6月18日、神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで野球日本代表「侍ジャパン」大学代表の選考合宿が始まった。全国の大学から選ばれた精鋭48名が、7月8日から15日にオランダで開催される「第30回 ハーレムベースボールウィーク」に出場する24人の枠を目指し、まずは練習でアピールした。
コロナ禍が続いていたこともあり2019年以来3年ぶりとなる平塚での大学代表選考合宿。曇り空ではあったもののほぼ予定通り行われた(50メートル走の測定が予定されていたが、雨天予報のため2日目に順延された)。投手は2、3日目の紅白戦に向けて調整を行い、野手はシートノックやフリー打撃でアピールした。
20日に東都大学野球の1部2部入替戦を行う中央大の選手たちは1日目のみの参加となったが、北村恵吾(中央大)とともに参加した森下翔太(中央大)は自慢の長打力で何度も快音を響かせた。
また、昨年12月に行われた候補選手強化合宿(愛媛県松山市)にも参加していた矢澤宏太(日本体育大)や山田健太(立教大)らは落ち着いたプレーを見せ、各選手たちと積極的にコミュニケーションを取った。
大久保哲也監督は「いい練習ができました」と笑顔で振り返った。2日目以降の紅白戦では「投手に関しては球威、変化球などすべての精度を見るとともに縦の変化を上手く使える投手に注目したいです。打者は長打力、ミート力、脚力を見たいですね」と語った。短期決戦の国際大会を戦うだけに、脚力や打力で一芸に秀でた選手を選考する可能性も示唆。自身が現役時代に務めていた捕手については「スローイングのタイムを測定しましたが、どの捕手も遜色ないですね」と満足そうで、熾烈な代表争いが見られそうだ。
3年の時を経てついに国際大会に向けて始動した大学代表。これからは実戦形式でもアピール合戦が始まる。
選手コメント
山田健太(立教大)
「(主将役に選ばれ)選んでいただいたのでリーダーシップを持って、先頭に立って引っ張っていけたらと思います。いろんな人とコミュニケーションを取っていきたいです。できることしかできないと思うので、気負わずにできることをやろうと思っています」
矢澤宏太(日本体育大)
「良いアピールができたと思います。前回の松山合宿ではライト方向へ引っ張って飛ばせることをアピールしたので、今回は逆方向への打球をアピールしたいと思って練習をしてきて、レフトや左中間に本塁打を打つことができました。明日もアップから全力でアピールしていきたいです」
森下翔太(中央大)
「(オープン戦が終わってからの参加で)打撃練習しか入れていませんが、自分の中では良い打撃ができたと思います。良い刺激をもらうこともできました。1年生の時に代表に選んでいただきましたが不甲斐ない成績だったので、今回は代表に貢献したいです」