9月3日、「第13回 BFA U18アジア選手権」(8日まで台湾)のオープニングラウンド第2戦が行われ、侍ジャパンU-18代表はスリランカと対戦。序盤は得点を思うように積み重ねることができなかったが、中盤以降に突き放し20対1の5回コールド勝ちでスーパーラウンド進出を決めた。
「1点の取られ方が良くなかったですし“何やってんだ”とは言いました」と小倉全由監督が渋い表情で振り返ったように、3回までは1点ずつの3点のみ。初回と2回は濱本遥大(広陵)の犠飛とタイムリー、3回は宇野真仁朗(早稲田実)の犠飛で得点したものの後続が続かず。さらに3回裏、先発の櫻井椿稀(鶴岡東)が振り逃げと安打でピンチを招くと花田悠月(智辯和歌山)の野選、併殺を焦った遊撃手・石塚裕惺(花咲徳栄)の失策で1点を献上した。
小倉監督は「0点で守らないといけないではなく、まず1つのアウトを取らないとね。打撃も打ちにくかったとは思うのですが、引きつけて打てていなかったので」と喝を入れた理由を振り返った。
こうしたこともあってか、4回からは侍ジャパンU-18代表が自分たちの野球を取り戻す。先頭の1番・境亮陽(大阪桐蔭)の二塁打でチャンスを作ると、「打ち上げる打球ではなく強い打球を意識しました」と話す濱本のこの日3打点目となるタイムリーで追加点を挙げた。すると、打線の勢いが増し、徳丸快晴(大阪桐蔭)のランニング本塁打、熊谷俊乃介(関東第一)の犠飛などで、この回6点を挙げてスリランカを突き放した。さらに5回には髙山裕次郎(健大高崎)のランニング本塁打や濱本の4打点目となる内野安打などで11点を奪ってダメ押した。
投手陣も4回は今朝丸裕喜(報徳学園)、5回は中崎琉生(京都国際)と、ともに関メディベースボール学院中等部でプレーした2人が1人の走者も許さずに無失点。大会規定である5回以降10点差以上がついたため、コールドゲームが成立した。
前日夜には、チャイニーズ・タイペイが1対0で韓国を破った試合をスタッフ・選手全員で現地視察。小倉監督は「やっぱり強いですよね。甘い気持ちでは勝てない。今日の3回のような守りをしていたら勝てないので、そこは注意したいです」と気を引き締めた。
この日の勝利と他チームの対戦成績により、1試合を残してスーパーラウンド進出を決めた侍ジャパンU-18代表。オープニングラウンド最終戦となる第3戦は桃園市に場所を移し、楽天桃園棒球場で日本時間19時半からフィリピンと戦う。
選手コメント
濱本遥大(広陵)
「前半に自分たちの野球ができずにズルズルと行ってしまいました。国際大会は7イニングなので早い段階で流れを掴まないといけません。(大会に入ってから2番を任されているが)求められている打撃や自分の良さを出していきたいです。波の無い安定した結果を残せるようにやっていきたいです」
今朝丸裕喜(報徳学園)
「1人目の打者に球が浮いてしまいましたが、しっかり修正できました。状態は良いです。自分の投球をすることを意識していて、プレッシャーはあまり感じていません。侍ジャパンのエースになる、MVPを獲るという気持ちで来ています。相手がどうこうではなく、持ち味のコントロールで両サイドをしっかり突く投球をしていきたいです」
第13回 BFA U18アジア選手権
大会期間
2024年9月2日~9月8日
オープニングラウンド(グループB)
2024年9月2日(月)14:30 日本 19 - 0 香港
2024年9月3日(火)14:30 スリランカ 1 - 20 日本
2024年9月4日(水)19:30 日本 13 - 0 フィリピン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
2024年9月6日(金)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
2024年9月7日(土)19:30 日本 0 - 1 韓国
3位決定戦・決勝
2024年9月8日(日)19:30 日本 1 - 6 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台北、桃園)
出場する国と地域
グループA
韓国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、タイ
グループB
日本、フィリピン、香港、スリランカ