11月6日、「第2回 WBSC プレミア12」のオープニングラウンド・グループB第2戦が行われ、侍ジャパンは台湾の桃園国際野球場でプエルトリコと対戦し、4対0の完封リレーで連勝。同グループのチャイニーズ・タイペイも勝利したため、明日の試合を待たずにスーパーラウンド進出が確定した。
第2戦の先発マウンドを任されたのは、プロ2年目のアンダースロー右腕・高橋礼(ソフトバンク)。昨年の日米野球でもメジャーリーガーたちを困惑させた地面スレスレから浮き上がるような球筋でプエルトリコ打線を翻弄。「初回からストライク先行で投げられて良かったです。バッターが打ちたくなるようなコースを狙い、そこから芯を外す投球ができました」と、5回まで1人の走者も許さない完璧な投球で試合を作る。
打線は3回二死から、この日1番に起用された山田哲人(ヤクルト)が四球を選んで出塁すると、2番の菊池涼介(広島)が俊足を飛ばして内野安打。ここで近藤健介(日本ハム)がファーストへの内野安打を放つと、これが悪送球を誘い先制。さらに鈴木誠也(広島)が甘く入ったストレートを、打った瞬間に本塁打と分かる会心の一撃で左中間スタンドに運ぶ3ラン。この回4点を奪う。
高橋は6回に四球と安打で走者を出したものの、後続の打者をスライダーで空振り三振に取って、この回限りで降板。後続にマウンドを託した。
7回は嘉弥真新也(ソフトバンク)と大竹寛(巨人)、8回は山本由伸(オリックス)が危なげなく抑えると、9回は前日に続き山﨑康晃(DeNA)が締めて試合終了。あらためて投手を中心とした守備の強固さが光る試合となり、打線も上位打線でチャンスを確実にモノにした。
オープニングラウンド最終戦となる7日のチャイニーズ・タイペイ戦は台中インターコンチネンタル野球場に場所を移し、日本時間19時半に試合開始。スーパーラウンドに進出したオープニングラウンド同グループのチームとの対戦成績は持ち越されるため重要な一戦となるのは変わりない。チケットは即完売という完全アウェーの中でどんな戦いを見せるのか注目だ。
監督・選手コメント
稲葉篤紀監督
「(高橋)礼が6回まで素晴らしい投球をしてくれましたし、7回以降もみんながしっかり0点で抑えてくれました。(鈴木)誠也の一発も大きかったですね。チャイニーズ・タイペイは非常にバランスの取れた良いチームなので、一丸となって勝ちにいきたいです」
高橋礼(ソフトバンク)
「自分の武器であるストレートを軸にストライクが取れて変化球も有効に使えました。日本より低いマウンドでしたが硬さはあったので投げやすかったですね。自分のフォームで自分の球を投げることに集中できたことが良かったです」
鈴木誠也(広島)
「昨日の良い流れのまま試合に臨めましたし、先制点を取った後なので、楽な気持ちで打席に入れました。みんなが繋いでくれたおかげで打つことができました。良い流れでチームはきていますので、明日も得点圏で回ってきたときは仕事ができるようにしっかり準備してやっていきたいです」
第2回 WBSC プレミア12
大会期間
2019年11月2日~11月17日
オープニングラウンド
11月5日(火)19:00 日本 8 - 4 ベネズエラ
11月6日(水)19:00 日本 4 - 0 プエルトリコ
11月7日(木)19:30 チャイニーズ・タイペイ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
11月11日(月)19:00 日本 3 - 2 オーストラリア
11月12日(火)19:00 日本 3 - 4 アメリカ
11月13日(水)19:00 日本 3 - 1 メキシコ
11月16日(土)19:00 日本 10 - 8 韓国
※開始時刻は日本時間
決勝
11月17日(日)19:00 日本 5 - 3 韓国
※開始時刻は日本時間
開催地
日本、台湾、韓国、メキシコ
出場する国と地域
グループA
メキシコ、アメリカ、オランダ、ドミニカ共和国
グループB
チャイニーズ・タイペイ、日本、ベネズエラ、プエルトリコ
グループC
韓国、キューバ、オーストラリア、カナダ