侍ジャパン女子代表は8月26日(日本時間27日)、第8回 WBSC 女子野球ワールドカップ(米国フロリダ)のオープニングラウンド第5戦でオーストラリアと対戦。5−1で勝ち、5戦全勝でグループBを1位通過した。
第3戦のカナダ戦、第4戦のキューバ戦でもがき苦しんだ戦いから一転、この日は落ち着いた試合運びを見せた。
初回、先頭の中田友実外野手(愛知ディオーネ)がファウルで粘りながら四球を選び、今大会初めて2番に入った田中美羽内野手(アサヒトラスト)がきっちり送る。ここで前日のキューバ戦で2安打3打点と活躍した3番の三浦伊織外野手(京都フローラ)が左翼線二塁打を放ち、あっさり先制した。川端友紀内野手(埼玉アストライア)も左翼線二塁打で続き、この回2点を奪って、試合の主導権を握った。
2回表に大会初登板初先発の清水美佑(アサヒトラスト)が2本の長打を許して1点差に追い上げられても、チーム内に慌てる雰囲気はなかった。3回裏に押し出し四球で加点した後、阿部希内野手(ハナマウイ)が中前適時打を放つ。さらに小島也弥外野手(IPU環太平洋大)が放った打球は遊撃へ。一度は併殺と判定されたが、橘田恵監督が初めてビデオ判定を要求すると、打者走者の小島はセーフになり、併殺崩れの間にもう1点を追加となった。
投手陣は先発の清水が5回5安打1失点と踏ん張り、6回は今大会初登板の水流麻夏投手(レイア)が無安打無失点、7回は田中露朝投手(尚美学園大)が1安打無失点と安定した継投で危なげなく逃げ切った。
守備でも好プレーを連発した。三塁を守る阿部が飛球とライナーで2つの併殺を奪い、船越千紘捕手(平成国際大)は2回1死一、二塁のピンチで一走をけん制で刺した。5回には右翼を守る中田がライトゴロでアウトを取り、7回には中前にポトリと落ちそうな当たりを二塁手の田中美がダイビングキャッチして試合終了した。
攻守に本来のそつのなさを発揮して快勝。完成度を一気に高めたチームは、28日からのスーパーラウンドに臨む。
監督・選手コメント
橘田恵監督
「立ち上がりフライが多いのが課題でしたが、今日はしっかり振ってリズムをつくり、よくやってくれたと思います。チームが一つになって、階段を一つ上がることができました。スーパーラウンドも野球を楽しんで、やるべきことをやって勝利をつかんでいきたいです」
清水美佑投手(アサヒトラスト)
「海外の選手はインコースが苦手というイメージがありましたが、2回にうまく捉えられて失点しました。そこからコーチやキャチャーと話をして、修正できたことは成長かなと思います」
川端友紀内野手(埼玉アストライア)
「初回からいい入り方ができました。予選リーグの最後にこういう試合運びができたことは次につながると思います」
阿部希内野手(ハナマウイ)
「カナダ戦でチームに迷惑をかけたので、スイングを小さくしてワンヒットでいいという気持ちで打席に経ちました。(大会の)最初の方は緊張して固まってしったこともありましたが、周りの皆さんに助けられていいプレーができたので、継続していきたいです」
第8回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会期間
2018年8月22日~8月31日
オープニングラウンド
8月22日(水)23:00 日本 8 - 0 ドミニカ共和国
8月23日(木)23:00 香港 0 - 23 日本
8月25日(土)7:00 日本 2 - 1 カナダ
8月26日(日)7:00 キューバ 1 - 4 日本
8月27日(月)7:00 日本 5 - 1 オーストラリア
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
8月29日(水)7:00 日本 3 - 0 アメリカ
8月30日(木)2:00 日本 2 - 1 チャイニーズ・タイペイ
8月30日(木)22:00 日本 10 - 0 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
決勝
2018年9月1日(土)7:00 日本 6 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、ベネズエラ、チャイニーズ・タイペイ、韓国、オランダ、プエルトリコ
グループB
日本、カナダ、オーストラリア、キューバ、香港、ドミニカ共和国