8月5日、「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」で7大会連続7回目の優勝を果たした侍ジャパン女子代表が帰国。優勝会見が行われた。
決勝翌日の午前3時に宿舎を出発した選手たちはトランジットを含め24時間近い移動を経て帰国。解散式では中島梨紗監督から全選手・スタッフに手紙が渡され、笑顔があふれた。
その後、優勝会見が行われた。中島監督は、選手やコーチとしてW杯の経験はあったが、侍ジャパン女子代表を率いてのW杯は「これまでとは違う緊張感や負けるかもしれないという恐怖心がありました」と明かした。その上で、「チームが1つになって目の前のプレーに集中できたことだと思います」と勝因を語った。
6年前の前回大会に続き主将を務めた出口彩香(埼玉西武ライオンズ・レディース)は「本塁打が大会通してこれだけ出ることはこれまで無かったのですが、日本の強みである長打力と小技が噛み合って勝てたことが嬉しいです」、MVP・首位打者・ベストナイン(外野手)の三冠に輝いた白石美優(大阪体育大)は「野球人生で初めてのMVPと首位打者だったので、野球をやってきて良かったと思いました」と喜びを噛み締めた。
選手たちの口からは、やはりカナダ戦(7対6)やアメリカ戦(3対4、11対6)をはじめとした海外勢のパワーや技術向上を印象的な場面に挙げる選手が多かった。
カナダ戦と決勝のアメリカ戦で先発して、チーム最多の10回3分の1を投げ右投手部門でベストナインを獲得した清水美佑(読売ジャイアンツ)は追加招集だっただけに「1球1球長打を警戒しながら投げた経験は大きいと思います」と話した。また、捕手部門でベストナインを獲得した英菜々子(埼玉西武ライオンズ・レディース)も「あんなにホームランを警戒してリードすることは無かったので貴重な経験となりました」と振り返った。
「女子野球を当たり前の文化に」というスローガンを掲げてきただけに、その思いも強い。出口とともに主将を務めた川端友紀(九州ハニーズ)は「現地でも日本からも感動や面白かったという声をいただいたので、女子野球の魅力を伝えることができたのかなと思います。女子でもこんなプレーができるんだということを、これからも思ってもらえるように、もっともっと成長していきたいです」と、さらなる進化を誓った。また、外野手部門でベストナインを獲得した楢岡美和(九州ハニーズ)は「この経験をチームの選手はもちろん、これから野球を始める女の子にも伝えていけたらと思います」と、さらなる普及・発展にも思いを馳せた。
ここ数年の最大目標としてきたW杯を優勝で終えたが、全日本女子硬式野球クラブ選手権(8月9日から)、全日本大学女子硬式野球選手権(8月20日から)、全日本女子硬式野球選手権(10月11日から)と全国大会は残っており、貴重な経験を積んだ選手たちの今後の勇姿にも期待したい。
カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ
大会期間
2024年7月28日~8月4日
7月29日(月)3:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 9 日本
7月30日(火)8:00 カナダ 6 - 7 日本
7月31日(水)4:00 日本 11 - 0 ベネズエラ
8月1日(木)0:00 日本 10 - 0 メキシコ
8月2日(金)0:00 日本 3 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)
決勝
8月4日(日)4:00 アメリカ 6 - 11 日本
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)
開催地
カナダ(サンダーベイ)
出場する国と地域
日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、アメリカ、メキシコ、カナダ