2月28日、侍ジャパンはCPBL選抜チャイニーズ・タイペイと壮行試合を福岡ヤフオク!ドームで行った。侍ジャパンは好調が続く菊池涼介内野手(広島東洋)の猛打賞や宮西尚生投手(北海道日本ハム)の三者連続三振など見せ場は作ったが5対8で敗れた。
バッテリー陣に課題が残る
「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下、WBC)の開幕を1週間後に控え、今年初の海外チームの相手となったのは、CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ。WBCチャイニーズ・タイペイとは異なる編成のチームだったが、序盤から侍ジャパン投手陣に襲いかかった。
連打でチャンスを作ると3番・王柏融外野手のライナー性の犠飛で先制した。その後も連打は出たが、ここは先発・則本昂大投手(東北楽天)が踏ん張り無失点で切り抜けた。 すると、その裏に2番・菊池の二塁打でチャンスを作ると4番・筒香嘉智外野手(横浜DeNA)が逆方向に上手く流す二塁打で同点に追いつく。さらに2回裏には、秋山翔吾外野手(西武)の内野安打で勝ち越しに成功した。
だが直後の3回、王柏融が則本からバックスクリーンに飛び込む逆転2ランを放った。昨年CPBLで、ともに新記録となる打率.414、200安打の偉業を達成しながらも、球界内の分裂によるチーム方針により、代表入りを果たせなかった若きスターがその力を存分に発揮した。
その後も牧田和久投手(埼玉西武)、増井浩俊投手(北海道日本ハム)が登板するも流れを止められずに6回まで毎回得点を奪われた。
そんな嫌な流れを断ち切ったのが左腕・宮西だ。7回に登板すると、サイドハンドからキレの良い球を次々に投じ、三者連続三振を奪う。これでチームに勢いを与えると、その裏に菊池のタイムリーなどで3点を返し、3点差までビハインドを挽回した。それでも8回と9回は走者を出しながらも得点を奪えず、5対8で敗戦となった。
小久保裕紀監督
「(投手陣について)則本も牧田も試したいボールもあったと思うので、結果は気にしていません。ただ使えたボールと使えなかったボールについては、しっかり確認と反省をしていきたいです。また宮西はもちろん良かったですし、(9回を三者凡退に抑えた)松井裕樹も25日の試合に比べてストレートが指に掛かっていました。(山田哲人と坂本勇人の不調について)7日に向けて状態が上がっていきますよ。信じて待つのみです。(実戦2連敗について)勝つに越したことはないですが、投手も打者もまずは出場機会を与えている段階です。7日に向けて、調子を上げていくことだけを最前提にして取り組んでいます」
CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ 洪一中監督
「まさか17安打も打てるなんて私もびっくりしています。日本側には負けられないプレッシャーもあったのではないか。我々はのびのびとプレーができました。王柏融の本塁打は試合の中でも大きかったですし、陳金鋒(元ドジャースなど)以来、日本戦で本塁打を打っている選手はなかなかいないので、そういう意味でも大きなものでした」
菊池涼介内野手
「キャンプで準備してきたことが良い結果に繋がっています。調子を落とさぬように調整していきたいです」
CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ 王柏融外野手
「(WBCには不参加となったが)この試合で勝つためにやってきました。レベルの高い投手から打つことができ嬉しい気持ちしかないです。明日も今日と同じく平常心で臨みたいです」
アサヒスーパードライ プレゼンツ 侍ジャパン壮行試合
試合日程
2017年2月28日(火) 侍ジャパン 5 - 8 CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ
2017年3月1日(水) CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ 1 - 9 侍ジャパン
会場
福岡 ヤフオク!ドーム
対戦相手
CPBL選抜チャイニーズ・タイペイ