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試合レポート

後藤凌寿の好投や林拓馬の同点打などで韓国との接戦を制し明日の決勝戦へ

2024年9月14日

 9月14日、「第5回 WBSC U-23ワールドカップ」(15日まで中国・紹興市)に出場している侍ジャパンU-23代表が、スーパーラウンド最終戦で韓国と対戦し、2対1で勝利した。

 前日の結果によりこの日の勝敗に関わらず決勝進出を確定させていた日本に対して、韓国は3位決定戦進出がかかる大事な一戦となったが、最後まで勝敗のわからない僅差の展開となった。

 侍ジャパンU-23代表の先発は後藤凌寿(トヨタ自動車)。初回は三者凡退に抑えたが、2回表に2本の安打を許し1死一、三塁のピンチを背負う。ここで7番の金斗賢がセンターフライを放つと、西村進之介(ヤマハ)からの鋭い返球はタッチアップの走者を刺したかに見えたが、捕球しきれず韓国に先制を許した。

 打線は韓国の18歳の先発左腕・金泰賢を打ちあぐね4回まで無安打に抑えられるが、5回裏に先頭の吉川海斗(日立製作所)が相手失策で出塁すると、西村進之介(ヤマハ)がチーム初安打を放ち一、二塁のチャンスを作る。さらに牽制悪送球と相羽寛太(ヤマハ)が四球を選び無死満塁にすると、2番手の宋在英から林拓馬(日鉄ステンレス)がタイムリーを放ち同点に追いつく。さらに1死から、浦和博(パナソニック)の内野ゴロの間に1点を追加し、2対1と逆転に成功した。

 先発の後藤は5回1失点の好投。6回表は西村王雅(東芝)が投げ2三振を奪い三者凡退に抑えるが、7回表に先頭の柳賢俊に左翼線への二塁打を与えると、犠打で1死三塁のピンチを招く。ここで松田航瑠(日本製鉄室蘭シャークス)がマウンドにあがると、金斗賢が初球スクイズを敢行。松田が打球に鋭く反応し捕手の野口泰司(NTT東日本)へグラブトスをすると、ヘッドスライディングをする三塁走者にタッチしアウトに。きわどいタイミングの判定に韓国はビデオ判定を要求するも覆らず。最後の打者が左翼への飛球に倒れ、試合終了となった。

 当初の予定では日本時間15日20時に開始予定だった決勝戦だが、中国大陸に迫る台風の影響が考慮され、午前10時に変更して行うことが主催者によって決まった。
 2016年から始まったU-23ワールドカップで、日本はメキシコ・モンテレイ開催の第1回大会と、台湾・台北開催の第4回大会で優勝しており、決勝戦を戦うのは4度目。対戦相手となるプエルトリコは今大会が3度目の出場で、第2回と第4回ではそれぞれ8、9位に終わっている。
 決勝戦の先発マウンドに立つのは、オープニングラウンドの中国戦で完封勝利を飾った左腕・長久保滉成(NTT東日本)。日本とプエルトリコはともに今大会ここまで7勝1敗だが、両者はオープニングラウンドの初戦で対戦し、日本は1対6で敗れている。そこから7連勝と勢いに乗る中、雪辱を果たし2大会連続3度目の栄冠を掴みたい。

監督・選手コメント

川口朋保監督

「試合前に決勝進出は決まっていましたが、決勝戦に向けてチームの勢いを加速させるためにも難しい試合であると認識していました。今日の試合を単なる消化試合にするのではなく、全力で勝ちにいくことを選手たちに伝えました。韓国に先制点を与えましたが、先発の後藤が走者を出しながらも粘り強い投球で最少失点に抑えてくれたことが、逆転に繋がりました。そして、西村王雅、松田航留も見事に後をつないでくれました。明日はどのような展開になっても、落ち着いて自分たちのプレーに徹することで勝機が訪れると思う。総力をあげて勝利を目指します」

林拓馬(日鉄ステンレス)

「同点のチャンスでしたが、次に繋げることを考えて打席に入りました。相手投手がストレートで勝負してくることがわかっていたので、追い込まれてからは力のあるストレートに振り負けないよう意識しました。この試合は負けたくなかったので勝つことができて良かったです。明日の決勝戦でも自分の持てる力を発揮して勝利に貢献したいと思います」

後藤凌寿(トヨタ自動車)

「走者を出す場面が多かったのですが、ゴロを打たせることができました。結果として最少失点に抑えることができて良かったです。決勝戦はチーム一丸となって優勝を勝ち取りたいです」

第5回 WBSC U-23ワールドカップ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年9月6日~9月15日

オープニングラウンド(グループA)
2024年9月6日(金)20:00 日本 1 - 6 プエルトリコ
2024年9月7日(土)15:30 日本 2 - 0 中国
2024年9月8日(日)20:00 オーストラリア 1 - 4 日本
2024年9月9日(月)20:00 日本 7 - 1 コロンビア
2024年9月10日(火)20:00 イギリス 1 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

スーパーラウンド
9月12日(木)20:00 日本 5 - 1 ベネズエラ
9月13日(金)15:30 ニカラグア 1 - 9 日本
9月14日(土)20:00 日本 2 - 1 韓国

決勝
9月15日(日)10:00 プエルトリコ 0 - 5 日本

開催地

中国(紹興市)

出場する国と地域

グループA
日本、オーストラリア、プエルトリコ、コロンビア、イギリス、中国
グループB
韓国、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ

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