時間
決勝戦
11月7日(月)9:00 日本 10 - 3 オーストラリア
開催地
メキシコ モンテレイ市
参加国
グループA
韓国、ベネズエラ、メキシコ、チェコ、パナマ、南アフリカ
グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、ニカラグア、アルゼンチン、オーストリア