第28回ユニバーシアード競技大会(韓国・光州)の野球競技、準決勝・アメリカ戦が光州起亜チャンピオンズフィールドで行われ、侍ジャパン大学代表が8-0でアメリカに快勝し、決勝戦に駒を進めた。
好調でこの日3番に昇格した茂木栄五郎内野手(早稲田大)が、初回にセンターオーバーの二塁打を放ち、日本がいきなり先制すると、3回には相手の四球と失策で作ったチャンスで、4番の吉田正尚外野手(青山学院大)が犠牲フライで追加点を挙げる。
この援護に、先発した柳裕也投手(明治大)も「苦しかったが、粘りのある投球ができました」と5回途中まで1安打に抑える好投を見せ、試合を作った。さらに後を継いだ井口和朋投手(東京農業大北海道オホーツク)も、この日最速148キロのストレートを中心にアメリカ打線に隙を与えない。
すると、5回には谷田成吾外野手(慶應義塾大)のタイムリーなどで3点を追加し、ゲームを決定付けると、6回には茂木、7回には途中出場の宇佐見真吾捕手(城西国際大)のタイムリーなども飛び出し、計8得点。
投手陣もこの大量リードに甘えることなく、柳・井口・高橋礼(専修大)・上原健太(明治大)と4投手を繋ぎ、4試合連続の完封リレーで決勝進出を決めた。
決勝は明日11日の19時から光州起亜チャンピオンズフィールドで行われ、日本は史上初の金メダルをかけ、この後行われるチャイニーズ・タイペイ vs. 韓国の勝者と戦う。
コメント
善波達也監督
「もっと立ち上がりに点を取りたかったですが、柳がしっかりゲームを作ってくれましたし、今日も勝ち切ることができました。これは本当に難しいことで、今日も歯車1つ狂えば、結果は逆になっていてもおかしくない試合でしたから。(決勝戦に向けて)ぜひみんなで力を出し切って勝ちたいです。田中正義(創価大)を準決勝で投げさせずに、決勝で先発させるのが金メダルへの近道だと思っていたので、その形ができたのは大きいです。」
坂本誠志郎捕手(明治大)・主将
「やっと決勝まで来ることができたという気持ちです。去年(ハーレム国際大会)も決勝まで行って勝ちきれなかったので、しっかり最後に勝ち切りたいです。 (決勝戦に向けて)仲も良いし、ケジメもある言動を選手全員ができているので、決勝に向けてもう1段階引き締めて試合に臨みたいです。」
田中正義投手(創価大)
「(決勝戦に向けて)難しい試合になるとは思いますが、なんとか粘って最少失点に抑えたいです。しっかりインコースを突いていければと思います。」