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試合レポート

今里凌の先制2ランや西村王雅の好投などでイギリスに快勝 オープニングラウンド2位通過

2024年9月10日

 9月10日、「第5回 WBSC U-23ワールドカップ」(15日まで中国・紹興市)に出場している侍ジャパンU-23代表が、オープニングラウンド最終戦となる5戦目でイギリスと対戦し、4対1で勝利を収めた。

 先に行われた同グループの2試合の結果により、試合前にオープニングラウンド2位でのスーパーラウンド進出が決まっていた侍ジャパンU-23代表だったが、緩みなく先制攻撃を仕掛ける。
 雨の影響で15分遅れた試合開始直後に先頭の山田拓也(東芝)がライト前安打で出塁すると、1死後に3番の今里凌(日本製鉄鹿島)が甘く入った変化球を迷いなく振り抜くと、打球はライトフェンスを越える2ラン本塁打となり、幸先良く先制に成功した。
 2回に犠飛で1点こそ返されたものの、4回には2死から髙田幸汰(日本生命)の内野安打、吉川海斗(日立製作所)のバントヒットと相手失策で一、三塁のチャンスを作ると、西村進之介(ヤマハ)がライト前タイムリーを放ってリードを2点に広げた。

 先発の西村王雅(東芝)は、伸びのあるストレートやキレのあるスライダーなどの変化球を駆使して2回以外は得点を許さず。雨が降りしきり、中断もあった中で集中力を欠くことなく、4回まで丁寧にアウトを重ねた。
 5回表には先頭の代打・田浦由亮(ミキハウス)がレフト前安打からチャンスを作ると、雨天中断の後に髙田が押し出し四球を選んで、4点目を追加した。
 その裏の開始直前、再び雨が強くなり中断。4回終了で試合が成立する大会規定のため、このまま5回途中雨天コールドで試合終了。初戦こそ敗れたが4連勝でオープニングラウンドを締めた。

 12日から始まるスーパーラウンドでは、オープニングラウンド同グループから進出したチームとの勝敗は持ち越すため、グループA3位・中国戦の勝利と、グループA1位・プエルトリコ戦での敗戦を持ち越し、1勝1敗の状態で開始。初戦はグループB2位のベネズエラと戦う(試合開始時間は未定)。

監督・選手コメント

川口朋保監督

「(オープニングラウンドを振り返って)選手の個々同士で関係性を保ちましょうと、いいものを作っていきましょうという話をしていたのですが、それをしっかりと実践していって、初戦のプエルトリコ戦は残念ながら負けてしまいましたが、そこからしっかり立ち直って4連勝できたのは非常に良かったかなと思います。(雨で2度の中断)アドバイザーの杉浦正則さんからそのようなお話も聞いていましたし、国際大会は何が起こるか分からないというお話もありました。これをいい経験としてスーパーラウンドに持っていきたいなと思います。今里のホームランは大きかったですし、雨の試合の先制点は非常に大きくなります。(スーパーラウンドに向けて)やはり当たっている選手が中心になってくると思うのですが、やはりU-23のメンバーは成長段階の選手がとても多いので、1打席、1球が非常にいい経験になると思います。スーパーラウンドはやはり勝ちも優先していかなければいけないですが、そちらと両方うまく融合できるように打線を組んでいきたいなと思っています」

西村王雅(東芝)

「最初は雨で思ったような投球ができませんでしたが、3回くらいから掴み出せました。これまで先発のみんなが頑張っていたので、それに負けじと自分もいい結果を残せればなと。あとはチームの勝ちにこだわって投げていました。雨は苦手だったのですが、試合前に投手陣に"どう投げますか?"と聞いて、少し気持ちもリラックスしながら投げられたかなと思います。(スーパーラウンドは)また相手も変わりますし、チームの一戦に対する気持ちもまた入ると思うので、自分も先輩方について行こうと思っています」

今里凌(日本製鉄鹿島)

「(先制2ラン)打ったのはスライダー系のボールですが、イメージどおり打てたのかなと思います。後ろが野口選手で長打が期待できる打者なので、チャンスでいい形で回せる、チャンスで来たら1本出せるようなバッティングを目指して、頑張っていきたいと思います。オープニングラウンドは2位で通過となってしまいましたが、これから全勝していけば世界一になれると思うので、まずはスーパーラウンド初戦のベネズエラ戦を、しっかりデータなど準備をして身体も心もリフレッシュしていい状態で迎えたいと思います」

小山翔暉(パナソニック)

「(今大会初スタメン)昨日の試合が終わってから監督に明日頼むぞと言われました。初めてなので緊張すると思ったのですが、もう割り切っていこうというのと、あとは準備面ではなるべく相手打者の資料を見て、どういう風に組み立てようかというのを午前中にずっと考えていました。(2016年のU-15W杯に出場)世代も違って色々変わってきましたが、同じだなと思ったのは、やはり海外の選手は乗ってくるとすごく勢いがあって、元気もあって怖いなと感じているので、そこを上手く乗せないというか、ズルズルいかないところが大切かなと思います。チーム自体も一つになってまとまってきているので、このままスーパーラウンドで勝って、世界一になりたいと思います」

第5回 WBSC U-23ワールドカップ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年9月6日~9月15日

オープニングラウンド(グループA)
2024年9月6日(金)20:00 日本 1 - 6 プエルトリコ
2024年9月7日(土)15:30 日本 2 - 0 中国
2024年9月8日(日)20:00 オーストラリア 1 - 4 日本
2024年9月9日(月)20:00 日本 7 - 1 コロンビア
2024年9月10日(火)20:00 イギリス 1 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

スーパーラウンド
9月12日(木)20:00 日本 5 - 1 ベネズエラ
9月13日(金)15:30 ニカラグア 1 - 9 日本
9月14日(土)20:00 日本 2 - 1 韓国

決勝
9月15日(日)10:00 プエルトリコ 0 - 5 日本

開催地

中国(紹興市)

出場する国と地域

グループA
日本、オーストラリア、プエルトリコ、コロンビア、イギリス、中国
グループB
韓国、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ

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