侍ジャパン女子代表は8月24日(日本時間25日)、第8回WBSC 女子野球ワールドカップ(米国フロリダ)のオープニングラウンド第3戦でカナダと対戦。2—1で競り勝ち、無傷の3連勝を飾った。
雷警報のため、試合前練習を行わず、45分遅れで始まった試合は1回裏1死三塁、三浦伊織外野手(京都フローラ)のカウント1−2の場面で雷警報のため中断となった。
試合再開は1時間25分後の午後8時18分。難しい調整を強いられる中、チームを引っ張ったのはエースの里綾実投手(愛知ディオーネ)だ。3回に味方打線が無死満塁で無得点に終わると、直後の4回には3者連続空振り三振を奪い、カナダに流れを渡さない。1点差に迫られ、なおも2死満塁とされた6回表にはこん身のスライダーで空振り三振に仕留めた。世界ランク2位のカナダを相手に、6回を投げて6安打1失点と気迫の投球だった。
1点リードの7回は右サイドハンドの田中露朝投手(尚美学園大)が今大会初登板。不運な当たりもあり2安打されたものの、切れ味抜群のスライダーで2三振を奪うなど無失点に抑え、セーブを挙げた。
投手陣が踏ん張った一方で、打線はカナダの4投手をなかなか攻略できず、チーム安打数は相手より6本少ない2本。それでも小技で相手をゆさぶって得点した。初回1死満塁で船越千紘捕手(平成国際大)が難しい低めの変化球をきっちり転がし、スクイズで先制点。5回には、四球で出塁した川端友紀内野手(埼玉アストライア)がけん制エラーと犠打エラーで生還した。
3戦目にして初めて接戦を経験し、細かいミスがありながらも勝ちきった。「この勝ちは大きい。若い選手は固まってしまっていましたが、決勝に行くまでにこういう試合を経験できて良かったです」とうなずいた出口彩香主将(ハナマウイ)。苦しい試合を乗り越え、チームはまた一回り成長した。
監督・選手コメント
橘田恵監督
「振り返ってみると、初回のスクイズが本当に大きな1点でした。里は大黒柱らしく、欲しいところで三振取ってくれて、見事な投球を見せてくれました。その後、田中露朝が緊迫した場面でしっかり投げてくれたことも収穫です」
里綾実投手(愛知ディオーネ)
「今大会初先発に加え、天気の影響で時間が空いたりと、気持ちの面でつくりにくい面はありましたが、集中力を切らすことなくできたと思います。相手の打者を冷静に見て、状況判断しながら投げられました」
船越千紘捕手(平成国際大)
「(初回1死満塁で)スクイズがあるかもしれないと準備できていたので、焦ることなく、決めることができました。バントは得意なので、変化球にもうまく対応できました」
田中露朝投手(尚美学園大)
「前回のワールドカップより緊張して、足が地面についていない感じでした。コースを狙うどころではなく、スライダー頼みになってしまい、ああいう結果になりました。今日経験したので、次は大丈夫です」
第8回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会期間
2018年8月22日~8月31日
オープニングラウンド
8月22日(水)23:00 日本 8 - 0 ドミニカ共和国
8月23日(木)23:00 香港 0 - 23 日本
8月25日(土)7:00 日本 2 - 1 カナダ
8月26日(日)7:00 キューバ 1 - 4 日本
8月27日(月)7:00 日本 5 - 1 オーストラリア
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
8月29日(水)7:00 日本 3 - 0 アメリカ
8月30日(木)2:00 日本 2 - 1 チャイニーズ・タイペイ
8月30日(木)22:00 日本 10 - 0 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
決勝
2018年9月1日(土)7:00 日本 6 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、ベネズエラ、チャイニーズ・タイペイ、韓国、オランダ、プエルトリコ
グループB
日本、カナダ、オーストラリア、キューバ、香港、ドミニカ共和国
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