11月15日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のオープニングラウンドが行われ、大会2戦目となった侍ジャパンは韓国と台北ドームで対戦。失点の後にすぐ打線が取り返し、6対3で勝利を収めて開幕2連勝とした。
試合は序盤から一進一退の展開で進んだ。
先発のマウンドを任された髙橋宏斗(中日)は、初回から2安打を打たれるが、得意のスプリットで空振り三振を奪ってピンチを脱する。だが、2回にパク・ドンウォンの二塁打と内野安打で2死一、三塁のピンチを招くと、1番のホン・チャンギにセンター前タイムリーを打たれ先制を許した。
一方、侍ジャパンはその裏に、森下翔太(阪神)と栗原陵矢(ソフトバンク)の連打でチャンスを作ると、2死二、三塁で紅林弘太郎(オリックス)が三遊間を破る2点タイムリーを放ち、すぐさま逆転に成功した。
この援護を受け、髙橋は3回に三者連続三振を奪い復調したかに思えたが、4回にパク・ドンウォンにレフトスタンドへ飛び込む同点本塁打を浴び、この回終わって降板。チーム最年少ながら昨年のWBCも経験している22歳の髙橋だったが、4回7安打2失点と悔しい内容となった。
さらに5回には、2番手の隅田知一郎(西武)が代打のユン・ドンヒに左中間を破る勝ち越しタイムリーを浴びた。
それでも5回、3連続四死球からチャンスをもらうと牧秀悟(DeNA)が代わったばかりのイ・ヨンハのスライダーを上手くセンター前に運んで2者が生還。「気持ちで打ちました」と振り返る値千金の逆転打となった。
さらに7回には小園海斗(広島)のライト前安打で無死から走者を出す。続く辰己涼介(楽天)は2球のバント失敗もあり空振り三振。嫌な流れになりかけたが、森下が代わったばかりのチャン・へヨンのストレートを左中間スタンドへ運ぶ2ランを放って、リードを3点に広げた。
こうした打線の効果的な援護もあって、6回と7回は隅田が「自分の球を信じて投げました」と持ち直して無失点、8回は藤平尚真(楽天)が前の打席でタイムリーを放っていたユン・ドンヒから始まる打順で圧巻の三者連続三振で無失点に抑え、最終回に繋いだ。
そして最後は大勢(巨人)が三者凡退に抑えて試合終了。投手陣もオーストラリア戦に続いて全投手が四死球なく投げて失点を最小限にとどめた。
これで2連勝となった侍ジャパンは、同じく2連勝中で地元のチャイニーズ・タイペイと日本時間16日19時から台北ドームで対戦。チケット完売の超アウェーが予想されるが、「緊張よりも楽しみな気持ちが勝っています」とこの日話した才木浩人(阪神)を予告先発にし、3連勝を狙う。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「こうした試合展開は予想していました。逆転されても点差を離されず接戦で戦えたことが大きかったです。(代わったばかりの投手を牧も森下も打つ)12投手の継投だったオーストラリア戦で慣れたのかなと思いますし、各打者やスコアラーの対策がしっかりと結果に出たと思います。(牧について)オーストラリア戦でも貴重なタイムリーを打ちましたし、今日もビハインドの状況から打ってくれました。良いキャラクターでもあり、チームのことを盛り上げてくれています。4番も打てる選手ですが、よりチャンスが多く回る6番で起用して、期待通りの活躍をしてくれています」
森下翔太(阪神)
「守備につく時は思ったより韓国の応援がすごくて飲まれそうな雰囲気もありました。でも、なんとか点を取られた後に取り返すことができて、最終的に勝てて良かったです。厳しい試合になることは分かっていたので、自分の出塁やホームランで勝利に貢献できて良かったです。(2回の安打)本塁打は結果論でしかないのでチャンスメイクや自分らしい打撃をできることが一番勝利に繋がるのですごくいいヒットでした」
ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
試合日程
オープニングラウンド(グループB)
2024年11月13日(水)19:00 日本 9 - 3 オーストラリア
2024年11月15日(金)19:00 日本 6 - 3 韓国
2024年11月16日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ - 日本
2024年11月17日(日)19:00 日本 - キューバ
2024年11月18日(月)19:00 ドミニカ共和国 - 日本
スーパーラウンド
2024年11月21日(木)~ 2024年11月23日(土)
決勝・3位決定戦
2024年11月24日(日)
開催球場
オープニングラウンド(グループB)
バンテリンドーム ナゴヤ、台北ドーム、天母スタジアム
スーパーラウンド・決勝・3位決定戦
東京ドーム
出場チーム
グループA
メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ
グループB
日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア