「第42回 日米大学野球選手権大会」第5戦が9日(日本時間10日)、MLBアトランタ・ブレーブスの本拠地、ジョージア州サントラスト・パークにて開催された。試合は延長タイブレークの末、4対3で侍ジャパン大学代表が最終戦を勝利で飾った。
前日の試合に敗れ、今大会の成績が1勝3敗となり優勝を逃した侍ジャパン大学代表。13日に開幕する第29回 ハーレムベースボールウィーク2018に向け弾みをつけたい最終戦は、投手陣が粘りをみせ少ないチャンスをものにした。
初回、辰己涼介(立命館大)が内野安打で出塁すると、一死1、2塁から伊藤裕季也(立正大)が右中間への二塁打を放ち、幸先良く先制する。しかしその後はアメリカ大学代表投手陣を打ち崩せず、計4安打に抑えられる。
侍ジャパン大学代表の先発は、第1戦で勝利投手となった森下暢仁(明治大)。先制した直後の2回、2本のヒットで二死1、3塁のピンチを迎えると、8番トケルソンのタイムリーで失点する。さらに4回には4番ボーンから5者連続のヒットを浴び逆転を許した。前回登板は打たせて取る投球で5回1安打無失点に抑えたが、この日は10安打を打ち込まれ、課題の残る結果となった。
1点を追いかける侍ジャパン大学代表は6回、逢澤崚介(明治大)が四球で出塁すると、制球に苦しむアメリカ大学代表2番手のブノビッチを揺さぶる。2つのワイルドピッチで進塁すると、四球で出塁した伊藤裕季也もすかさず盗塁。ここで再びワイルドピッチとなり、逢澤が同点のホームを踏む。
6回以降は田中誠也(立教大)、8回から甲斐野央(東洋大)、9回からは伊藤大海(苫小牧駒澤大)と継投し、毎回走者を出すもリリーフ陣が粘りのピッチングをみせ無失点。3対3のまま今大会初の延長タイブレークに突入した。
無死1、2塁から始まる延長タイブレークは10回、伊藤大海が2つの三振を奪うなど三者凡退の無失点に抑えるも、後攻の侍ジャパン大学代表もホーム生還できず無得点。11回表、先頭のシューメイクが内野安打で出塁し無死満塁。しかしこのピンチを再び伊藤大海が三振、ファウルフライ、三振と完璧に抑え、裏の攻撃へながれを作った。
11回裏、佐藤都志也(東洋大)が送りバントを成功させ一死2、3塁とすると、途中からマスクを被る海野隆司(東海大)がきっちり犠牲フライを放ちサヨナラ。計15安打を許すも3失点に抑えた投手陣の粘りも実り、4対3で勝利を飾った。
全5戦を終え、2勝3敗で惜しくもアメリカの優勝となった今大会。第2戦で圧巻の投球をみせた松本航(日本体育大)が最優秀投手賞を獲得した。チームは明日オランダへ移動し、日本時間13日(金)21時の日本対イタリアから開幕する第29回 ハーレムベースボールウィーク2018(7月13~22日/オランダ)にて優勝を目指す。