7月16日、第43回 日米大学野球選手権大会が愛媛県の松山・坊っちゃんスタジアムで開幕。終盤まで接戦が展開されたが、5投手が合わせて18三振を奪い4安打完封リレーで守りきり好発進を果たした。
開幕戦のマウンドを託されたのは、3年連続出場の森下暢仁(明治大)。初回から三振を奪うなど三者凡退に抑える好調な立ち上がりを見せた。
すると打線はその裏、小川龍成(國學院大)がセンター前安打を放つと、すかさず盗塁を決める。牧秀悟(中央大)が相手先発・マックス・マイヤー(ミネソタ大)のストレートをセンター前に運び、小川が俊足を飛ばして一気に生還。幸先よく先制に成功した。また3回にもマイヤーの連続悪送球で1点を奪った。
森下は2回以降も、この日最速151キロのストレート加え「いつも以上に良かった」と振り返るカットボールや、球速差のあるカーブなどが冴え渡り、5回66球2安打1四球9奪三振の好投を見せた。
6回は佐藤隼輔(筑波大)が先頭打者にこそ安打を許したが、後続の打者から連続三振を奪うなど無失点。7回からマウンドに上がった山﨑伊織(東海大)は先頭打者に三塁打を打たれたが、そこから三者連続三振を奪いピンチを切り抜けた。
そして、その裏に海野隆司(東海大)のレフト前タイムリーでダメ押し。8回は吉田大喜(日本体育大)、9回は伊藤大海(苫小牧駒澤大)がそれぞれ連続三振を奪うなど無失点で繋ぎ完封リレーを完成させた。
監督・選手コメント
生田勉監督
「マイヤー投手は昨年の大会で抑えを務めていました。その際カットボールを強振してしまった反省を踏まえ、いかにそのカットボールを見逃すかということをテーマにしました。5試合すべて勝つために余力を残した状態で投手を繋ぎました。今日は互いに探り合いの中で、たまたま勝っただけ。明日の試合がこの大会の流れを大きく左右すると思います」
森下暢仁(明治大)
先発し5回2安打無失点
「初戦の初回の入りが大事だと思ったことで、5回まで抑えられました。アメリカの打者は積極的に振ってくるという印象です。これからもっとスイングも打球も鋭くなってくると思うので、そこをどう抑えるかを考えていきたいです」
牧秀悟(中央大)
決勝点となる先制打を放つ
「初戦が取れて率直に嬉しいです。なんとか先制点をという中で、良い当たりではなかったですが先制できたことは大きかったと思います。初めてアメリカの投手と対戦して、カットボールやナチュラルに動く球が難しかったのですが、今後対応していきたいです」
ダン・マクドネル監督
「日本の投手は両サイドをしっかり緩急もつけており、我々は多くの三振を喫してしまいました。また1回と3回に失点し試合を不利に進めることになりました。明日は今日よりも良い試合にします」
マックス・マイヤー
先発し5回5安打2失点
「悔しい。言い訳はしない。私は三振を多く取る投手だが上手く攻略され、日本の投手の方が多くの三振を奪いました。今後、対応していかなくてはいけません」