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"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「目標設定。ネパール野球ソフトボール協会、大阪を走る。」

2025年4月14日

文・写真=NPO法人日本アジア球友団ラリグラス(小林 洋平)

 日本では先月、プロ野球開幕を前にしてMLBのロサンゼルス・ドジャースとシカゴ・カブスが来日して開幕戦などを行った。今回は、大谷翔平選手をはじめとして5名の日本人メジャーリーガーが凱旋するということもあり、連日多くのメディアでも報道され、在日ネパール人の間でも注目を集めた。

 さて、前回のコラム(2025年2月19日付「スポーツの役割」)で述べたように、去る2月24日に大阪マラソン2025が開催され、ネパール野球ソフトボール協会(NBSA)の役員ら3名も来日して大会に出場した。実際に大阪の街を走ったディパック・ネウパネ会長らは、大阪マラソンの参加者の多さに驚き、老若男女が一斉にスタートし喜びに溢れながら走っている姿や沿道からの熱い声援に感銘を受けていた。また、自らがマラソンを体験したことにより、走ることは道具も使わず健康増進にもなると再確認し、スポーツ人口増加につなげるきっかけにもなるとの認識を示していた。ディパック・ネウパネ会長は「スポーツ人口の少ないネパールで野球普及活動を推進していくためには、まずはスポーツへの認知、興味、関心を深めていくことが大切だ。」とレース後に語った。

 今回、ネパールから来日した人たちが大阪マラソンに出場したことにより、一部の在日外国人の間でマラソンへの関心が高まった。近年は在日ネパール人が増加しているが、昨年末現在23万3千人を超え、国別でブラジルを抜いて5位になった。大阪マラソンを支えている大会ボランティアの中にも在日ネパール人らの姿があり、彼らの中には日本に来てから野球を知った者も多く、今回、ネパール野球ソフトボール協会の役員らが日本滞在中に会った在日ネパール人の中にも子どもが日本で野球をしているという人もいた。そんな、在日外国人からは「日本人との交流が少なかったり、困った時に周りに頼る人がいなかったりして、日本人との間に壁を感じる。」といった声もよく聞く。同様に受け入れ側の日本人からも「ネパール人の文化がよく分からないし、相互理解のためにももっと交流が必要だと思う。」との声を耳にする。そんな中、来る4月26日と27日に大阪市のFURALI KYOBASHIで「第1回ネパールフェスティバル関西」が開催される。お互いに相手の国を知るところから始めると良いが、こういった催しもネパールの文化を体験する良い機会となるので、関心のある方は是非足を運んでみてはどうだろうか。

 スポーツを通じた交流も相互理解のためのひとつの有効な手段と言えるが、去る3月2日に奈良県下市町で「第1回十手・下市町リレーマラソン2025」という市民参加のイベントが開催された。大会には奈良県の社会人硬式野球クラブチーム「NineForce(ナインフォース)」もステージ出演に参加したが、彼らはネパール野球の活動を一緒に進めているチームでもある。この大会では10km 、20km の距離をリレー形式で走るが、参加者の中にはベトナムから来日している者もいた。これもスポーツを通じた国際交流のひとつの例であろう。NineForce監督の藤森稔人氏は「NineForceは地域活性化や国際交流の活動を行っています。近年では在日外国人が増え、地域活性化においてもその存在は大きくなっているので彼らとの相互理解は重要です。これからも活動を継続し、様々な方々に貢献できるチームを構築してまいります。」と述べている。

 ちなみに、この大会は吉本興業の奈良県住みます芸人「十手(じって)」のお二人が総合プロデュースしたマラソン大会である。十手の十田卓氏、エナジー西手氏はともにサブ3を達成していて私が尊敬するランナーである。私自身も上述の大阪マラソン2025に出場したが、大会前には彼らが主催する練習会にも参加し、走るコツなどを教わった。大阪マラソン2025の記録は3時間9分00秒で、前年の初マラソン(記録6時間)からは大幅に記録を短縮することはできたが、目標にしていたサブ3の達成はならなかった。しかしながら、何事も目標を持って取り組むことが大切であると改めて感じた。野球界では満塁本塁打をグランドスラムというが、私自身も新たな目標設定として市民ランナーのグランドスラム(フルマラソンサブ3、100kmマラソン10時間以内、富士登山競走の山頂コース4時間30分以内)の達成を目標として頑張っていくことにした。そして、いつかネパールのヒマラヤ山脈も走ってみたい。

 今回、いくつかの活動について述べたが、日本と海外との架け橋になることを目標に、このような活動がそのきっかけ作りになればと考えている。いずれにせよ、大切なのはビジョンを持って目標を設定し、その方向に歩み続けていくということである。今後のネパール野球ソフトボール協会の挑戦に期待したい。

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